ファイ 悪魔に育てられた少年



どうも、松本です。 

今回は映画、『ファイ 悪魔に育てられた少年』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『ファイ 悪魔に育てられた少年』は、2013年公開のサスペンスアクション映画。制作国は韓国。上映時間126分。


【あらすじ】

5人の殺人強盗集団によって犯罪のスキルを叩きこまれて育った17歳の少年・ファイは強盗殺人の現場へと連れだされて都市開発の立ち退きに応じない男性の暗殺を強要されるが、そこで自らの出生に関する秘密を知ることとなる。


紆余曲折あって誘拐犯に育てられた云々、みたいな映画や小説というのは他にも多々あった気がするのですが、それらの大半は割といい話の範疇でストーリーが繰り広げられていたかと思います。


が、この映画は血みどろ展開と胸糞ストーリーに定評のある韓国サスペンスなのでそう一筋縄には行きません。


主人公を育てる5人の強盗集団も、情に熱い義賊というわけではなく、むしろ人殺しも厭わないそれこそ悪魔のような人間だったりします。


とはいえ長年育てているとそれなりに親子の情らしきものも芽生えてきたりはするのですが。


序盤のその部分だけを見ると、ちょっといい話の方面にふれそうだなと思わなくもないのですが、その後すぐに現場に駆り出され、殺人を強要されることになり、そこからは怒涛の胸糞展開。


その部分だけでもちょっとしたサスペンス映画1本分ぐらいの展開があります。これを最後の最後まで引っ張ってオチにするというやり方もあったんじゃないかと思うくらい。


そんな爆弾が大爆発するも、映画はまだ序盤。


ストーリーはあれよあれよという間に斜め上の方向へ。


正直私も韓国の血みどろサスペンスはそれなりの本数見ているので、そろそろ多少の展開の先読みはできちゃうんだよな、と思って見ていたのですが、見事に予想を裏切られました。


いい意味で途中から全く別物になるという映画はありますが、この映画もそんなタイプ。


前半はそれこそもうよくこんな胸糞展開を考えられたなと、感心してしまうくらいに陰鬱な展開なのですが、それ以降はテンションをガラリと変えてあんなことやこんなことを。


とにかく退屈することの一切ない映画でした。


胸糞要素についても、血みどろ要素についても十分。ストーリーとしても大満足。めちゃくちゃ面白い映画です。


逆に言うとそれだけの内容が作り込んであるので、グロや過度の胸糞要素が苦手な人にはご法度の映画だと思います。


とはいえ映画の後半に差し掛かるとさすがにストーリーの先読みは多少できてくるのですが、それでも結末がどうなるのか全くわからないのは、強盗集団のリーダーであるキム・ユンソクの何を考えているかわからなさによるものだと思います。


個人的に死んだ目をしたおっさんを演じさせたらナンバーワンの名優だと思っています。この作品のキム・ユンソクも本当に何を考えているかが全くわからない。


しかし映画も佳境を迎えるにつれ、徐々に彼の胸の内が明らかになっていきます。


そして衝撃の結末へ…となるかどうかは分かりませんが。というかこの映画は最初から衝撃ばかりなので。


これは果たしてハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、という点についても明言しない方がおそらくこの映画を楽しめるかと思います。


どちらにしても一つの物語としてしっかりとオチがつくことは間違いありません。


とにかく作品内の緩急が素晴らしく、退屈を一切感じることのない、あっという間の125分でした。


めちゃくちゃ面白い映画なのでとてもおすすめです。


韓国の胸糞血みどろサスペンスが好きな人にとっては尚更。韓国映画における「いつもの」が、たっぷり詰まっています。


というわけで今回はこの辺で 。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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