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池袋ウエストゲートパーク

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  どうも、松本13です。今回は映画ではなくドラマについてですので番外編程度とお考え下さい。 2000年代前後に青春時代を過ごした人にとって、『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』は特別な意味を持つドラマではないでしょうか。テレビが圧倒的なメディアであり、アニメが今ほど浸透していなかった時代、ドラマコンテンツが隆盛を極めていた「ドラマ全盛期」において、まさにその頂点に位置する傑作でした。 IWGPは、当時のテレビ界におけるあらゆる才能が結集した作品と言えます。今では再現不可能とも言える豪華な出演陣に加え、堤幸彦監督と宮藤官九郎脚本という強力なタッグが実現。彼らの手腕によって、まさに「イケイケ」の作品が誕生しました。 このドラマは、単なるテレビ番組の枠を超え、社会現象を巻き起こしました。当時は日本中、どこの祭りに行ってもキングのコスプレをしたヤンキーが一人はいましたし。場合によっては複数人おり、キング同士が「どっちが本物のキングか」で喧嘩になったりなんていう、よくわからないこともありましたし(実際にあった話です)。 多くの出演者がIWGPを代表作や出世作とし、カラーギャングがブームになるなど、その影響力は計り知れませんでした。一部地域で治安が悪化するといったマイナスな側面もありましたが、それでもIWGPが一大ムーブメントを巻き起こした事実は揺るぎません。若者を中心に絶大な人気を誇り、放送終了後も幾度となく再放送が繰り返されたことも、その人気の証と言えるでしょう。 当時のことを知る人なら、「池袋ウエストゲートパークは常に再放送していた」という印象を持っている人もいるのではないでしょうか。2000年代は、今よりもテレビやドラマの放送枠が多く、昼間から夕方、深夜に至るまで様々な時間帯でドラマの再放送が行われていました。その中でもIWGPは、まさに「テレビをつければいつもやっていた」と記憶されるほど頻繁に放送されており、「2000年代、IWGPが常に再放送していた説」にあながち間違いはないかもしれません。しかも、何度見ても一度見始めると最後まで見てしまう、そんな圧倒的な魅力がこの作品にはありました。 今振り返ると、IWGPは「いにしえの平成のカオスさの権化」のような存在です。舞台となった池袋自体が様々な意味でカオスな街であり、そこで繰り広げられるカラーギャングの抗争...

天使にラブ・ソングを…

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どうも、松本13です。今回は、『天使にラブ・ソングを…』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】  『天使にラブ・ソングを…』は、1992年のアメリカ合衆国のコメディ映画。主演はウーピー・ゴールドバーグ。 【あらすじ】  殺人事件を目撃したクラブ歌手デロリスは、重要証人として警察に保護される。安全の為にと警察はデロリスを厳格な修道院へ匿う事にするのだが… この映画、もはや語るべくもない名作中の名作かと思いますが。 とはいえこの映画、誰もが一度は通っていて、そして大抵の人は大好きな映画であるにも関わらず、ちょっと忘れがちな立ち位置の作品な気がするんですよね。 もしかしたらそれはこの作品が「見せられる映画」の典型だからかもしれません。 実際この映画を誰かから見せられた人って結構多いと思うんですよね。 親とか学校とか。 個人的にもこの作品は学校で見せられる映画といったイメージが強いです。 学校で見せるのだからそんな滅多な映画は選べないわけで、やはり内容的には無難にならざるを得ないのですが。 おそらくそのような選択肢の中での最強クラスがこの映画だと思うんですよね。もしくはチャップリン。 というかチャップリンと同格に並んでいるだけでも十分すごいかと思いますが。 とにかくこの映画、無難な全年齢対象にもかかわらず、内容は抜群に面白いんですよね。 学校で『サウンド・オブ・ミュージック』を見せられても全然わからなかったけど、『天使にラブ・ソングを…』はめちゃくちゃ面白かったなんてのも私だけじゃないんじゃないかと。 そんな映画ゆえ、大人になってからわざわざ自発的に見るなんてこともあまりないかもしれませんが、とはいえテレビ放映時や配信で見かけた時などにふと見てみると、本当にめちゃくちゃ面白いんですよね。 子供の頃に見ても面白かったけど、大人の視点で見てもこれまた面白い。そういう映画って実際なかなかないと思うんですよね。 しかもめちゃくちゃ泣ける。 別にお涙頂戴なシーンがあるわけでも、特別感動的なシーンがあるわけでもないのですが。 この映画の歌唱シーンを見てると不思議と涙が出てくるんですよね。 人って魂が揺さぶられると不思議と涙が出てくるものだと個人的には思っているのですが。 ただ実際に魂が揺さぶられる経験ってそうそうあるわけでもなく。 感動やら何やらで...

ドラマな二人

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  どうも、松本13です。​今回は『ドラマな2人』についてです。まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ドラマなふたり』は、2026年のアメリカ合衆国のロマンティック・ブラックコメディ映画。主演はロバート・パティンソン、ゼンデイヤ。 【あらすじ】 ボストンのカフェで運命的な出会いをしたチャーリーとエマは、結婚も決まり幸せの絶頂にいた。結婚式まであと7日に迫った夜、彼らは、これまでに自分が犯した最悪の行いを告白し合うのだが… ​『トワイライト』シリーズや『ザ・バットマン-』のロバート・パティンソンと、『スパイダーマン』や『デューン 砂の惑星』のゼンデイヤが主演のラブストーリーとなる今作。それだけ見ると、ちょっとした直球ラブコメみたいに思えてしまう今作ですが、よくよく見てみると、ちょっとビジュアルに不穏さがにじみ出ていると思うんですよね。 ​そして配給は、地獄のような映画を多数世に放ってきている「A24」でして、それなりに嗅覚がある人なのであれば、それだけでも今作が普通のラブストーリーではないことがわかるかと思うのですが。 ​今作、ストーリーのベースはラブストーリーながら、ブラックコメディ要素がかなり強め。サスペンスやホラー要素なども内包している作品ゆえ、ラブストーリー以外の楽しみ方もできる作品でして、むしろそっちの方が結構高評価を得られる作品なんじゃないかと。逆に、直球ラブロマンスを期待してみると、ちょっと肩透かしを食らってしまう部分もあるんじゃないかと思います。 ​結婚式を1週間後に控えたカップル。陽キャノリ全開で結婚式に向けて右往左往する2人。コミュ障にとっては地獄のような、まあハリウッド映画によくある明るく楽しいアメリカノリなのですが、ただ、ひょんなことから「今までやった中で一番やばい過去を告白し合う」という、多分結婚1週間前に絶対にやってはいけないゲームを行ってから、事態が斜め上の方向に進んでいくのですが……。 ​そこからのストーリー展開が本当に面白くてですね。とにかく、ハリウッド有数のイケメンであるロバート・パティンソンの表情がみるみるうちに死んでいく様が、本当に素晴らしくて。 ​個人的にロバート・パティンソンって、めちゃくちゃ好きな俳優なんですよね。正統派なイケメン役で世界中の女性を虜にさせながら、マニアックな映画で狂気的な役をやったり、闇堕...

シラート

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どうも、松本13です。今回は『シラート』についてです。まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『シラート』は、2025年のスペイン・フランス合作映画。第78回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でワールドプレミア上映され、審査員賞など4冠に輝いた。 【あらすじ】 砂漠のレイヴパーティで行方不明となった娘を探すため、父と息子はモロッコの砂漠奥地へ向かう。謎めいた参加者グループと共に次の会場を目指し過酷な荒野を進むうち、親子は次第に精神的な限界へと追い詰められていく… ​今作、個人的には「今年最大の拾いもの映画」といったところでして。鑑賞前は、絶賛の声は多いものの、まあよくある「批評家受けのいい映画」かなと思っていたんですよね。 ​ただ今作、そのようなお行儀のいい映画ではなく、視覚・聴覚・精神にゴリゴリに作用してくるタイプの作品。 ​ジャンル分けがちょっと難しい作品ではあるのですが、ドラマであることはもちろんのこと、サスペンス的な要素は多分に含まれているかと。 ​それと、レイヴ・ミュージックがメインの映画ですので音楽的な魅力も多々あり、レイヴというとやはりドラッグは切り離せないものでして、トリップ・ムービー的な側面も多々あるかと思うんですよね。 トリップ・ロードムービー、これっていにしえの映画好きにとってはちょっとした名作フラグだったりもしますよね。 ​砂漠にデデーンと巨大なスピーカーを積み上げ、爆音でダンスミュージックを流しながら踊り狂う人々って、砂漠もないしレイヴもそこまで一般的ではない日本からすると、かなり異様な光景だったりするのですが。 ​そんなレイヴというものを知ることができるという意味でも、一見の価値はあるんじゃないかと。 ​レイヴって、ただ音楽流して薬キメて「うえーい」とか「ヒャッハー」みたいなものとは、ちょっと趣が違った側面があったりするんですよね。 ​ただ今作、基本的にはロードムービーでして。 ​娘を探す父と息子と犬一匹が、レイヴ会場に紛れ込んでしまうというところからストーリーが始まるのですが。 ​そこから主人公の親子は、娘を探して次のフェスの会場へ向かうレイバーと行動を共にするのですが……そこからの展開がまあいろいろありまして、その部分は絶対ネタバレなしで見た方がいいかと思います。 ​ひとまず今作、モロッコの政情がとても不安定な地域が舞台となっ...

サンキュー、チャック

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どうも、松本13です。今回は『サンキュー、チャック』についてです。まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『サンキュー、チャック』は、2024年制作のアメリカ合衆国の映画。スティーヴン・キング原作の短編小説『チャックの数奇な人生 イフ・イット・ブリーズ』の映画化となる。 【あらすじ】 世界の終わりまであと少し。未曾有の大災害が相次ぎ、すべての通信手段も失われたあるとき、街中に突然「ありがとう、チャック」という広告が現れる… ​公開直後から、非常に高評価の多い今作。 ぱっと見のビジュアルだと、ダンスミュージカルやヒューマンドラマに見えてしまうかと思うんですよね。ただ、実際の中身はと言うと、結構毛色の違った作品なんですよね。序盤はかなり不穏な雰囲気ですし。 ​個人的にはその部分、とてもいい「裏切り」に感じられましたが、ぱっと見のイメージのまま、感動する気満々で見るとちょっと肩透かしを食らってしまう部分もあるんじゃないかと。 ​というのも、今作の監督ってマイク・フラナガン監督でして、もうめちゃくちゃホラー方面の人なんですよね。そして原作は、これまたゴリゴリのホラー作家であるスティーヴン・キング。そういう部分を把握してこの映画を見ると、またビジュアルの見え方も違ってくると思うのですが。 ​ホラー作家のスティーヴン・キングですが、『スタンド・バイ・ミー』や『グリーンマイル』のような非ホラー作品も多数手がけていまして、今作もそっち方面の作品だったりします。ホラー作品の実写化に関しては結構当たり外れの大きいスティーヴン・キングですが、非ホラーに関してはかなり名作が多いと思うんですよね。今作も、その名作の列に並ぶような作品なんじゃないかと。 ​スティーヴン・キング原作なので、超自然的な要素が多々ありつつ、ビジュアルや予告などの素晴らしいダンスシーンもあったり。そして全三章の構成で、3章から1章に遡る変則ムービー的側面もあったりと、かなり多要素なんですよね。 ​そして、かなり余白の多い作品なので、1回見ただけだとちょっとわからない部分もあったり。ミステリー要素も多々ある作品なのですが、伏線回収にしてもバシッと決まるわけではなく、結構曖昧な部分もあったりします。 ​ただ、決して「ぶん投げエンド」ではなく、作品としての感触はとても素晴らしいんですよね。 ​とにかく強烈な「何か」がある...

『東京タクシー』:キムタクが思った以上に格好良くない(褒め言葉)

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​どうも、松本13です。​今回は『東京タクシー』についてです。まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『東京タクシー』は、2025年11月21日公開の日本映画。2022年のフランス映画『パリタクシー』を、舞台を日本に置き換えてリメイクした作品となる。 【あらすじ】 仕事に追われるタクシー運転手の宇佐美浩二は、高野すみれという85歳の女性を東京の柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。すみれは浩二に東京の見納めにと、様々な場所へ寄り道を依頼する… ​この映画、リメイク元である『パリタクシー』を知っているかどうかで、若干評価が違ってくる部分があるかと思うのですが、ひとまず原作を抜きにした映画単体としては、かなり面白い映画なんじゃないかと。 ​多作ゆえ、それなりに当たり外れがある山田洋次監督作品としては、間違いなく「当たり」の部類に入るかと思います。映画単体としてはもちろんのこと、山田洋次監督作品ならではの「人情物」としての期待も大いにしていいかと思います。 ​ただ今作、ありがちな人情物というわけではなく、原作がフランス映画ゆえ、結構シリアスな部分もあったりと、いつもの「山田洋次エッセンス」満載ながら、そうではない部分も多々あったりするので、そういう意味での「裏切り」みたいな部分も楽しめる作品なんじゃないかと。 ​山田洋次監督作品って、いつものパターンというか「様式美」を楽しむみたいな部分があると思うんですけど、そこに原作ものならではの「山田洋次らしからぬ展開」が入ってくる。その意外性が、めちゃくちゃ素晴らしく機能している作品なんですよね。 ​山田洋次監督作品だと、そこを好ましからぬ方向に改変しちゃったり……みたいなことも作品によってはあったりするのですが、今作に関してはそのようなこともなく、パリを舞台とした原作をめちゃくちゃうまいこと日本に落とし込んでいるな、といったところです。そういう意味での見どころも多々ある作品なので、一度見ておいても損はないんじゃないかと。 ​……というのが、原作要素抜きでの話。ただ、原作を踏まえるとちょっと話は変わってくるわけでして。 ​私も原作となった映画はめちゃくちゃ好きなのですが、本当にこの映画、山田洋次がめちゃくちゃ好きそうな人情物なんですよね。ゆえに、山田洋次がパリを東京に置き換えてリメイクすると聞いたときは、何...

大洪水

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​どうも、松本13です。 今回は、『大洪水』についてです。まずは、簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『大洪水』は、2025年にNetflixで公開された、韓国のSFパニック映画。主演はキム・ダミ。 【あらすじ】 とあるマンションの3階の部屋にて、6歳の息子ひとりと暮らすアンナは、周囲が洪水で沈んでいることに気づく。床は水浸しになり、あっという間にこの建物自体も水没する。そこへ彼女を保護しに来た謎の男が現れるが… ​今作、かなりの賛否両論の作品として話題となりました。 ただ、否定的なレビューに関しても、大体は「ストーリーが意味不明」というものであり、映像作品としての品質はかなり高いと思うんですよね。 ​とにもかくにも今作、見る人によって「面白い」と「意味不明」に評価が真っ二つに分かれるところが、非常に興味深いところでして。 ​ネタバレになってしまうので詳細は伏せますが、今作は「パニック映画の皮をかぶったSF映画」なんですよね。 ​とはいえ、序盤はまっとうにパニック映画しているのですが、SF色が前面に出てくる後半の展開についていけない人が多いようで。 確かに今作、パニック映画として見たら、後半は本当に意味不明な「ぶん投げエンド」なんですよね。 ​ただSF映画としてはかなりよくできていまして、周回プレイを重ねて作品の仕組みを理解すると、「なるほど、そういうことか」と膝を打つシーンの連続。 ​ただそれはあくまでも「SF映画として今作を数回見た上での話」であって、それだけの熱量をこの作品に持てる人がどれだけいたかと言ったら、あんまりいなかった。だから、かなり微妙な評価となってしまっているわけでありまして。 ​そもそも、今作を見る多くの人が、SFじゃなくてパニック映画を期待して観たと思うんですよね。言ってしまえば、「ちょっとした『アルマゲドン』みたいな、映像がすごくて後半ちょっと泣ける」みたいな。 ​視聴スタンスとしては「お約束」を期待する結構ゆるいスタンスであったと思うのですが、実際の内容はと言うと、それとは真逆の「腰を据えて観るSF作品」でして。そりゃあ、ほとんどの人はついていけないよな、と。 ​それに加えて、今作は韓国映画。 主演のキム・ダミって、『The Witch/魔女』でアクション映画好きからは絶大な知名度を誇る女優かと思いますし、胸糞満載なドロドロ展開がお家芸...

モダンタイムス

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  どうも、松本13です。今回は、『モダンタイムス』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『モダン・タイムス』は、1936年のアメリカの喜劇映画。監督・製作・脚本・作曲・主演はチャールズ・チャップリン。 【あらすじ】 1930年代。文明という名の機械化の波があれよあれよという間に押し寄せる中、工場で働くチャーリーは、スパナを両手に次々と送られてくるベルトコンベアーの部品のネジを締めていた。絶え間なく運ばれてくる部品を見ていた彼は、次第に精神に異常をきたしていく… この映画、個人的に大好きな映画なのですが。 それに加えて、私の考えうる限り「最強の映画」だったりもします。 いや、わかるんですよ。なんかこの手の往年の超名作こそ至高みたいな、そういうのに対するちょっとしたアンチテーゼみたいなの。 新しいものを取りあえず否定する懐古主義の老害ムーヴが真っ先に引き合いに出すのがチャップリン映画だったりもしますし。 私自身何て言うか、こういうド定番がナンバーワンみたいな風潮にはむしろ逆張りしたくなるようなひねくれた人間だったりしますし。 『ショーシャンクの空に』がナンバーワンの名作映画ランキングとか見るとちょっとなんかアレな気分になりますし。 いや、確かにショーシャンクはいい映画なんですけど、ただ違うんだよ、そういうのじゃないんだよみたいな。 『ゴッド・ファーザー』やそういうのじゃなくて、『酔拳2』とか『クール・ランニング』が入ってるランキングが見たいんだよみたいな。 ただこの「最強の映画」という部分に関してはちょっとした前提条件がありまして。 何かの拍子にデスゲームかなんかに巻き込まれたりして、任意で1本の映画を選び、それでどれだけ多くの人を楽しませられるかみたいな勝負をすることになった時に選ぶ、そういう意味での最強の1本だったりします。 なので個人的なオールタイムベストとかとはちょっと違った類の「最強」だったりします。 私個人の趣味ならばおそらく筋肉系かスピルバーグ系かと思うのですが。 チャップリンにしてもモダンタイムスにしても大好きですが、個人的に推すなら『街の灯』の方ですし。 ただ生き残りをかけたデスゲームということで、やはり多くの人に楽しんでもらうにはそれなりの大衆性やある種の無難さなども必要だったりしますし、全世代全年齢対応の方がより勝負...

クソ映画検証30『白雪姫』

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どうも、松本13です。 今回は、クソ映画検証、『白雪姫』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『白雪姫』は、2025年のアメリカ合衆国のミュージカル・ファンタジー映画。ウォルト・ディズニーによる『白雪姫』(1937年)を実写で再構築した作品である。 【あらすじ】 善良な国王と王妃は、雪の降る日に生まれた娘に「白雪姫」と名付け、その誕生を祝う。数年後、王妃は病に倒れて亡くなり、後妻となった継母にその美しさを妬まれ命を狙われた白雪姫は逃げ込んだ森で、七人の小人と暮らし始める… ディズニー映画史に残る大赤字と大炎上騒動を巻き起こした今作。 興行的にも批評的にも、シャレにならないレベルに低い作品なのですが、ただ作品自体の出来はそこまで悪くないんですよね。 実写化作品ゆえ、賛否はそれなりにあるかと思いますが、キャスティングについても、決して最悪ではないんじゃないかと。 白雪姫役にしても、パッと見、「コレジャナイ感」はあったりするのですが、見慣れてくると、これはこれでアリなんじゃないかと思えてきたりもしますし。 ただ作品として悪くはないものの、決して素晴らしいとは言えない出来でして。 ミュージカル シーンも他作に比べると決して素晴らしいとは言えない出来、脚本についても明らかに難ありの部分が多々あったり。 あらゆる方面に大金じゃぶじゃぶ使ったディズニー映画としては、かなり微妙な作品なのではないかと。 ただ、良ければ良作、普通に見れば凡作、否定的な目線で見ても駄作くらいの作品。 決してクソ映画とまではいかないかなと。 映画としての最終防衛ラインはしっかり守っているんですよね。その部分はさすがディズニー。 じゃあなんでこの映画がこんな悲惨なことになっているかと言ったら、公開前の様々な騒動で、尋常ではないレベルにマイナスのバイアスがかかっていたからだと思うんですよね。 私はそれらの騒動とは距離を置いていましたし、ディズニー作品に関しても強い思い入れはないのですが、そんな私でさえも、一連の騒動を踏まえた上で見たら、かなり評価は低くなってしまったと思うんですよね。 今作にかかったマイナスのバイアスって本当にそれくらいに強烈なものだったと思うんですよね。 作品に罪はないということは分かってはいるのですが、ただそれも限度があると思いまして。 さすがに、メインキャストが公開...

チャップリンからの贈り物

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どうも、松本13です。今回は、『チャップリンからの贈り物』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『チャップリンからの贈りもの』は、2014年のフランスの伝記コメディ映画。チャールズ・チャップリンの死後、金銭目的で遺体を誘拐した2人の犯行の実話をもとにしている。 【あらすじ】 刑務所から出所したばかりのお調子者エディは、親友のオスマンとその幼い娘に温かく迎えられる。しかしオスマンは、入院中の妻の医療費が工面できずに追い詰められていた。そんな時、テレビでチャップリン死去のニュースが報じられ、エディは、チャップリンの棺を盗み出し、身代金を頂くことを思いつく… この映画、個人的にはとても好きな映画です。 ミニシアター系映画が好きな人にはめちゃくちゃおすすめしたい作品。 というかミニシアター系やインデペンデント系映画が好きな人にとっては、この映画めちゃくちゃ琴線に触れる作品だと思うんですよね。 そもそも『チャップリンからの贈り物』というタイトルが、もうこれでもかというくらいにミニシアター系映画っぽいですし。 ビジュアルに関してもめちゃくちゃ良さそう。 しかもフランス映画。 もう名作フラグが立ちまくりなんですよね。 ただこの映画、ミニシアター系映画という特性を加味しても、そこまで知名度は高くなく、評価もそこまで突出して高い作品ではなかったりします。 ただ内容としては全然悪くはなく、私個人としてはめちゃくちゃ好きな内容。 ただこの映画、前述のようにめちゃくちゃ名作フラグが立ちまくっているので、その部分に過剰に期待しすぎるとちょっと肩透かしに感じてしまう部分があるかもしれません。 この手のミニシアター系って本当に名作中の名作みたいな作品がかなり多いので。星5つ中星4.5以上みたいな。 プロモーションでもキャストでもなく、100%内容勝負で、その勝負に大勝利したゆえに知名度のあるミニシアター系作品の名だたる名作と並べてしまうと、確かに一段二段劣る感の否めない作品ではありますが。 そういう部分での過剰な期待さえしなければ普通に面白い映画。そして普通にいい話。 よくも悪くも薄口、派手さはないものの、ただしっかり心に残るものもあるみたいな。ミニシアター系特有のクオリティもしっかりありつつ。 そこまで重たい内容ではないので何度も見たくなってしまう。 そんな映画です。 名...

男はつらいよ お帰り寅さん

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どうも、松本13です。今回は、『男はつらいよ お帰り寅さん』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『男はつらいよ お帰り寅さん』は、2019年12月27日に公開された日本映画。映画『男はつらいよ』シリーズ50周年記念作品であり通算第50作目。 【あらすじ】 柴又の帝釈天。かつて参道にあった団子屋はカフェになっていた。人々は車寅次郎の甥・満男の妻の7回忌で集まり、昔を懐かしむ。そんなある日、会社勤めの身から小説家に転身した満男は、最新作のサイン会で初恋の人と再会する… 誰もが知る名シリーズの22年ぶりの正統続編!オリジナルキャストが再集結しての完全新作! そうなったらもう期待しかないわけでして、そしてその期待ゆえにこの作品は私にとって、とても残念な作品となりました。 映画としての質が決して低いわけではないかと思います。ただ本当に私が期待しすぎてしまったと、それだけのことだと思います。 ただ個人的には、ここまで過剰な期待をさせた責任はそちらにもあるのだから、もう少しこっち方面へのサービスがあってもいいんじゃないか?というのが正直なところです。 22年ぶりの正統続編なのだから、ファンサービスたっぷりのお祭り映画になるのかなと思っていたら全然そんなことはなかったんですよね。 この映画に作品としての欠陥があるというわけではありませんが、ただこの作品に一部ファンが望む要素については全く叶えられていなかったんじゃないかなと。 詳細はネタバレになるので控えておきますが、『男はつらいよ』正統続編という部分にはあまり期待をしない方がいいかと。 これは完全な私個人の愚痴なのですが。 オープニングの男はつらいよのテーマは、桑田佳祐ではなく渥美清のオリジナルバージョンにして欲しかったです。 桑田佳祐バージョンがダメというわけではないのですが、それはエンディングの方でいいんじゃないかと。 いや、理屈としてはわかるんですよ。 超大物アーティストで寅さんファンでもある桑田佳祐が寅さんのコスプレをしてオープニングを歌うってとてもすごいことだと思うんですよね。 ただ本編には全然関係ないわけですし、それって映画の外の桑田佳祐というアーティストありきな話だと思いますし、知らない人にとっては「誰?」って話ですし。 まあとはいえお祭り映画としてはこういうノリもありだと思うんですよ。むしろ...

鬱映画ファイル34『アメリカン・ヒストリーX』

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  どうも、松本13です。今回は鬱映画ファイル、『アメリカン・ヒストリーX』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『アメリカン・ヒストリーX』は、1998年に制作されたアメリカ合衆国のクライム映画。主演はエドワード・ノートン。 【あらすじ】 父を黒人の麻薬売人に殺された恨みから、白人至上主義グループのメンバーとなったデレク。カリスマ的な存在となった彼であったが、黒人の車泥棒を殺した罪で刑務所送りになってしまう… この映画、ゴリゴリの差別主義者が因果応報な目にあっちゃうという、場合によっては「ザマーミロ」な爽快感が味わえそうなあらすじかと思うのですが、むしろ爽快感とは対極の、めちゃくちゃ胸に来るタイプの映画だったりします。 ただ、「人種差別はいけないよ」的なロジカルな映画というわけではなく、むしろゴリゴリの暴力描写が満載。 それに加えて、主演のエドワード・ノートンの怪演。 彼のキャリアの中でナンバーワンの作品として、この作品をあげる人もかなり多かったりしますし、今作のエドワード・ノートンのショットって、90年代後半の映画シーンを代表する1枚と言っても決して大げさではないくらいに有名なショットかと思います。 実際この映画を見たことなくても、今作のエドワード・ノートンのショットは見たことがあるという人、結構いると思うんですよね。 それくらいに映画好きだけでなく、ファッションやサブカル方面でも話題になったり、ゴリゴリに推されていたりしていた作品ですし、とにかく絵面のパワーが半端ないんですよね。 そして今作、準主役である主人公の弟役は『ターミネーター2』でジョン・コナーを演じたエドワード・ファーロング。その部分もかなりの見どころかと思います。 そういう絵面的な部分だけでなく、作品としてもめちゃくちゃ素晴らしいので一見の価値はあるんじゃないかと。 内容的には勿論、オルタナティブな楽しみ方も多々できる作品ですし、90年代を代表する名作でもあるので一度は触れてい置いても損はないかと思います。 「分断」という言葉が当たり前となった今、改めて見てみると当時とはまた違った印象や感想を持てたりもするので、かつて見た方の再視聴もかなりおすすめです。 というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

鬱映画ファイル『PiCNiC』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル、『PiCNiC』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『PiCNiC』は、1996年の日本映画。監督は岩井俊二、主演は浅野忠信、CHARA。 【あらすじ】 精神病院に入れられたココとツムジとサトルは施設の塀の上を歩く脱走ギリギリの遊びをよくしていた。ある日ココが今まで行ったことがない所まで行ってみようと提案し、三人は冒険に出発する… この映画は、岩井俊二監督作品としても、ファンタジードラマとしても、かなりの名作かと思います。 実際その類の映画として見てもめちゃくちゃ素晴らしいんですよね。 ただ人によっては相当な鬱映画だったりすると思うんですよね。 そもそも基本となるストーリー自体に鬱要素が満載ですし。 ネタバレとなるので詳細は伏せますが、作中にも強烈なトラウマシーンが多々あったりします。 人によっては普通にファンタジードラマとして楽しめたりはするかと思いますが。 ただこの映画が悪い刺さり方をすると、本当に一生もののトラウマになってしまったりすると思うんですよね。 私もこの映画の某シーンについては、未だに平常心では見れなかったりします。 岩井俊二監督ならではの映像美満載なファンタジードラマとしての側面は多々ありながら、人によってはサイコロジカルホラーくらいの破壊力を持つ作品だったりします。 個人的に「和製ミッドサマー」と聞いて、まず思い浮かべるのがこの作品だったりします。 そのようなある種の精神汚染を巻き起こすような鬱映画が好きな人にはめちゃくちゃおすすめな作品。 そうでない人にとっても、ひとつの映像作品として一見の価値ありな作品かと思うのですが、ただ上述のように強烈なトラウマ要素を含む映画のため、視聴の際には厳重な警戒が必要です。 というわけで、今回はこの辺で。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

青い春

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どうも、松本13です。今回は、『青い春』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『青い春』は、松本大洋の同名漫画を原作とした、2002年の日本映画。主演は松田龍平。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの曲が劇中に多く使われている。 【あらすじ】 朝日高校の不良グループは屋上での命をかけた根性試しゲームで誰が学校を仕切るかを決めていた。その年の新記録を出したのは九條という物静かで不気味な男だった… この映画、当時学生だった私の周囲にも好きな人がとても多い映画でした。 もちろん万人受けする内容ではないのですが、ミニシアター系かつ松本大洋原作、しかも音楽はTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT。 ちょっとアングラだったり、サブカルだったりロックだったり、そういう方面に興味を持ちだした思春期の学生にとって、とてもとっつきやすい作品だったんですよね。 この映画がミニシアター系としては異例の大ヒットをした理由の一つとして、当時の私のような普段ミニシアター系映画を見ない層を取り込むことに成功したからというのはかなりあるんじゃないかと。 この映画は漫画原作のヤンキーものですが、一般的なヤンキーものとは少し趣が違う映画だったりします。 松本大洋原作ということもあり、ちょっとデフォルメされた感じのヤンキー。 ただそういう部分もこの映画のとっつきやすさに一役買っているんじゃないかと。 ただ内容がマイルドかと言ったら全然そういうわけではなく、むしろ結構エグいシーンもあったりします。 そういう部分も含め、この映画は「エッジの効いた」という表現がとても似合う映画だったりします。 この映画はミニシアター系映画や、松本大洋の入り口としてだけでなく、ミッシェル・ガン・エレファントの入り口としてもかなり素晴らしい映画なんじゃないかと思います。 この映画に使われているミッシェルの曲は、そこまで有名な曲じゃなかったりします。 ミッシェル・ガン・エレファントと言ったらこの曲!みたいな代表曲として扱われることがまずないような、アルバムの端っこに入ってるような感じの曲だったりします。 そういう今ではあまり語られることがないようなミッシェルの隠れた名曲を知る機会としてもこの映画はうってつけなんじゃないかと。 また、これまでうっすらとしかミシェル・ガン・エレファント...

鬱映画ファイル31『岬の兄妹』

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  どうも、松本13です。今回は鬱映画ファイル31、『岬の兄妹』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『岬の兄妹』は、2019年公開の日本映画。監督は片山慎三。 【あらすじ】 とある地方の港町に住む、足に障碍を抱え、リストラされたばかりの兄・良夫は、自閉症の妹・真理子と2人暮らしをしている。真理子の失踪癖に手を焼いていたが、ある日、夜になっても帰って来なかった真理子が町の男に体を許して1万円を貰っていたことを知る… 個人的に鬱映画を見る際は、大味アクションが好きな偏った趣味の私でも、それなりに楽しみを見いだすことができそうな作品を選ぶのですが。 なのでこの作品のような激しく心をえぐってくるようなドラマ邦画というのはちょっと得意ではなかったりするのですが。 ただ、片山慎三監督作品に関しては別なんですよね。 大抵の暗くて重い邦画というのは、極端に言えば「向こう側」なのですが、片山慎三監督作品ってギリ「こちら側」感があると思うんですよね。 今作についても同様、決して明るく楽しい作品でもなく、内容についても気軽にコメントしづらい内容ではあったりするのですが、ただ一部内容に関しては、突き詰めすぎちゃってちょっとコミカルになっていたり、一周回って笑えてしまったりする部分もあったりします。 視聴スタンスとしては決して正しいものではないかとは思いますが、ただこの映画、鬱映画のようなちょっとした特定ジャンルの作品として見ることもできるんですよね。 そのようなスタンスでこの作品を見ることが正しいかどうかはわかりませんが、ただ清く正しいスタンスでこの映画を自発的に見ようと思える人がどれくらいいるのかと言ったら、そこまで多くはないと思うんですよね。 やはり映画というのは見られてなんぼですので、スタンスがどうであれ見られるに越したことはないんじゃないかと。 そういう意味ではこの作品、結構色々なとっかかりのある作品なので、作品の方向性をある程度把握した上で、それなりのスタンスで見るのであれば、見て損をする作品ではないかと思います。 作品の性質上、軽率なコメントはできなかったりするのですが、ただ、片山慎三監督ってある程度の部分は確信犯的にやっていると思うんですよね。 ちょっと分かりづらい例かもしれませんが、アリ・アスター監督作品的な。 片山慎三監督作品って、ある程度...

鬱映画ファイル30『碁盤斬り』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル30、『碁盤斬り』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『碁盤斬り』は、2024年5月17日公開の日本映画。監督は白石和彌、主演は草彅剛。古典落語『柳田格之進』をベースにしている。 【あらすじ】 柳田格之進は身に覚えのない罪を着せられたうえに妻も失い、藩を離れて娘のお絹と2人で江戸の貧乏長屋で暮らしていた。それでも武士の誇りは捨てず囲碁の勝負にも正々堂々と臨むが、その実直な人柄ゆえに、今度は娘も失いかねない新たな騒動に巻き込まれてしまう… 白石和彌監督作品って、少なからず鬱映画要素を持ち合わせている作品が多いかと思います。 ただこの作品、序盤は割と普通の人情時代劇なんですよね。 ゆえに、この映画はゴリゴリな感じの白石和也監督作品ではないのだなと思っていたのですが。 監督要素抜きにしても、主演は草彅剛。 ドラマ性重視の時代劇と思って鑑賞していた人も多いはず。 しかし、途中からどんどんと様子がおかしなことになっていくんですよね。 そこからのスリルがめちゃくちゃ面白い作品。 白石和彌監督作品って、大団円エンドもありますが、シャレになれない地獄の胸糞エンドという作品も多々ありまして。 流血沙汰も過激描写も必要ならば厭わないですし。 それゆえに、後半の展開が全く読めないんですよね。 序盤はちょっとした人情物と思わせておいて、中盤あたりからどんどん様子がおかしくなっていくこの作品の流れ、極悪鬱映画として、おそらく世界でトップクラスに有名な『ダンサー・イン・ザ・ダーク』に少し似た印象を受けました。 その部分も相まって、本当に結末がどうなるのかという部分が面白い。 そこそこいい話で終わるのか、それとも『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のような胸糞エンドで終わるのか。 その部分が本当にわからないんですよね。 主演のつよポンも、ちょっと何考えてるかわかんない感じですし、助演の斎藤工や國村隼、小泉今日子も、最終的にどっちに転ぶかが絶妙にわからない素晴らしい演技。 その部分のスリルをめちゃくちゃ楽しめる作品なので、個人的にはめちゃくちゃおすすめだったりします。 というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

リバー・オブ・グラス

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どうも、松本13です。今回は映画、『リバー・オブ・グラス』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『リバー・オブ・グラス』は、1994年のアメリカのドラマ映画。アメリカのインディペンデント映画作家として最も高い評価を受ける一人とも評されるケリー・ライカートの長編デビュー作。 【あらすじ】 南フロリダ郊外の平屋建ての家で暮らす30歳の主婦コージーは、退屈な毎日に不満を募らせていた。そんなある日、地元のバーへ出かけたコージーは、うだつの上がらない男リーと 出会い親しくなるが… 余談ですが、この映画のタイトルがなんとなく似ていたのもあり、岡崎京子の漫画『リバーズ・エッジ』をふと思い出しました。 もちろん中身は全くの別物なのですが、ただなんとなく作品の持つ雰囲気というか、マイナー感やオフビートさ、乱暴に言うと大昔のヴィレッジヴァンガードのようなサブカル感、そして作品の持つある種の空虚さみたいなのは少し似ているように感じました。本当になんとなくなのですが。 インデペンデント映画の巨匠ケリー・ライカートのキャリア初期作品ということもあり、知る人ぞ知る映画といった位置付けの作品かと思うのですが。 とても素晴らしい映画なので、この映画はもっと多くの人に知られて欲しいです。 とはいえこの手のインデペンデント映画を何の予備知識も、抵抗もなくすっと見れる人はそこまで多くはないかと思います。 だってこういう映画ってなんか難しそうだし。退屈だったり説教臭かったり、なんか意識高いオーガニック系な人が好んで見たりするような。 しかしこの映画はインデペンデント映画どころか『インデペンデンス・デイ』大好きな大味映画好きのような私にもわかる映画です。 B級映画やアクション映画を主食としている私にとって、基本的にインデペンデント系の映画というのは完全に「向こう側」の存在なのですが、向こう側からこちら側にもしっかり伝わる名作というのも多々あるのですよね。 例えばデヴィッド・リンチの『ストレイト・ストーリー』のような。 デヴィッド・リンチの他の作品はともかく、ストレイト・ストーリーに関しては、普段デビッド・リンチの映画を見ない層からの支持が非常に厚い作品だと思います。 個人的な感覚だと一昔前のシュワちゃんやスタローン主演の筋肉アクション好きな人は大抵ストレイト・ストーリーが好きなイメージ...

グラディエーターII 英雄を呼ぶ声

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どうも、松本13です。今回は、『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』は、2024年のイギリス・アメリカ合衆国の歴史映画。2000年の前作『グラディエーター』と同じく、監督はリドリー・スコット。 【あらすじ】 前作から16年後。ルッシラの息子、ルシアスは母の計らいでローマから亡命し、ヌミディアで妻と暮らしていた。そんなある日、マルクス・アカシウス将軍率いるローマ軍が侵攻してくる… この映画、興行的にも批評的にも大成功した作品かと思います。 個人的にもめちゃくちゃ楽しめましたし、グラディエーターの続編としても、リドリー・スコット監督作品としても、そのような要素抜きにした1つの映画としても、とても素晴らしいものだったと思います。 ただあの名作の続編ということで、過剰に期待しすぎてしまうと、その期待の方面によってはちょっと肩透かしな部分もあるかと思います。 とにかくこの映画、前評判がめちゃくちゃ良かっただけに、本当に過剰な期待をしてしまいがちだと思うんですよね。 当たり外れが激しいリドリー・スコット監督作品なのだけど、これは当たりだ!みたいな期待も、前評判を聞いて持ってしまいがちですし。 それと今作公開の少し前に公開された同じく続編ものである、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』が興行的にも批評的にも大爆死したということで、その部分の高低差でこっちの続編が必要以上に持ち上げられてしまった感もちょっとあるんじゃないかと。 そういう諸々の部分で過剰な期待をしてしまいがちですが、過剰な期待さえしなければめちゃくちゃ楽しめるいい続編なんじゃないかと。 少なくともあの名作の続編として、それなりに期待をしてみても残念感は一切なかったので。 確かに前作のラッセル・クロウ演じる圧倒的英雄と、ホアキン・フェニックス演じる歴史的クソ王子の強烈さに比べると若干弱い部分はあると思うんですよね。 今作の主人公にしても、クソ王子にしても、決して悪くはないもののちょっと弱いかなと。 ただその部分をペドロ・パスカル演じる将軍と、デンゼル・ワシントン演じる謎の男が絶妙に補っているんですよね。 そのような登場人物たちのせめぎ合いや、素晴らしい演技については本当に一見の価値があるかと思います。 ただ前作の記憶が曖昧だと...

少年時代

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どうも、松本13です。今回は、『少年時代』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『少年時代』は、藤子不二雄Aの同名漫画を原作とした1990年の日本のドラマ映画。主題歌である井上陽水の同名楽曲は大ヒットを記録し、自身の代表曲ともなった。 【あらすじ】 太平洋戦争末期、主人公の風間進二は東京から富山へ疎開する。そこで進二はタケシという少年と親友になるが、級長であり同級生の少年達の中の権力者であるタケシは、何故か学校内では進二を冷たくあしらう。やがてタケシと級友達との権力争いが始まり、進二は否応なくその争いに巻き込まれて行く… この映画、個人的にちょっと複雑な感情のある映画だったりします。 藤子不二雄A原作、かつ名作や名曲としてなにかと引き合いに出されることの多い映画だけに相当な期待をして見たんですよね。 実際この映画にひと夏の冒険とか、キラキラした青春とか、ちょっとした『僕の夏休み』とか『スタンド・バイ・ミー』みたいなイメージを持っている人って結構いるかと思うのですが。 実際の内容はちょっと違うんですよね。 もちろんひと夏の…的なキラキラした夏休み要素もあるにはあるものの、舞台は戦時中、かつ胸をえぐられるようないじめシーンなども多々あり。 決して胸糞鬱映画というわけではないものの、ただ期待からの落差もあり、かなり胸にくるものはありました。 そんなこんなでかなり微妙な気分で鑑賞を終えようとしたところに流れ始める井上陽水の少年時代。 もうそれが本当に全部を持って行っちゃったんですよね。 本当に全部を持って行ったという表現しかないくらいの持って行きっぷり。 本当にここまで全部持って行っちゃう感じのラストシーンってなかなかないんじゃないかと。 そういうもろもろを含めると最終的にはかなり素晴らしい映像体験にはなりました。 ただ本当にこの映画、多くの人が思ってる映画とは全く違う映画だと思うので、視聴の際はその部分はちょっと注意して見た方がいいかと思います。 この映画、井上陽水のテーマ曲も含め、知名度自体はかなりあるかと思うのですが、実際に見たことがある人ってそこまで多くはないと思うんですよね。 戦時中の話で、作中で子供がめちゃくちゃナチスごっことかやりまくっているので、その部分が問題なのかもしれませんが。 地上波で見た記憶は全くありませんし、ソフトを置いている...

ハリーとトント

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どうも、松本13です。 今回は、『ハリーとトント』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ハリーとトント』は、1974年製作のアメリカ映画。第47回アカデミー賞において、アート・カーニーが主演男優賞を受賞し、ポール・マザースキーとジョシュ・グリーンフェルドが脚本賞の候補となっている。 【あらすじ】 72歳のハリーは、妻に先立たれ3人の子供達も独立しており、マンハッタンのアパートに愛猫トントとともに暮らしていた。しかし、区画整理の為にアパートから強制的に立ち退かざるを得なくなり、長男バートの家へ移り住むことになるも、そこに馴染むことができず、娘のシャーリーを尋ねる為、トントを連れてシカゴへ向かう決心をする… 基本的に私の好きな映画というのは何かしら内容が偏っており 、万人に自信を持っておすすめできる映画というのは実際そこまで多くはないのですが。 が、この映画については自信を持って万人にすすめられます。それくらいに間違いのない映画。 とはいえ別に内容がめちゃくちゃ重かったり、暗かったり、心がえぐられるような描写があったりというわけでもなく、変に社会派というわけでも、お涙頂戴な内容でもありません。 じゃあほんわかした映画かと言ったらそうでもなく、頭を空っぽにして見れるタイプの映画ともちょっと違う。 これと言って特筆すべき点は無いのですが(強いて言うなら猫が可愛い)、それでも見た後には心の中に残るものが確かにある映画です。 そういう100%内容勝負みたいな映画というのは実際そこまで多くはないんじゃないかと。 老人が猫と旅をするという時点で好きな人はめちゃくちゃ好きなタイプの映画かと思います。 ビジュアル的にもめちゃくちゃ良さそう。そしてその期待を裏切ることのない内容です。 老人が主人公の映画というのはもうそのビジュアルだけで名作臭がしてきてしまうので内容がビジュアルに負けてしまう映画というのも結構あったりします。 駄作ではないのだけれど期待したほどではなかったかな、というようなのも。 ハリーとトントに関してはそういう期待を裏切ることのない、この手の映画にしては大当たりの部類に入る映画だと思います。 それだけ優れた内容にも関わらず、世間的にあまり知名度がないのが不思議なところです。 内容的にはもっと名作として多くの人に語り継がれてもいいのになと思うのです...

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