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鬱映画ファイル27『私は貝になりたい』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル27、『私は貝になりたい』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『私は貝になりたい』は、2008年公開の日本の戦争映画。主演は中居正広。 【あらすじ】 太平洋戦争で従軍していた豊松は、終戦後、家族のもとへ帰って来る。理髪師としての生活を再開した矢先、彼は戦犯容疑をかけられて占領軍に逮捕されてしまう… この映画、黒澤映画から『幻の湖』まで数々の名作を手がけた橋本忍脚本作品であり、何度もリメイクが繰り返されている名作ではあるかと思うのですが。 個人的にはゴリゴリの鬱映画だったりします。 個人的に世界で最も多くの被害者を出した鬱映画と言ったら『ダンサー・イン・ザ・ダーク』だと思っているのですが。 この映画は日本のダンサー・イン・ザ・ダークと言っても過言ではない内容でして。 実際作中に同じようなシーンもあったりしますし。 著名なアーティストを主役に迎えてのハートウォーミングムービーと見せかけての地獄絵図という部分も共通でして。 実際当時の中居君ってSMAPとしてもジャニーズタレントとしても、まさに陽の部分の権化のような存在だったと思うのですが。 そんな中居くんが主演の映画なのだからまあ心温まる感じの映画なのだろうなと思ったらまさかまさかの…といったパターンでして。 そこで激しく心をやられたのは決して私だけではないはず。 個人的にはダンサー・イン・ザ・ダークより全然こちらの方が心にくるものがありました。 ダンサー・イン・ザ・ダークってラース・フォン・トリアー監督作品だし、それなりの知識があればある程度の内容は予想できたんですよね。 ただ当時の私には邦画においてのそのような知識があまりなく、だから余計にノーガードでこの映画を見てしまったんですよね。 内容は本当に地獄のような内容なのですが、ただ戦争映画としても歴史教育の観点からしてもとても価値のある映画であることは間違いないかと思うので、一度は見ておいても損はないかと思います。 が、この手の映画を自発的に見たいという人は実際そこまで多くはないかと思います。 決して明るく楽しい映画ではありませんし、SMAPの中居くん主演という部分に関しての魅力も時間が経った今となっては当時ほどはないかと思いますし。 ならば鬱映画くらいのちょっとしたキワモノ映画感覚で見るのも個人的に...

鬱映画ファイル26『セブン』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル26 『セブン』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『セブン』は、1995年のアメリカ合衆国のサスペンス映画。キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追う刑事たちの姿を描いている。4週連続で全米興行成績1位に輝いた大ヒット映画であり、衝撃のラストなども含め、作品としても非常に高く評価されている。 【あらすじ】 退職を間近に控えたベテラン刑事サマセットと若手刑事ミルズは猟奇連続殺人事件の捜査にあたる。犯人はキリスト教における7つの大罪に基づいて殺人を繰り返していることが明らかに。やがてサマセットとミルズは容疑者を割り出すが… この映画、今や語るべくもないサスペンス映画の名作かと思うのですが。 映画としての魅力がとてつもないだけに忘れがちですが、内容としてはゴリゴリの鬱映画だと思うんですよね。 デヴィッド・フィンチャー監督特有の世界観にしても、若かりし頃のブラッド・ピットにしても、とにかく見どころしかない作品なのですが。 とにかく死ぬほど胸糞が悪いストーリーなのに、しかし膝を打って「なるほど」と言わざるを得ない圧倒的説得力があったり。 それより何よりここまで胸糞が悪い映画にもかかわらず、何度も見たくなってしまうというのは本当にすごいことだと思います。 胸糞極まるストーリーにもかかわらず、繰り返し見たくなってしまうって本当に相当な作品の力がないとできないことだと思うんですよね。 そういう意味でも本当に恐るべき作品だと思います。 サスペンス映画としてはもちろんのこと、鬱映画としても見ておいてまず損の無い作品かと思います。 確かに胸糞極まる作品ではあるものの、その手の感覚が大分インフレした昨今の感覚で見ればそこまでのエグさは感じないかと思いますし。 公開当時よりも大分視聴へのハードルは下がっているんじゃないかと。 本当に何度も見たくなる作品の魅力や中毒性という面において、『セブン』や『ミスト』を超える作品ってそうそうないかと。 肩を並べられる作品ですら殆どないので。 というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合い頂きありがとうございました。

ザ・ヴェンジェンス

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どうも、松本13です。今回は、『ザ・ヴェンジェンス』 についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ザ・ヴェンジェンス』は、2015年のタイ映画。監督は、『マッハ!!!!!!!!』シリーズなどでアクション監督を務めたパンナー・リットグライ。 【あらすじ】 幼い頃に両親を亡くし、叔父の元で育てられたヒーとタンの兄弟。しかし、ひょんなことから、両親が実はとある犯罪組織の一員だったこと、そして何者かに殺されていたことを知ってしまう… この映画、めちゃくちゃ面白かったです。 アクション映画としてはもうこれ以上いない内容なんじゃないかと。 正直 ストーリーはめちゃくちゃ薄い、というかあってないようなものだったりするのですが。 とにかくアクションの濃度がとんでもなく、その部分だけでも大満足できるかと。 逆にその部分で満足できれば他の細けえことはいいんだよみたいな、そういう人以外にとってはちょっと微妙な映画かもしれませんが。 とにかくアクションシーン目当てで見るのであれば大抵の人は大満足できるかと思います。 タイの格闘アクション作品となると、トニー・ジャーの『マッハ!!!!!!!!』や『トム・ヤン・クン』を思い浮かべる人も多いかと思いますが、その部分の期待はいくらしても裏切られることはないかと。 とにかくのっけから何が起きてるのかよくわからないけどとりあえずなんかすげえみたいなシーンのオンパレード。 合間合間に箸休め的な申し訳程度のストーリーシーンを挟みつつ映画は後半へ。 終盤に向かうにつれ、アクションシーンがどんどんとおかしなことになっていきます。 前半からもう相当にすごいシーンの連続なのですが、さすがにちょっと後半はやりすぎだろうみたいな。 いや、これ死者出てるんじゃ… みたいな。 というか何人死んだんだろう?この撮影で。 みたいなそんなシーンのオンパレード。 もう本当に洒落にならないくらいのやりすぎ感なんですよね。凄すぎて逆に笑えてくるレベル。 それくらいに凄まじいシーンのオンパレード。相当な見応えです。 この映画、めちゃくちゃ評価が高い映画なのですが、序盤だけ見ると「そこまでか?」みたいに思ってしまったりもするのですが。 最後まで見てみるとその評価は正当だということがわかるはず。それくらいにアクション映画としては素晴らしい作品。 トニー・ジャーとかイコ・ウ...

鬱映画ファイル25『ローズ・イン・タイドランド』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル25、『ローズ・イン・タイドランド』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ローズ・イン・タイドランド』は、ミッチ・カリンの小説『タイドランド』を原作とするテリー・ギリアム監督のファンタジー映画。日本公開時のキャッチコピーは、「ギリアムのアリスは孤独の迷宮をさまよう」。 【あらすじ】 10歳の少女ジェライザ・ローズは、ドラッグ中毒の両親と共に外界から隔絶された生活をおくっていた。ある日、ローズの母がオーバードーズで死亡する。老いたロッカーでやはりジャンキーである父ノアは、ローズを連れて故郷テキサスの荒れ果てた一軒家に逃亡するが、彼もほどなくオーバードーズで死亡する。独り残されたローズは、現実の恐怖や飢えから逃れる為にイマジネーションの世界を築き上げ、不思議の国のアリスのようにその世界をさまよいはじめる… 個人的にこの映画、『パンズ・ラビリンス』と併せて2000年代の鬱映画2トップなイメージです。 どちらも少女が主人公で、不思議の国のアリスを下敷きとしたファンタジー。 絵面的なとっつきやすさもありつつ陰鬱な展開が満載。 それに加えトリップ表現など、オルタナティブな変則ムービー的魅力も満載。 これぞ2000年代の鬱映画といった内容。 映画のジャンルがジャンルなだけに好き嫌いは激しく別れる作品かとは思いますが、個人的にはとても好きです。 鬱映画って1回見ればお腹いっぱいな作品と、何度も見てしまう中毒性のある作品があるかと思うのですが。 個人的にこの作品は完全に後者。 テリー・ギリアム版不思議の国のアリスということもあり、トリップムービーが好きな人にも激しくおすすめの作品だったりします。 そんな特定ジャンルの魅力に加え、主人公ローズの両親が『ビッグ・リボウスキ』のデュードと、『チャイルド・プレイ4/チャッキーの花嫁』のティファニーという点も個人的にはめちゃくちゃ魅力的に感じます。 とにかく鬱映画としては一度は見ておいても損はない作品かと思います。 個人的にはかなりの名作。 めちゃくちゃ上質な逸脱感を味わえる作品です。 というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

鬱映画ファイル24『ハミングバード』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル24『ハミングバード』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ハミングバード』は、2013年にイギリスで制作されたアクションスリラー映画。主演はジェイソン・ステイサム。 【あらすじ】 アフガニスタンの戦場で5人の仲間を殺され、報復のために敵を同じ数だけ殺した特殊部隊兵士ジョゼフ・スミス。その犯行は無人偵察機ハミングバードに監視されていた。彼は逃亡を図り、ロンドンの下町で惨めなホームレス生活を余儀なくされる。そんな中、彼が唯一心を通わせた少女がギャングにさらわれてしまう。その後、図らずも他人になりすますことに成功した彼は、裏社会でのし上がっていき、懸命に少女の行方を捜し続ける… ジェイソン・ステイサム主演作品と鬱映画って、いまいちピンとこない組み合わせかもしれませんが。 ただこの映画、いつもの痛快筋肉アクションなステイサム映画と比べるとかなり異質な作品なんですよね。 作風もかなり鬱映画寄り。 いつもの痛快筋肉アクションではないので、ステイサム映画としての評価は他の作品に比べると控えめではありますが。 いつものステイサム要素さえ求めなければそこまで悪い作品ではないかと。 バイオレンスなアクションシーンを含め、この作品にも最低限のステイサム要素はありますし。 確実に好みの分かれる作品ではありますが、個人的にはステイサム映画としても一つの映画としても普通に良作ではあるかなと。 数あるステイサム映画の中にこういう作品が一つくらいあっても全然いいと思うんですよね。 とにかくいつものステイサム映画みたいな期待さえしなければ全く問題なく楽しめる作品だと思うので、一度は見ておいても損はないんじゃないかと。 個人的にはこういう方面のステイサム映画も大いにありだと思いますし、未だにたまに見たくなる映画でもあります。 ステイサム映画としては不人気ではありますが、ただ刺さる人にはかなり刺さる映画だと思うんですよね。 というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

リンダリンダリンダ

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どうも、松本13です。今回は、『リンダリンダリンダ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『リンダ リンダ リンダ』は、2005年7月18日公開の日本映画。『リンダリンダ』などで有名な、パンクロックバンドTHE BLUE HEARTSを題材としている。 【あらすじ】 とある地方都市にある芝崎高校。高校生活最後の文化祭での演奏を予定していたバンドがメンバーの負傷や軋轢による脱退などで文化祭前日に空中分解してしまう… この映画、公開から少し時間が経った今となっては、そこまで誰もが知る映画ではないかもしれませんが。 とはいえ邦画としても青春映画としても、バンド映画としても知る人ぞ知る名作。 その手のランキングやオールタイムベストなどに必ず名前の挙がる映画だと思います。 私個人としてもこの映画、めちゃくちゃ好きでして。 この手の映画って割と好みが分かれがちだと思うのですが。 ただこの映画、パっと見の印象ほどキラキラした映画ではないんですよね。 むしろかなり淡々としたトーンの映画。 表舞台の青春というより、ちょっとしたバックステージの薄暗がり感のある作品なんですよね。 確かにバンドや学園祭という部分に関してはキラキラ青春ものとしても受け止められるのですが。 それ以外の部分に関してはかなりドライというか、ある種残酷とも言える部分もあると思うんですよね。 Wikipediaに載っている後日談などについても同様。 青春って離れてみると思い出補正などもあってキラキラしてばかりだけど、実際は結構ドライであったり残酷だったりする部分も多々あるかと思うんですよね。 席替えからクラス替え、年中行事などで人間関係がコロコロ変わったり、ついたり離れたりしますし。 この映画、確かに一部の要素をピックアップしてみると青春キラキラ物語に見えたりもするのですが、ちょっと俯瞰で見たり、前後の流れの解像度を上げたりして見ると全く別物に見えたりもするんですよね。 キラキラ青春ものとしてみようと思えばそうも見えてしまうし、学園祭みたいなものへのアンチテーゼ混じりの冷めた逆張り視点としても見れてしまうし。   そしてどちらの視点で見てもとても面白い映画ですし、その時々の自分の年齢や時代、立ち位置などで視点が違ってくるのもまた、この映画の興味深いところだったりします。 もちろんこの映画...

眠らない街〜新宿鮫〜

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どうも、松本13です。今回は、『眠らない街〜新宿鮫〜』 についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『眠らない街〜新宿鮫〜』は、1993年10月9日公開の日本映画。大沢在昌のハードボイルド小説シリーズ『新宿鮫』を原作としている。 【あらすじ】 “鮫”の仇名を持ち、暴力団からも警察内部からも恐れられている新宿署防犯課の警部・鮫島は、改造銃のスペシャリスト木津要を単独で追っていた。一匹狼ゆえの署内での軋轢などもありながら、次第に真相へと近づいていくのだが… この映画、興行的に大コケしたせいもあってか、邦画においてもノワールやバイオレンス、サスペンスというジャンルにおいても、真田広之主演作品としても第一に出てくるタイプの映画ではないかと思うのですが。 特に公開から時間が経った今となっては割と隠れがちなところだったりすると思うのですが。 ただこの映画、めちゃくちゃ面白いんですよね。 小説原作だけあってストーリーも秀逸。サスペンスやバイオレンス要素についても見応え十分。 とにかく1本の映画としてはめちゃくちゃ素晴らしいんですよね。 作品としての完成度はもちろんのこと、90年代初頭のまだまだバブルの名残が色濃く残っていた東京などの風景や作品の世界観についても一見の価値はあるかと。 この当時の風景や世界観て独特の魅力があると思うんですよね。 特に今作においては新宿などの東京の繁華街が舞台。 日本の首都であり、何もかもの最先端ということもあり、都心の繁華街なんていうのはめちゃくちゃに栄枯盛衰や流行り廃り、生存競争が激しいゆえ、数年行かないだけでも全く別の街になっていたりするんですよね。 場所によっては数ヶ月で全く違う雰囲気になっていたりするところもあったり。 そういう意味では今再現しようと思ってもできない、今は無き日本や東京の風景、バブルの名残、当時は誰も向こう数十年間も続くなんて思っていなかった平成不況。 そんな前時代の浮かれっぷりと退廃とがないまぜになった、今に比べたら相当に無法地帯であったカオスな感じは、本当にこの時代ならではのものだと思いますし、まさにその真っ只中を舞台とした今作はそういう意味でもかなり見ごたえがあるんじゃないかと。 それらに加え、主演は真田広之。助演は奥田瑛二や浅野忠信など、めちゃくちゃ豪華なメンツ。 今や大御所となった 彼らの若かりし頃の...

鬱映画ファイル23『イグジステンズ』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル23、『イグジステンズ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『イグジステンズ』は、デヴィッド・クローネンバーグ監督・脚本による1999年のカナダ・イギリス映画。出演は、ジェニファー・ジェイソン・リー、ジュード・ロウ、ウィレム・デフォーなど。第49回ベルリン国際映画祭で芸術貢献賞を受賞した。 【あらすじ】 脊椎に穴を開け、コードを人体に直接繋ぐことでバーチャルリアリティゲームをプレイするようになった近未来。天才ゲームデザイナーのアレグラは、最新ゲーム「イグジステンズ」の発表イベントに参加した。しかしそこにゲームに反感を持つ「現実主義者(リアリスト)」が現れ、アレグラは命を狙われる。会場警備をしていたテッドに助けられた彼女は、イグジステンズに異常がないか調べるためゲームの世界にダイブする… 胸糞から古き良き電波系まで、オルタナティブな作品を多数含む私の中の鬱映画という雑多なジャンルにおいて、デヴィッド・クローネンバーグ監督作品というのはもうこれ以上にないくらいもってこいな作品だったりします。 そんなデビット・クローネンバーグ監督作品の中で私がトップクラスに好きな作品がこの映画だったりします。 他の名だたる名作に比べると知名度もかなり低いので余計に推したい作品だったり。 作品としてはぐちゃぐちゃねばねばな『ソード・アート・オンライン』に生肉と『マトリックス』をぶち込んで発酵させた人肉『インセプション』といったところ。 まあ仮想現実とか、これは現実か否かとか、そんな感じの映画。好きな人はもう本当に大好きなジャンルかと思います。 クローネンバーグ映画や鬱映画としてはもちろんのこと、その手の仮想現実映画や一種のトリップ ムービーとしても抜群に面白い作品なので本当におすすめです。 もちろんデヴィッド・クローネンバーグ作品なので見る人を選ぶかと思いますが、ただ好きな人は本当に好きな作品、ぶっ刺さる人には果てしなくぶっ刺さる作品かと思います。 作品の素晴らしさはもちろんのこと、キャストもウィレム・デフォーを始め、鬱映画御用達俳優が多数出演。 そういう意味でも本当に隙のない作品かと思います。 とにかくオルタナティブな、普通ではない映画が好きなのであれば一度は見ておいて絶対に損はない作品かと思います。 というわけで今回は...

GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊

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どうも、松本13です。今回は、『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』は、1995年11月18日に公開された日本の劇場用アニメ映画。原作は士郎正宗の漫画『攻殻機動隊』。監督は押井守。 【あらすじ】 テロなどの犯罪を未然に防ぐ、内務省直属の組織「公安9課」に所属する草薙素子。彼女は国際手配中の凄腕ハッカー「人形使い」を追う内に、全身サイボーグである自身の存在に対して疑念を抱き始める… この映画、邦画としても、アニメーション映画としても押井守監督作品としても超がつくほどの名作かと思うのですが。 ただ公開からかなりの時間が経っており、攻殻機動隊シリーズが他にも多数展開されている今となっては、かつてほどの存在感はないかもしれませんが。 とはいえこの作品、今見てもめちゃくちゃ面白いんですよね。 攻殻機動隊としても、アニメーション映画としても、今ってよくも悪くもこういうトーンの作品ってあまりないので、そういう意味でも結構貴重なんじゃないかと。 とはいえネットやスマホが一般的に普及した今となっては当時ほどの衝撃はないかもしれませんが。 とにかくこの映画、当時としてはめちゃくちゃ衝撃的だったんですよね。 なんかよくわからないけどなんかすごいみたいな。 当時はまだネットがほとんど普及していない時代だったので、攻殻機動隊ってめちゃくちゃ難解な映画だったんですよね。 そもそもネットという概念自体がよくわからなかったので。 そういう意味ではネットが半ばインフラとなった今の方がすんなりこの作品を理解できるのかもしれません。 この作品や、『Serial experiments lain』のような、ネット普及以前に時代を先取りしたアニメ特有の毒気というか、ちょっと電波な感じ、みたいな魅力ってあると思うんですよね。 そもそも今は「電波な感じ」という表現自体が通じないかもしれませんが。 当時まだ普及以前でうまく理解できなかったデジタルなものに対して、電波というある種アナログな表現を使うこと自体が、よくよく考えればめちゃくちゃ時代を感じてしまいますが。 ただこのアニメ、本当に世界中に影響を与えたと言っても過言ではないアニメでして。 間接的影響まで含めたら、映画やアニメを少...

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー

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どうも、松本13です。今回は、 『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』は、2023年3月24日に公開された日本のアクション映画。監督は阪元裕吾。 【あらすじ】 腕利きの殺し屋ちさととまひろは、度重なる出費に悩んでいた。同じ頃、殺し屋協会アルバイトのゆうりとまこと兄弟も金に困っていた。ある日、兄弟は“ちさととまひろのポストを奪えば、正規クルーに昇格できる”という噂を聞き、彼女たちを狙う… 前作、『ベイビーわるきゅーれ』ってアクションも含め、色々見所や魅力のある作品ではあったかと思うのですが。 じゃあ作品として素直に面白かったかと言ったら、私個人としては良作くらいでした。傑作まではいかなかったんですよね。 私のツボがねじくれているみたいな好みの部分もあるのですが、作品としては素晴らしいながらも、絶賛の声の多い世間との評価とはかなり温度差があったというのが正直なところでして。 ただ今作に関して本当に手放して絶賛できるレベルに面白かったです。 アクション云々ではなく映画として普通に面白いんですよね。 個人的に阪元裕吾監督作品としては、初めて良作から傑作方面にぶち抜けた作品だったりします。 とにかく今作、出てくるキャラがめちゃくちゃ魅力的なんですよね。 主要登場人物に関しては前作と同じなのですが、ただ前作よりもいい方面にキャラの個性が出ているんですよね。 しかも1人2人じゃなく主要キャラ全体的にめちゃくちゃいい味出してます。 むしろ前作でちょっと微妙だったみたいな登場人物も今作を見るとかなり違った印象を持てるんじゃないかと。 とにかく今作、キャラ造形とかセリフ回しが本当に素晴らしいと思うんですよね。 数十年前の堤幸彦や工藤官九郎が無双していた頃のテレビドラマのような、いい意味でのチープさやシュールさみたいな。 そしてクエンティン・タランティーノ映画のような、本編とは全然関係ない無駄話の応酬とか、本当にその部分がめちゃくちゃ面白いんですよね。 タランティーノ風味の無駄話の応酬って、かれこれ30年以上世界中で試みられているにも関わらずそのほとんどが失敗していると思うんですよね。 そしてタランティーノを意識してはいるんだけどなり切れていない感がかなりいたたまれなかったり。 その部分でうまい...

落下の解剖学

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どうも、松本13です。今回は、『落下の解剖学』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『落下の解剖学』は、2023年のフランスの法廷・スリラー映画。本作は、2023年5月21日に第76回カンヌ国際映画祭でワールドプレミア上映され、パルム・ドールとパルム・ドッグ賞を受賞した。 【あらすじ】 雪深い人里離れた山荘で、視覚障がいのある11歳の少年が、転落死した父の死体を発見する。最初は事故死かと思われたが、捜査が進むにつれていくつもの謎が浮かび上がっていく… この映画、めちゃくちゃ面白かったです。 2時間半の鑑賞時間が本当にあっという間。 主要登場人物は数人のみ、舞台も法廷と主人公の家くらいしか出てこないにも関わらず、もう圧倒的に引き込まれるんですよね。 このような必要最小限の材料で2時間半があっという間に感じるような映画を作るってめちゃくちゃすごいと思うんですよね。 その部分はもう大いに評価されていまして、今作はカンヌでパルムドールを受賞しています。 とはいえカンヌ受賞作品ってめちゃくちゃ美しい作品や感動作品もあったりしますが、地獄のような鬱映画もあったりするので割と注意が必要なジャンルだと思うんですよね。 カンヌ受賞作品だからと気軽に見てみたら心に深い傷を負ってしまったというパターンも過去に多々あったりするので。 まあそんなこんなで私個人としては今作もそれなりの警戒心を持ってみたのですが、内容に関してはそこまでの地獄さはありませんでした。 ただこの映画独特の妙な胸糞悪さというか尻の座りの悪さみたいなものがありまして。 その部分が絶妙に曖昧なのでうまく言語化できない部分ではあったりするのですが。 ただ不快感とまでは行かないながらも絶妙に気を抜かせてもらえないみたいな、ちょっとした鑑賞ストレスのような感覚ってハリウッド映画にはあまりないヨーロッパ映画独特のものだと思うんですよね。 『フレンチアルプスで起きたこと』みたいな感覚といえば分かる人はわかるかと思いますが。 そんな独特のクオリティのある今作ですが、法廷サスペンスとしても抜群に面白いんですよね。 あらすじの通り自殺か殺人かという部分がストーリーの主軸なのですが。 その部分が本当にわからない。 そして最後の最後までわからない。 法廷サスペンスって大どんでん返しがつきものですし、最後の最後まで結末がわ...

マッシブ・タレント

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どうも、松本13です。今回は、『マッシブ・タレント』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『マッシブ・タレント』は、2022年のアメリカ合衆国のアクションコメディ映画。主演はニコラス・ケイジ。 【あらすじ】 ハリウッドスター、ニック・ケイジは悩んでいた。多額の借金を抱え、心から望んでいた役は得られず、妻とは別れ、娘からは愛想をつかされていた。そんな彼の元へ、スペインの大富豪の誕生日パーティーに参加するだけで100万ドルが得られる高額のオファーが舞い込む… 俳優が実際と大差ない名前や設定で登場するメタいネタ満載の映画って個人的に大好物だったりします。 ちょっと仕事が下降気味だったり、プライベートのスキャンダルなどの自虐要素などが入ってくるとなおさら。 同じような作品で言うと、ジャン=クロード・バン・ダムの『その男、ヴァン・ダム』 みたいな。 そんな私にとってこの映画は、セルフパロディとしてはこれ以上にない作品だったりします。 ニコラス・ケイジのこれまでの出演作に関するメタい要素満載。 経済的なやらかしなど、プライベートについても同様。 とにかくこの映画、ニコラス・ケイジを好きであればあるほど楽しめる映画なんじゃないかと。 予備知識があればあるほど拾えるネタも多いかと思うので。 ただ今作、落ちめな俳優の自虐ネタ映画みたいな、カテゴリとしてはそっち系の作品かと思うのですが。 ただニコラス・ケイジってその手の、昔は大スターだったのだけれど…みたいな俳優とは少し違ったタイプの俳優だと思うんですよね。 もちろんファンである私のひいき目という部分もあると思いますが。 ただニコラス・ケイジが中小規模の作品に多数出演するようになった主だった理由って、落ち目になったというより経済的にやらかしたからであって。 飽きられて没落とかそういうのじゃないと思うんですよね。 遠目から見たらどちらも同じに見えるかもしれませんが、ファン目線だと誰もが知る超大作への出演が少なくなってきてからのニコラス・ケイジというのも、それはそれでとてもいいもので、あまり没落俳優ならではの悲壮感みたいな落ち目みたいな感覚ってあまりないんですよね。 もちろん一時期ほどは取り巻く状況が良くないということは間違いないかと思うのですが。 ただ借金返済のために出演した中小規模の作品も結構面白いものが多いんで...

テルマ&ルイーズ

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どうも、松本13です。今回は、『テルマ&ルイーズ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『テルマ&ルイーズ』は、1991年に公開されたドラマ映画。リドリー・スコット監督作品。 【あらすじ】 親友同士のテルマとルイーズは、退屈な日常を抜けだし週末に旅へ出る。しかし、途中で訪れたバーで酔ったテルマに乱暴しようとした男性を、ルイーズは護身用の拳銃で撃ち殺してしまう… この映画、リドリー・スコット監督作品としても、ロードムービーとしてもかなり有名かとは思うのですが。 ただリドリー・スコット監督作品も、ロードムービーも割と当たり外れが激しいジャンルではありまして。 そういう意味ではこの映画、大当たりの部類に入る映画かと思います。 この映画はよく90年代版アメリカンニューシネマなんて言われたりしますが、まさにその通りな内容。 なし崩しであったり、行きずりであったりの犯罪行為や逃走劇などなど。 まさにアメリカンニューシネマといった内容なんですよね。 この作品の持つちょっとしたアナーキーな雰囲気などについても。 それこそアメリカンニューシネマの代表作2・3個混ぜて割ったみたいな、本当にそんな内容の映画なのですが。 なので割と先が読める映画だったりするんですよね。 本当に中盤ぐらいまでは、おそらく多くの人の予想通りくらいの流れなんじゃないかと。 ただそれ以降は本当にどうなるかわからないみたいな先読みできないスリルがあってめちゃくちゃ面白いんですよね。 そしてこれまた衝撃の結末。 アンチハッピーエンドなアメリカンニューシネマと言われるくらいなのだからこの映画も普通の結末ではないんですよね。 まあロードムービーの結末って大抵ろくでもなかったりするのですが。 そういう予備知識などがあると余計に後半の展開にハラハラドキドキさせられたりするんですよね。 本当にロードムービーってラスト数十秒で何が起きるかわからなかったりしますし。 しかもこの映画、数あるロードムービーの中でも、アメリカンニューシネマの中でも、かなり独特の空気感のある映画だと思うんですよね。 作中の状況だって扱っているテーマだって決して明るく楽しく前向きではないのに、にもかかわらずなんか妙な疾走感というか爽快感のようなものがありまして。 しかもそれを持って一切息切れせずにラストまで突っ走れるって結構す...

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ

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どうも、松本13です。今回は、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は、2024年公開のアメリカ合衆国のスリラー映画。2019年の映画『ジョーカー』の続編。 【あらすじ】 5人を殺害し勾留中のアーサー・フレック。ある日、音楽療法のプログラムを受けていた彼は、そこで謎めいた女性リーと出会う。彼女との交流をきっかけに、アーサーの中で抑え込まれていた狂気が再び暴走を始める… この映画、それこそ映画史に残るレベルの大爆死をかました映画かと思うのですが。 興行的な失敗の規模についてはともかく、批評面での前作からの落差については、本当に映画史に残るレベルなんじゃないかと。 しかもこの映画、実際に公開されるまでは名作フラグしか立っていなかったと思うんですよね。 監督やキャスト変更などの良からぬフラグもなく、むしろ多くの人が前作以上の名作であると信じて疑わなかったと思うのですよね。 私自身、ジョーカーの続編でレディー・ガガがハーレイ・クインを演じると聞いた時は、これはとんでもない映画になるぞと思いました。 それこそ『ターミネーター2』レベルの名作続編が爆誕するんじゃないかと。 実際それくらいの期待値を持って今作を見た人は相当に多かったと思うんですよね。 ただ本当に幸運なことに日本公開については全米よりかなり遅い時期だったゆえ、日本公開時にはすでにこの映画の香ばしさが伝わってきていたんですよね。 この映画、本当に予備知識なして見たら、それこそ映画史に残るレベルの大爆死映画となったかと思うのですが、ただ相当にアレな内容という予備知識を持ってみると、むしろかなりの傑作なんじゃないかと。 この映画、本当に否定する人の気持ちはめちゃくちゃわかるんですよね。 私も予備知識なしで、従来の期待値でこの映画を見たら絶対に、「駄作として見れば傑作」みたいな逆張りじみた評価はできなかったと思いますし。 ただ本当にシャレにならんレベルの駄作くらいの感覚で見るとこの映画、めちゃくちゃ面白いと思うんですよね。 そもそもDC映画って、名作もかなり多いのだけれど、近年の作品においてはそれ以上に駄作も相当に量産されていまして。 DC映画をそれなりに見ている人ならば、駄作への耐性って相当についてると思うんですよね。 その部分を踏まえ...

鬱映画ファイル22『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル22、『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』 についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』は、1999年に発売されたOVA作品。緋村剣心が“人斬り抜刀斎”になるまでの経緯、第1話より前の過去の話を描いている。テレビアニメ(1996年版)の制作スタッフも多く続投しているものの、画風は大きく変更されている。 【あらすじ】 飛天御剣流の継承者・比古清十郎に命を救われた少年・心太は、比古から"剣心"の名と、「人の世の為に振るう剣」である"飛天御剣流"を授けられた。歳月が過ぎ、時代の苦難から弱き人々を救う為、比古のもとを飛び出した剣心は、身分に拘わらず志のある者のみを集めた、高杉晋作率いる"奇兵隊"に参加。幕府の要人暗殺を請け負う影の"人斬り"として、幕末の混乱に揺れる京都の町で、次第に心を蝕まれながら、血みどろの剣を振るうのだった… 個人的に漫画・アニメ・実写版を含む、るろうに剣心の一連の作品群は大好きです。 左足を前に出して天翔龍閃の練習をしましたし、ビリヤードで「牙突!」とか言っちゃってたタイプです。 ただ元々大好きかと言ったら決してそういうわけでもなく、嫌いなわけではないものの、数あるジャンプ作品のうちの一つくらいの認識だったと思います。 コミックやアニメなどは、良くも悪くもそれなりにポップな作品だったかと思うのですが、この作品は剣心が人斬りだった時代の作品だけあり、本編のようなポップさは皆無なんですよね。 ダークでハードボイルドでスプラッターな展開もあり、かなり胸糞な鬱展開。 それでもただ胸糞が悪いわけではなく、作品としてはめちゃくちゃ重要なエピソードですし、映画としてもめちゃくちゃに面白い。 それまでるろうに剣心というのはそれなりに面白いながらも、偏った趣味を持つ私のツボにぶっ刺さることはなかったのですが、この作品で本当に激しくぶっ刺さったんですよね。 それにこの作品あり気で見ると、これ以外の作品の見方もかなり変わるんじゃないかと。 そういう意味では見ておいて損はない作品かと思います。 るろうに剣心が好きな人はもう当たり前に通っているかと思うのですが、るろ剣を知ってはいるものの...

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

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どうも、松本13です。今回は、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、マーベル・コミックのスーパーヒーロー『スパイダーマン』をベースとした、2021年のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。シリーズ3作目であり、「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)の27作目である。 【あらすじ】 敵により自身がスパイダーマンであることを暴露されてしまったピーター・パーカー。マスコミに騒ぎ立てられ、生活は一変。身近な大切な人にも危険が及ぶことを恐れたピーターは、共にサノスと闘ったドクター・ストレンジに助力を求め、魔術の力で自分がスパイダーマンだと知られていない世界にしてほしいと頼むが… 「ぶん殴りたくなる」という感覚というのはちょっと独特な感覚だと思うんですよね。 それほどまでに嫌いというわけでもなく、実際に殴りたいほどの怒りや憎しみがあるというわけでもなく。 「ぶん殴りたい」ではなく「ぶん殴りたくなる」。 絶妙にそうとしか言えないような感覚。 私がそう思うのは大抵映画や小説などに出てくる登場人物で、大抵はクソガキ感満載の十代。 それらと遭遇した作品をその後再び見ることは殆どありません。 ぶん殴りたくなる感覚というのはとても不快だからです。厳密に言うと不快とはちょっと違うのだけれど、少なくともそれはいい感覚ではありません。 例えるなら自分が十代の頃の真夜中のテンションで書いた自作のポエムを目の前で読み上げられるようなもの。 共感性羞恥が全力で刺激されるような。 結局のところ、ぶん殴りたくなる奴は痛いんですよね。痛々しいんですよね。それを見ていられないのは、それがかつての自分を彷彿とさせるからなのかもしれません。 そしてその「ぶん殴りたくなる感」の最大級に、それこそ世界的に著名な例がサム・ライミ版『スパイダーマン3』の闇落ちしたピーター・パーカーなんじゃないかと。 言われ方は様々であるかと思いますが、闇堕ちした際の彼の言動が相当にアレだったことは間違いないかと思います。 たぶん世界中二病選手権というものがあったら確実に殿堂入りレベルだと思うんですよね。 あのピーター・パーカーが何故あそこまでアレなのかといったら、ああいう調子の乗り方に誰でも少なからず覚えがあるからなんじ...

キラー・ナマケモノ

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どうも、松本13です。今回は、『キラー・ナマケモノ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『キラー・ナマケモノ』は、2023年のアメリカのホラーコメディ映画。 【あらすじ】 大学4年生のエミリーは、SNS映えを求めて寮でミユビナマケモノを飼い始める。アルファと名付けられたナマケモノはその可愛さからすぐに寮のマスコットとなるが、やがて寮生が次々と消え始める… 比較的近年の飛び道具的アニマルパニックと言うと真っ先に思い浮かぶのは、『コカインベア』 だったりするのですが。 また、この映画と同様の大学の女子寮を舞台とした映画と言ったら、『ハッピー・デス・デイ』を真っ先に思い浮かべてしまうのですが。 昨今のB級映画ってめちゃくちゃ面白い映画が多いので、ハードルが無駄に上がりすぎてしまう部分があるかと思うのですが。 私個人としてもこの映画、なんやかんやで内容はめちゃくちゃ面白いであろうと、かなり高めな期待値を持って見てしまったので正直かなり肩透かしではあったのですが。 ただそれは偏った趣味の私の中でB級ホラーと言うジャンルが一番の激戦区であったからであって。 それゆえの過剰な期待があったゆえの微妙な評価なのですが。 ごく一般的なB級映画の尺度で見るのであれば、そう悪い映画ではないかと思います。 良くも悪くも可もなく不可もないあっさり目のネタ系B級ホラー。 過剰な期待さえ持たなければ誰にとっても良作の範囲に収まるそれなりに有用なポップコーンムービーにはなるんじゃないかと。 この手の飛び道具系B級ホラーって、とにかくぶちぬけた胸糞や展開やエグいストーリーであったり、色々とツッコミどころはあれどゴア描写だけは無駄に力が入っていたりみたいな。 突出した何かがあったりするのですが、この映画は良くも悪くもそのような要素は控えめ。 B級ホラーで大学の女子寮と言ったら相当やばめな下ネタなんかも出てきそうではあるのですが、そういう部分もかなり控えめ。 B級ホラーに慣れている人間からするとかなり物足りない控えめな内容ではあるのですが、逆にこの手のジャンルにあまり馴染みのない人からすると割と見やすい内容なんじゃないかと思います。 そういう部分を踏まえた上であっさり目のB級ホラーとして見るのであればこの映画を見て残念な気持ちになることはないんじゃないかと。 とにかく何かとインフレ...

鬱映画ファイル21『オールド・ボーイ』

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どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル21、『オールド・ボーイ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『オールド・ボーイ』は、2003年公開の韓国映画。パク・チャヌク監督の復讐三部作の第2作。原作は土屋ガロン(作)、嶺岸信明(画)による同名の漫画『ルーズ戦記 オールドボーイ』。第57回カンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリ、第37回シッチェス・カタロニア国際映画祭でグランプリを受賞した。2013年には、スパイク・リー監督、ジョシュ・ブローリン主演でハリウッドリメイク版が制作された。 【あらすじ】 何者かに拉致され、監禁生活を強いられたオ・デス。理由も期限も知らされない幽閉生活に絶望し、何度か自殺を試みるもかろうじて心を取り戻し、復讐を果たすべく体を鍛え始める。15年後にようやく解放された彼は、若い女性ミドの協力を得て犯人捜しに執念を燃やす… この作品、日本の容赦ない青年コミックと、これまた容赦のない韓国サスペンスが悪魔合体した地獄のような作品なのですが。 ただ映画としてはもう抜群に面白いんですよね。 鬱映画としてだけでなく、サスペンスとしても相当に高いレベル。 そういう映画本来の面白さはもちろんのこと、バイオレンス要素から胸糞要素に至るまで、鬱映画としても相当に盛り沢山の内容です。 死角や不足がここまで少ない鬱映画もなかなかないんじゃないかと。 もう本当に色々とひどい映画です。もちろんこのひどさというのは、一部の人間にとっては魅力ではあるかと思うのですが。 そしてこの映画と言ったら何と言っても主演のチェ・ミンシク。 映画における凶暴なおっさんと聞いて、チェ・ミンシクのこの作品のジャケットを思い浮かべるという人も相当に多いはず。 映画における凶暴なおっさんというのは割と激戦区だったりすると思うのですが、この映画でチェ・ミンシクが一気に上位に躍り出たことは間違いありませんし、人によっては彼がもはや不動のナンバーワンだったりするかと思います。 それくらいにこの作品のチェ・ミンシクはぶち抜けたものがあるかと思います。 とにかくこの映画のチェ・ミンシクの凶暴さについては一見の価値があるかと。もちろん鬱映画としてもサスペンス映画としても一見の価値ありレベル。 本当にこのレベルの作品ってなかなかないと思いますし、この作品のチェ・ミンシクを超えるレベルっ...

グーニーズ

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どうも、松本13です。今回は、『グーニーズ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『グーニーズ』は、1985年のアメリカ合衆国の冒険映画。リチャード・ドナー監督作品。 【あらすじ】 海賊伝説の残る港町に再開発計画が持ち上がり、いくつもの家が立ち退きを迫られる。そんな家のひとつに集まった「グーニーズ」と名乗るやんちゃな少年4人組。彼らは屋根裏で見つけた地図を頼りに、財宝探しの冒険に出かけるのだが… この映画、個人的にはもはや語るべくもない名作中の名作ですし、ある一定の世代にとっては本当に義務教育レベルに当たり前な名作かと思うのですが。 『グーニーズ』や『スタンド・バイ・ミー』って、子供の頃に見たり憧れたりした冒険映画の代表格だったりしますし、夏休み映画としても同様かと思うんですよね。 夏休みにテレビ放映されていた今作を見て、友達と冒険に出かけたという人もかなり多いはず。 グーニーズという作品についての素晴らしい点はそれこそ語り尽くせないくらいあるのですが、個人的に特筆すべきは物語の始まりが自宅の屋根裏部屋という点。 グーニーズって壮大なようで意外とこじんまりとした話なんですよね。 物語の始まりは自宅の屋根裏部屋で冒険するのも近所。 この手の冒険映画としては、子供から見るとかなり再現性が高いゆえにめちゃくちゃロマンがあったんですよね。 同じような冒険映画でも『インディー・ジョーンズ』や『ハムナプトラ』 や『センター・オブ・ジ・アース』などについては再現しようと思ってもできないので。 ただグーニーズって友達同士で再現しようと思えばいくらでもできますし、もしかしたらあるかもしれない…と想像を巡らせればいくらでも夢は広がったんですよね。 そういう意味でも本当に素晴らしい作品だと思います。 しかもこの作品、今見てもめちゃくちゃ面白いんですよね。 スタンド・バイ・ミーは子供の頃と大人になってからでは視点や感じ方が違ってくる映画の代表格と言われていますが。 グーニーズは本当に良くも悪くも当時と同じ目線で見れる、子供の頃と同じ感覚で楽しめる作品だと思うんですよね。 そんな名作中の名作グーニーズは今も昔も子供達のバイブルかと思いきや、2024年まで28年間地上波放送がなかったとのこと。 おそらくスロースについてのあれこれが障害者差別や虐待的な問題があると判断された...

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

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どうも、松本13です。今回は、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』についてです まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』は、2018年のアメリカのSFアクション映画。「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフ作品であり、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の10~13年前を舞台とする。 【あらすじ】 劣悪な環境を抜け出し銀河一のパイロットを目指すハン・ソロは、幼なじみの美女キーラと恋に落ちる。だがしかし、ある出来事によって二人の未来は引き裂かれることに。彼はキーラを救うため帝国軍アカデミーに志願する… この映画、めちゃくちゃ面白かったです。 私はスター・ウォーズガチ勢ではないので、これまでの作品に関しては、なんかよくわからないけどなんか面白い、くらいの感覚だったのですが。 今作に関してはド直球で面白いんですよね。 私のようにスター・ウォーズに対して、世界中にコアなファンがいる何かちょっととっつきづらいシリーズみたいな印象を持っている人にはめちゃくちゃおすすめな作品です。 ガチ勢ではない私にとって スター・ウォーズって、私のような大味映画好きにわかるような内容になるにつれ、評価が低くなるイメージがあるのですが。  それにしてもこの映画の大コケっぷりは無いんじゃないかと。 ガチ勢から見たらツッコミどころや納得できない部分があるのかもしれませんが、ただ少なくとも作品としては抜群に面白かったと思うんですよね。 今作が不振だった原因に関してはいわゆる「スター・ウォーズ疲れ」であるとされていますが、私個人としてもまさにその通りだと。 私のようなライト層にとって、スター・ウォーズというのは、なんかよくわからんけどなんか面白い、みたいな。 言い方を変えるとなんかよくわからなくてもしっかり楽しめる作品としての魅力があったんですよね。 ただ今作公開以前のスター・ウォーズ関連作品って、素直に面白いと言える作品がほとんどなかった印象です。 なんかよくわからないし面白くもない。でもまあコアなファンなら楽しめるのだろうなと思っていたらそっち方面からもボッコボコにされているみたいな。 そんな作品を連発していましたからね。 それゆえに今作のような素晴らしい作品が見向きもされなかったのだと思います。 今作の大コケって本当に後の...

ロード・オブ・モンスターズ 怪獣大決闘

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  どうも、松本13です。今回は、『ロード・オブ・モンスターズ 怪獣大決闘』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ロード・オブ・モンスターズ 怪獣大決闘』は、2023年にアメリカで制作されたSF・アクション映画。制作はアサイラム。 【あらすじ】 宇宙物質の影響で巨大化した類人猿型怪獣・エイブラハムがワシントンを破壊。その戦闘力に注目した米軍は極秘で類人猿型AI兵器・メカエイプを開発するが、テロリストに奪われてしまう。基地から核弾頭を奪いシカゴ市内へ向かうメカエイプに対し、軍はエイブラハムと戦わせる作戦を決断する… この映画、ビジュアルはかなり面白そうな怪獣映画感を醸し出しているかと思うのですが。 制作はアサイラム。そう、安定のアサイラムなのでまともな映画ではございません。 ただ見るに耐えないクソかと言ったら全然そんなこともなく。 ゴジラやキングコングレベルの期待をしてみたら紛れもないクソであることは間違いないかと思うのですが。 Z級映画くらいのスタンスで見ると割と面白く見れるんじゃないかと。 ただ今作、前作の予備知識が多少あった方がより楽しめるかと思います。 とはいえこの作品のために前作を予習する必要性というか、そこまでする程の作品ではないので、見てないなら見てないで問題ないっちゃないのですが。そこまで大したストーリーではないですし。 前作で外宇宙物質という謎の物質で巨大化してしまった猿のエイブラハムがなんやかんやでメカエイプと戦うとかなんかそんな感じの話なのですが。 前作ではチンパンジーのようなルックスであったエイブラハムが今作ではしれっとゴリラになっていたり。キャスト変更かな? 今作は何分低予算映画ゆえ、CGを使った特撮シーンはかなり少ないのですが。 ただこの手の映画を作り慣れているアサイラムだけあり、要所要所での小出し感はかなりうまかったりします。 それとメカエイプのトランスフォーマーのようなゾイドのようなメカニカルなデザインというのはかなり素晴らしいんじゃないかと。 それなりの怪獣映画として見ることは間違ってもしてはいけませんが、ただZ級映画や、いわゆるアサイラム映画くらいの期待値でみるのであれば普通におすすめな作品だったりします。 前作の予備知識がある人にとってはそれなりに楽しめる作品になるんじゃないかと。続編ものとしては結...

ザ・メニュー

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どうも、松本13です。今回は、『ザ・メニュー』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ザ・メニュー』は、2022年公開のアメリカ合衆国のサスペンス・ホラー映画。主演はアニャ・テイラー=ジョイ。 【あらすじ】 太平洋岸の孤島を訪れたカップルのマーゴとタイラー。そこで2人は、予約が取れないことで知られる高級レストラン・ホーソンに訪れる。出てきた料理に感動するタイラーとは対照的に、マーゴは次第に違和感を抱き始める… この映画、パッと見はレストランを舞台としたちょっとしたドラマ映画みたいに見えなくもないのですが。 実際の内容はサスペンス・ホラーだったりします。 パッと見、レストランを舞台にしたドラマ映画に見えて内容はゴリゴリの地獄絵図というパターンだと、近年の作品では『ボイリング・ポイント/沸騰』を思い出すのですが。 ボイリング・ポイントほどの傑作を期待すると、この作品はちょっと弱いかなといった印象です。 この映画、ひとまずビジュアルやあらすじはめちゃくちゃ面白そうなんですよね。 しかも主演は、出ている映画だいたい面白い俳優アニャ・テイラー・ジョイ。 そんなこんなで名作フラグが立ちまくりなのですが、内容はそこまでではなかったというのが正直なところ。 決してつまらないとか駄作とかいうわけではなく、映画としての質はとても高い作品だと思うので一度は見ておいても損はないかと思いますが。 ただ本当にこの映画、作品に対する正確な期待値を持ちづらい作品だったりするので。 どのような期待を持ってどのように裏切られるかによって評価は大きく違ってくるんじゃないかと。 期待によっては肩透かしであったり、むしろいい意味の裏切りであったり。 それとこの映画、食事という部分にホラーやサスペンス要素が関係してくるので、食事という行為の受け止め方によっても印象が大分違ってくるんじゃないかと。 場合によってはかなり不快指数の高い印象となるかと思うのですが。 そういう部分で評価が極端に別れるのも面白いところなんじゃないかと思いました。 個人的にはもう少し正確な期待を持てるようなヒントなり指標なりがあったらもっと楽しめた部分もあるので、そういう意味では惜しい作品だと思いました。 逆に控え目な期待値で見るのであればむしろ結構楽しめるのではないかと。 というわけで今回はこの辺で。最後までお付き...

ツイスターズ

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どうも、 松本13です。今回は、『ツイスターズ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ツイスターズ』は、2024年公開のアメリカ合衆国のパニック映画。竜巻の恐怖を描いた1996年の映画『ツイスター』の続編。 【あらすじ】 NYで世界の自然災害予測の仕事に熱中していた気象学の天才ケイトは、故郷のオクラホマで巨大竜巻が多発していることを知る。竜巻内部に秘密兵器を仕かける竜巻破壊計画を立案した彼女は、友人のハビと竜巻インフルエンサーのタイラーと共に竜巻に立ち向かう… この映画、個人的にはとても楽しめた作品でした。 人によってそれなりに好みはあるものの、パニック映画として見るのであれば大抵の人にとっては良作以上の作品にはなるんじゃないかと。 過度なツッコミどころもなく、欠陥もなく、アレな展開や登場人物なども特にいないので本当にさらっと見れてさらっと楽しめるんじゃないかと。 自然災害モノということもあり、明るく楽しい夢いっぱいムービーというわけではありませんが、かといって変に重たくも小難しくもないので本当に楽に見れる映画なんじゃないかと。 前作とのつながりもほぼないので特に予備知識なども必要なく。 『シャークネード』などの飛び道具的映画は別として、今作のような純正竜巻映画というのはそこまで数が多くはないので、そういう意味でも貴重な作品かと。 本当に大抵の人にとっては普通に楽しめる優秀な作品かと思います。 ただ私個人としては前作『ツイスター』というのは普通に面白い程度の作品じゃないんですよね。 もうめちゃくちゃ大好きで、思い入れも相当にある作品だったりします。 そもそもツイスターって、この手のパニック映画のはしりな作品であるかと思うのですが。 それ以前の映画って技術が発達していなかったゆえ、CGで竜巻や自然災害を描くことって今ほど気軽にできなかったんですよね。 ゆえにCGでこの手のパニック描写を描くことができるようになった90年代の『ツイスター』や『ダンデス・ピーク』などの作品が、大自然パニック映画の原体験という人は私も含め結構多いかと思います。 90年代のその手の映画ってリアルタイムで見ると、それまでになかった映像表現が満載の本当に衝撃的なものでして。 製作はスピルバーグ、監督は『スピード』のヤン・デボン。本当に当時としては超がつくほどの大作だったんで...

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