投稿

ブゴニア

イメージ
​どうも、松本13です。今回は、『ブゴニア』についてです。まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ブゴニア』は、ヨルゴス・ランティモス監督による、2025年のブラック・コメディ・スリラー映画。2003年の韓国映画『地球を守れ!』の英語リメイクである。主演はエマ・ストーン。 【あらすじ】 宇宙人が地球を侵略しようとしていると信じる2人の男。彼らは、宇宙人の陰謀を阻止すべく全米から注目を集めるカリスマ経営者のミシェルを誘拐しようと企てる… ​ギリシャの鬼才、ヨルゴス・ランティモス監督作品。 出演はエマ・ストーン、ジェシー・プレモンスという、どちらも名作請負人と言っても過言ではない名優。もはやこの時点で勝ち確定だと思うのですが、実際の内容も優勝レベルの作品です。 ​ヨルゴス・ランティモス監督作品って、批評家受けは圧倒的にいいものの、内容的には見る人を選んだり、難解であったり、大衆的な娯楽作品ではない一筋縄ではいかない作品が多かったりするのですが。 ​今作も「頭にアルミホイルを巻いているタイプ」の陰謀論者が大企業の社長を拉致監禁するという、一見するとちょっとした社会派作品に見えたりもするのですが、実際の内容はブラックコメディやホラー、サスペンス要素も内包した作品です。 ​韓国映画のリメイクということもあってか、ヨルゴス・ランティモス監督作品としてはかなりとっつきやすく、直感的に理解できる「普通に面白い」作品です。 ​ブラックコメディ要素が強い作品ではありながら、昨今社会問題化している「陰謀論」がテーマということもあり、結構笑えないシーンなどもあったりするのですが。 ひと昔前って良くも悪くも、陰謀論を気軽に茶化したりネタにしたりということが普通でした。 冷静に考えると、かつてコメディであったものが笑えないサスペンス味を帯びてしまうって相当危ういと思いますし、場合によっては現実がもう既にフィクションを追い越してしまっている部分もあったりするのですが。 ​それに加え、ちょっとしたホラー要素や、シーンによっては容赦ないバイオレンス要素もあったりするので、設定やストーリーだけでなく、視覚的にも十分な刺激のある作品。とにかく何が起きてもおかしくない世界観なだけに、先の展開が全く読めないですよね。 ​それゆえ、大どんでん返し系サスペンス的な面白みもあったりと、本当に盛りだくさんな作...

ワン・バトル・アフター・アナザー

イメージ
どうも、松本13です。今回は、『ワン・バトル・アフター・アナザー』についてです。 ​まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ワン・バトル・アフター・アナザー』は、2025年のアメリカ合衆国のアクションスリラー映画。監督・製作・脚本はポール・トーマス・アンダーソン、出演はレオナルド・ディカプリオ。 【あらすじ】 元革命家の頼りない中年男ボブ。彼はさらわれた愛娘を取り戻すため、かつての仲間の助けを借りながら、恐ろしい軍人ロックジョーに立ち向かっていく… ​今作の監督であるポール・トーマス・アンダーソンは、世界三大映画祭の全てで監督賞を受賞している名監督。 ​個人的にポール・トーマス・アンダーソンの映画って、そこまで得意ではないのですが。 ​確かに批評家ウケは良さそうだし、映画としてもめちゃくちゃ素晴らしい。ただし、個人的にはそこまで好みではない、みたいな作品も結構あったりします。 ​私は同じポール・アンダーソンでも、ポール・トーマス・アンダーソンではなく、大味アクション映画で定評のあるポール・W・S・アンダーソン方面の人間なので。 ​そんなポール・トーマス・アンダーソンがトマス・ピンチョンの小説を映像化した作品って、「まあ、私には縁がないだろう」と思っていたら、めちゃくちゃ面白かったです。 ​これは『バイオハザード』のポール・W・S・アンダーソン方面が好みの人にも、めちゃくちゃ刺さる映画だと思います。 ​確かに今作においてもポール・トーマス・アンダーソン・エッセンスは含まれてはいるものの、ただ単純なアクションスリラーとしてもめちゃくちゃ面白いんですよね。 ​主演はディカプリオ、助演はショーン・ペンやベニチオ・デル・トロと、めちゃくちゃ豪華ですし。 ​私のような理由でポール・トーマス・アンダーソン作品が合わないと思っている人にも、この作品はかなりおすすめできるかと。 ​とにかく今作、ストーリーがよくできており、単純な娯楽映画としてもめちゃくちゃ楽しめるんですよね。 ​なんか様々な紆余曲折があるものの、「これ、どうしたいの?何が起きるの?最終的にどうなるの?」みたいな展開に目が離せないんですよね。 ​そして、本当に登場するキャストの演技の素晴らしさ。 ​『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でもそうでしたが、ダメ親父を演じるレオナルド・ディカプリオって本当に...

劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来

イメージ
​どうも、松本13です。今回は、『鬼滅の刃 無限城編 第一章』についてです。まずは、簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』は、漫画『鬼滅の刃』を原作とした日本の長編アニメーション映画。三部作の第1作目となる。 【あらすじ】 鬼になった妹を人間に戻すため「鬼殺隊」に入隊した炭治郎。彼は鬼殺隊の仲間たちと共に落とされた無限城で、壮絶な最終決戦を繰り広げていく… ​個人的に、一部作品の「劇場版商法」に関してはどうかと思うのですが、今作はかなり「劇場版である必然性」のある作品だと思いまして。 ​無限城編って、かなり尺の長いクライマックス編だと思うんですよね。とにかく怒涛の展開で、ラストまで畳み掛けるような。それをテレビの細切れでやってしまうと、ちょっとテンポ的に微妙な部分も出てきてしまうかと思うのですが、逆に尺的に「劇場版三部作」ってめちゃくちゃ丁度いいと思うんですよね。 ​無限城内部における複雑怪奇な映像表現においても、本当にしっかり予算と人員を投入した、劇場版ならではのクオリティだったと思います。 ​ただ、2時間半近い尺に関しては、若干評価が分かれる部分ではあるかと思います。個人的には全然「アリ」だと思いましたし、劇場版ジャンプアニメの史上最高峰のクオリティで2時間半って、めちゃくちゃ凄いことだと思います。しかも、その時間すら一瞬で過ぎたと思えるくらいに面白かったのですが。 ​「もう少し短くても良かったのでは?」という意見もごもっともです。テンポ重視で尺を削れる余地は、確かに結構あったと思います。前述のように、無限城編は畳みかけるような怒涛の展開こそが魅力ですしね。 ​個人的に「無限列車編」は、私の中でちょっと過剰に評価されすぎていたと思うんですよね。当時はコロナ禍の真っ只中で、娯楽も非常に限られていました。本編であれだけ号泣したのも、もちろん作品やキャラクターの良さがあってのことだったと思いますが、ただ、あの当時の涙ってそれだけじゃなかったと思うんです。 ​「辛いのは自分だけじゃないんだから」と、泣くに泣けなかった鬱屈した感情が爆発した感がありまして。そんなこんなで、無限列車編は必要以上に私の中で評価されまくっている作品ではあるので、そのような「補正」なしに見た今作はどうなるだろうと思っていたのですが。 ​結果は、文句...

8番出口

イメージ
​どうも、松本13です。今回は『8番出口』についてです。まずは、簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『8番出口』は、同名ゲームを原作とした2025年の日本映画。主演は二宮和也。 【あらすじ】 地下鉄の改札を出たところで、理由もわからぬまま地下通路の無限ループに囚われてしまった男性。彼は、案内の指示に従い8番出口から外に出ようと奔走する… ​ネットでバズったことで広く知られることとなったゲームを原作とした本作。個人的には、めちゃくちゃ警戒レベルを高くして鑑賞しました。近年、邦画ホラーにおいてはかなりハズレを掴まされているので。 ​今作においても、穿った見方をすれば「ネットでバズった話題性のあるゲームを原作に、旧ジャニーズタレントを客寄せパンダに使っただけの中身スッカスカな映画」とも見れるわけでして。 ​もちろん、旧ジャニーズタレントが主演であっても素晴らしい映画というのはたくさんあるのですが、ただ少し前に『“それ”がいる森』というかなりアレな映画を掴まされているゆえ。しかも、主演が同じ嵐の相葉雅紀ということで、なんか私の中で妙なフラグが立ってしまっていまして。 ​相葉くんはともかく、ニノに関しては役者としてかなり信頼性の高い人物であるとは分かっているのですが、それでもやはり不安は拭えないものでして。 ​しかも今作、原作ゲームにストーリーがないゆえ、映画オリジナルストーリーが盛り込まれているんですよね。それもまた、個人的にはかなりのフラグでして。 ​今作のようなシチュエーション・スリラーの元祖となった名作『CUBE』に、かなり微妙なオリジナルストーリーをぶち込んだうえに、映画自体も相当にアレな仕上がりとなった『CUBE 一度入ったら、最後』という超絶劣化リメイクがありまして。雰囲気が近しい作品ゆえ、なんだかその部分でもフラグが立ってしまいまして。 ​とにかく私の中の警戒レベルは最大にして鑑賞に臨んだのですが、結論から言うと、それらは全て杞憂に終わりました。めちゃくちゃ面白かったです。 ​​そもそもの原作がそれなりに人を選ぶゲームゆえ、映画である今作も万人が満点をつけられる作品ではないかと思います。ただ、「ちょっとしたシチュエーション・スリラー」くらいの感覚で見るのであれば、よほど過剰な期待をしない限り満足できる作品ではないかと。 ​とにかく、『8番出口』というゲームの...

大洪水

イメージ
​どうも、松本13です。 今回は、『大洪水』についてです。まずは、簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『大洪水』は、2025年にNetflixで公開された、韓国のSFパニック映画。主演はキム・ダミ。 【あらすじ】 とあるマンションの3階の部屋にて、6歳の息子ひとりと暮らすアンナは、周囲が洪水で沈んでいることに気づく。床は水浸しになり、あっという間にこの建物自体も水没する。そこへ彼女を保護しに来た謎の男が現れるが… ​今作、かなりの賛否両論の作品として話題となりました。 ただ、否定的なレビューに関しても、大体は「ストーリーが意味不明」というものであり、映像作品としての品質はかなり高いと思うんですよね。 ​とにもかくにも今作、見る人によって「面白い」と「意味不明」に評価が真っ二つに分かれるところが、非常に興味深いところでして。 ​ネタバレになってしまうので詳細は伏せますが、今作は「パニック映画の皮をかぶったSF映画」なんですよね。 ​とはいえ、序盤はまっとうにパニック映画しているのですが、SF色が前面に出てくる後半の展開についていけない人が多いようで。 確かに今作、パニック映画として見たら、後半は本当に意味不明な「ぶん投げエンド」なんですよね。 ​ただSF映画としてはかなりよくできていまして、周回プレイを重ねて作品の仕組みを理解すると、「なるほど、そういうことか」と膝を打つシーンの連続。 ​ただそれはあくまでも「SF映画として今作を数回見た上での話」であって、それだけの熱量をこの作品に持てる人がどれだけいたかと言ったら、あんまりいなかった。だから、かなり微妙な評価となってしまっているわけでありまして。 ​そもそも、今作を見る多くの人が、SFじゃなくてパニック映画を期待して観たと思うんですよね。言ってしまえば、「ちょっとした『アルマゲドン』みたいな、映像がすごくて後半ちょっと泣ける」みたいな。 ​視聴スタンスとしては「お約束」を期待する結構ゆるいスタンスであったと思うのですが、実際の内容はと言うと、それとは真逆の「腰を据えて観るSF作品」でして。そりゃあ、ほとんどの人はついていけないよな、と。 ​それに加えて、今作は韓国映画。 主演のキム・ダミって、『The Witch/魔女』でアクション映画好きからは絶大な知名度を誇る女優かと思いますし、胸糞満載なドロドロ展開がお家芸...

クロウ/飛翔伝説

イメージ
どうも、松本13です。今回は、『クロウ/飛翔伝説』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『クロウ/飛翔伝説』は、1994年のアメリカ映画。ジェームズ・オバーによるコミック『ザ・クロウ』を実写化したものである。主演はブランドン・リー。 【あらすじ】 近未来のデトロイト。ロック・ミュージシャンのエリックと婚約者シェリーは、犯罪王トップ・ダラーの一味によって惨殺されてしまう。しかし1年後、エリックは復讐の為に冥界より蘇る… この映画と言うとブルー・スリーの息子であるブランドン・リーが撮影中に事故死したという逸話がついてまわるかと思うのですが。 その悲劇的な死とダークヒーロー物という内容も相まって、かなり独特な神がかり方をしている映画かと思うのですが。 映画の外の悲劇と映画の内容が妙な形でマッチしてしまう事ってごくたまにあるかと思うのですが。 『スタンド・バイ・ミー』のクリス・チェンバースの死とリバーフェニックスの死とか。 『ダークナイト』のジョーカーとヒース・レジャーとか。 その存在が世界中で広く知られる頃にはすでに亡くなっていたブランドン・リーの父親であるブルース・リーについても同様。 ただこの映画、そのような要素を抜きにしてもめちゃくちゃ面白い映画なんですよね。 正直初見時はあまりピンと来なかったのですが。 復讐物としてはシンプルなストーリー、かつド派手なアメコミヒーローに比べるとちょっと地味である感は否めませんし。 ド派手なアクションやギミックがあるわけでもなし、特殊能力があるわけでもなし。 不死身であること以外はほんと普通の人なんですよね。 ただ治安の終わった街でヒャッハーな悪党共を始末するダークヒーローのシンプルな復讐劇って、定番中の定番ゆえやはり普通に面白いんですよね。 それとアメコミヒーロー物となると何かと複雑だったり壮大だったりと、いろいろな意味でインフレが進んでいる昨今に見ると余計に面白かったり。 よくも悪くもこういう後にも先には続かないサクッと終わるシンプルなアメコミ映画ってなかなかないですし。 そしてこの映画、ブランドン・リー演じる主人公のエリックがこれまた魅力的なんですよね。 めちゃくちゃかっこいいのはもちろんなのですが、復讐のためによみがえったものの、それゆえに自我が崩壊していることもなく、復讐の鬼と化しているわけでもなく。...

劇場版 チェンソーマン レゼ篇

イメージ
  ​ どうも、松本13です。今回は、『チェンソーマン レゼ篇』についてです。まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『劇場版 チェンソーマン レゼ篇』は、藤本タツキによる漫画『チェンソーマン』を原作とした日本のアニメーション映画。2025年公開。 【あらすじ】 悪魔の心臓を持つ「チェンソーマン」となり、公安対魔特異4課に所属するデビルハンターの少年・デンジは、ある雨の日にレゼという少女と出会う。二人は急速に親密になっていくのだが… ​昨今のテレビアニメってめちゃくちゃレベルが高いので、一昔前の劇場版アニメみたいなクオリティの作品も結構あったりするんですよね。 ゆえに、「それ、劇場版でやる必要あるんですか?」みたいな作品もあったりするのですが。 ​ただ、今作ってレゼ篇自体がちょうどいい尺ということもあり、かつクオリティもしっかり劇場版品質ということで、劇場版である必然性のある作品なんじゃないかと思います。 ​チェンソーマンって原作が本当に抜群に面白いのですが、ただ漫画ゆえ静止画なんですよね。 今作はその部分の迫力を世界最高峰の技術でもってめちゃくちゃしっかり映像にできている部分も、劇場版である必然性の一つなんじゃないかと。 ​とにかく、今作はアニメだけどめちゃくちゃ迫力あるんですよね。 ​アニメって、よくも悪くも実写との間には明確な壁がかつてはあったかと思うのですが、今作を含め昨今のアニメではその壁が完全に取り払われているというか、作品によってむしろ実写を超えてしまっている部分もあると思うんですよね。 ​個人的にはテレビアニメのチェンソーマンも好きなのですが、ただ制作発表時の大型プロジェクトの一部はオープニングやエンディングについてのものであり、肝心の本編に関しては期待値が異常なほどに高かっただけに賛否が分かれる部分があったかと思うのですが。 ​今作に関してはその部分もしっかり合わせてきたんじゃないかと。今作に関しては期待はずれ感ってほとんどなかったと思うんですよね。 ​そして、作品のトーンも、レゼ篇ということでテレビアニメとは若干違ったトーンにまとめられており、そういうトーンの違いも劇場版ならではだなと。 ​今作の評価を見ていて面白いのは、レゼのキャラに難色を示す女性が結構多いこと。まあレゼってそういうキャラですし、そもそも原作が「少年」ジャンプですか...

Twitterで更新通知を受け取る