爆弾
どうも、松本13です。 今回は『爆弾』についてです。まずは、簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『爆弾』は、呉勝浩の同名小説を原作とした2025年の日本のサスペンス映画。主演は山田裕貴。 【あらすじ】 酔った勢いで自販機と店員に暴行を働き、警察に連行された正体不明の中年男。自らを「スズキタゴサク」と名乗る彼は、霊感が働くとうそぶいて都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告する… 個人的に佐藤二朗ってめちゃくちゃ信頼している俳優でして、そんな佐藤二朗がゴリゴリに狂気じみた爆弾テロリスト(と思しき役柄)を演じるということで、もはやその時点でちょっとした勝ち確定だったりするのですが、実際に見てみると期待を大きく上回る素晴らしさ。 洋邦問わず、この手の狂気じみたサスペンスって大好きなのですが、今作においては、邦画補正とかその手の忖度なしに、海外の名だたる名作と並べても遜色のないレベルかと。それくらいに、映画として抜群に面白いんですよね。 今作と言ったら、何と言っても佐藤二朗の怪演。 今作の佐藤二朗っていわば『ダークナイト』のジョーカーみたいなもので、自称している「スズキタゴサク」という名前以外は一切謎なんですよね。映画史に残る名ヴィランである『ダークナイト』のジョーカーを引き合いに出すのは「ちょっと大げさじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、今作の佐藤二朗に関しては、ダークナイトを引き合いに出しても決して大げさではない素晴らしい演技。 そして今作の素晴らしいところは、そんな佐藤二朗の怪演に食われることのない、むしろ渡り合っちゃうくらいの他のキャストの素晴らしさ。それぞれ一癖も二癖もあり、総じて「睡眠時間が足りていなさそうな、目の死んだ、性格悪そうな人間」なのですが、その部分の演技の塩梅がこれまた絶妙なんですよね。 例えば、クソ邦画にありがちな「ナイフペロペロしちゃうギャハハ系」とか、大した演技力がなくても演じられる「感情の抑揚がない、ただボソボソ喋るだけの何言っているかわからないやつ」とか。あるいは刑事物にありがちな「傲慢な上司」とか「本庁の嫌なやつ」とか。そういうありがちなテンプレに一切頼ることのない、めちゃくちゃ人間臭いくせ者たちの応酬というのは、本当に素晴らしいの一言。 そして、彼らのねちっこく陰湿なやり取りが「これぞ日本」といった感じでして。 例えば...