学校の怪談(1995)



どうも、松本です。

今回は映画『学校の怪談』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『学校の怪談』は、1995年公開の日本のホラー・ファンタジー映画。学校の怪談シリーズ一作目。


【あらすじ】

夏休みを翌日に控えた一学期終業式の日の夕方。小学2年生の美夏は絵の具箱を忘れた事に気付き、学校に取りに戻っていた。すると、意志を持ったかのように独りでに跳ねる不思議なサッカーボールを目にする。導かれるようにボールの後を追う美夏は、お化けが出ると子供たちの間で噂になっている旧校舎へと誘われていく…


言わずと知れた名作。おそらく平成初期から中期あたりに子供時代を過ごした多くの人が一度は見たことのある映画ではないでしょうか?


テレビなどでも繰り返し放映されているので、リアルタイムでなくとも見たことがあるという人は多いはず。


学校の怪談をテーマとした映画は他にも多々ありますが、そのほとんどはホラー映画にカテゴライズされるものだと思います。


が、この学校の怪談はホラー映画というよりもファンタジー色が強いかと思います。


実際学校の怪談をジュブナイルファンタジーの名作と評する声も多々あります。


ホラー要素が皆無というわけではないですが、それでもホラーが苦手な子供でもギリ見れるくらいの怖さかと思います。


ちなみに原作小説のポプラ社版学校の怪談シリーズは普通に怖いです。ファンタジー色皆無のバッドエンドな結末なんて話も結構あります。


原作がそんな感じなので、映画が公開されるまでは内容もそれなりのホラー作品かと思っていました。


少なくとも内容を知らずに見たCMはかなり怖そうでした。


じゃあ実際見た際に怖くなくて拍子抜けしたかと言ったら決してそういうわけでもなく、初見時の満足度はかなり高かったと記憶しています。


今から考えれば原作要素はほぼ皆無。登場する妖怪の姿形も見知ったものとは全く違ったりします。


メリーさんやテケテケのような、怪談話では定番中の定番である妖怪も、これまで見たことが無いような姿で登場します。


元の階段を知っていたらおそらくはそうはならなかったと思うのですが。子供から怪談話を聞きかじった大人が想像で作ったような、そんな感じの原作とは似ても似つかない姿形をしていたりします。


原作無視やキャラ改変など、ダメ映画にありがちな条件がこれでもかというくらいに揃っていますが、学校の怪談は決してダメ映画というわけではなく、むしろそれだけのことをやっているにも関わらず、しっかり面白い映画として成立しています。


それは多分、この映画がそれなりの手間とお金をかけてしっかり作り込まれているからだと思います。


当時はすでにバブル崩壊後でしたが、それでも日本映画界はまだまだ元気だったと思います。ゴジラの新作映画が毎年一本は公開されていた時代。


ちなみに平成ガメラシリーズ第一作も学校の怪談と同じ1995年公開です。


むしろ特撮映画に関しては何度目かの黄金期と言ってもいい時代だったのかもしれません。


ちなみに学校の怪談には特撮映画的な見どころもあります。妖怪だけではなくクリーチャーが登場するというのは、他の学校の怪談作品にはないこの映画ならではの魅力のひとつだと思います。


それだけあれやこれやとやらかしているにも関わらず、ストーリーは意外とちゃんとしていて、しかも最後の最後は超古典的とも言えるホラーネタでしっかりオチたりするのだからさすがと言わざるを得ません。


そんな大爆死映画がやりがちなあれこれを片っ端からやらかしているにも関わらず 、奇跡的に面白い映画として成立している学校の怪談ですが、間違いなくこの映画で一番いい仕事をしているのは先生役の野村宏伸だと、 少なくとも私はそう思います。


とにかくこの顔。そして絶叫。公開前からこの顔が幾度となくCMで流れていました。夏の顔と言っても過言ではないくらい。


とにかく野村宏伸演じる先生がかなりいいキャラをしています。キャラ設定や脚本がいいのはもちろんだとは思いますが、それ以上にこの当時の野村宏伸でなければこの先生は演じられなかったんじゃないかと、そう思ってしまうほどにこの先生はハマり役です。


作中で子供達が様々な怪異に遭遇する際、その場に居合わせた唯一の大人であるにも関わらず、全く頼りにならず、ほとんど役にも立っていないどころかむしろ変なのばかりを連れてくる、そんな先生のダメっぷりもこの作品の大きな見所の一つだと思います。


とにかくその前後の流れも含め、野村宏伸演じる先生の歴史的大絶叫シーンは一見の価値ありですし、そのシーンのためだけにでもこの映画一本を見る価値はあるかと思います。


そして一度見てしまったら最後、毎年夏が来るたびにこの顔が恋しくなってしまうはず。


というわけで今回はこの辺で。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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