プロメテウス

 


どうも、松本です。

今回は映画、『プロメテウス』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『プロメテウス』は、リドリー・スコット監督による2012年公開のSF映画。当初、同監督の『エイリアン』の前日譚として企画されたが、後にその見解の確定性を弱める発言がなされるようになった。


【あらすじ】

世界各地の古代遺跡から、奇妙なサインが発見されていた。2089年、それらが地球外知的生命体からの招待状と確信した科学者らの調査チームは、宇宙船プロメテウス号ではるか彼方の惑星を目指す。やがて目的の星にたどり着いた彼らは、人類のあらゆる文明や常識を完全に覆す世界を目の当たりにする…


この映画を見る上でまず最初に注意して欲しいのは、吹替版ではなく字幕版を見ること。そしてエンドロールの後まで見ること。


あえて詳細は伏せますが、プロメテウスは公開当初より吹き替えの酷さが話題となりました。


とにかくそのせいで作品とは全く関係のない部分で評価が下がっていて、とてももったいないと思いました。


プロメテウスのようなことが多々あるので、私は基本的に映画は吹き替えではなく字幕で見ることにしています。


なのでプロメテウスはとても素晴らしい映像体験となりました。


個人的にはスピンオフ作品を含むエイリアンシリーズの中で一二を争うぐらいに好きな作品です。それくらい作品の完成度としては高いと思います。


もう一つの注意点のエンドロールの最後まで見るという点についてですが、これもとても大切です。


その部分を見るのと見ないのとでは、これまた映画の評価自体が大きく変わってくると思います。


もし私がエンドロールの最後までプロメテウスを見ていなかったらここまで好きな作品にはならなかったと思います。


Cパートの見逃しというのはこの映画に限った問題ではないかもしれませんが。


ただプロメテウスにはそれ以外にも作品の出来とは別な部分に色々と問題や残念な部分があったりします。


プロメテウス制作発表から実際の公開までに、これがエイリアンの前日談であるかという点が二転三転しました。


プロメテウスはエイリアンの前日談として見るかどうかでも評価はそれなりに違ってくるかと思います。


その部分のアナウンスがもう少し徹底されていたのなら公開当初の評価ももっと高かったのではないかと思います。


後に続編『エイリアン: コヴェナント』が公開されたことで、プロメテウスは完全なエイリアンの前日談という位置付けになっています。


今でこそプロメテウスはそんな位置づけですが、劇場公開時にエンドロール途中で席を立ったゆえに、エイリアン:コヴェナントが公開されるまで、プロメテウスがエイリアン関連作品と気づかなかった人もいるのではないでしょうか?


さらにプロメテウスという作品には不幸な巡り合わせがついて回ります。


プロメテウスという作品は初代『エイリアン』を監督したリドリー・スコットによる作品です。


エイリアンと言うと、ジェームズ・キャメロンが監督した『エイリアン2』のド派手なアクションのイメージを持っている人も多いかと思いますが、初代のエイリアンはそこまでド派手な映画というわけではありません。


その後のシリーズ作品に比べると大分地味です。というよりも映画の性質が大きく異なります。


初代エイリアンは宇宙船という逃げ場のない限られた空間の中でエイリアンに追われる恐怖を描いたSFホラー作品です。


宇宙船に乗っているのは操縦士や機関士などが数名程度。宇宙航海が当たり前になった未来の話なので彼らは特段エリートというわけでもありません。ごく一般的な労働者です。


エイリアンに勇敢に立ち向かう銃火器を持った軍人もいません。


実際に見たことがある人でも後のシリーズと混同して、記憶が曖昧になっている部分もあるかと思いますが、登場するエイリアンも一匹だけです。


リドリー・スコット監督のエイリアンというのはそういう作品なんですよね。


初代エイリアンを何度も見ていたり、リドリー・ スコットという監督の作品の傾向を分かっていればプロメテウスもそのような作品になると予想はできるのですが、何も知らずにエイリアン関連作品だからと、群れでやってくるエイリアンやド派手なアクションを期待して見に行った人もそれなりにいるかと思います。そのような人にとってプロメテウスという作品はあまり満足できるものではなかったかもしれません。


その部分に関しては誰が悪いというわけでもなく、不幸な事故としか言いようがないのですが。


逆にその部分さえ踏まえて見れば、初代エイリアン監督のリドリー・スコットによるエイリアン前日談としてみれば名作と言っても過言ではない出来の映画だと私は思っています。


とはいえエイリアンシリーズと言ったらジェームズ・キャメロン版の2が有名ですし、プロメテウス以前のエイリアン作品と言ったらこれまたアクション超大作の4だったりするので、初代のようなノリのプロメテウスに満足できなかったという人も多いかと思いますが。


逆にド派手なアクション要素を排してSFホラーエイリアンの前日談として見るのであれば十分に楽しめる素晴らしい映画だと思います。


プロメテウスの続編であるエイリアン:コヴェナントについては、作品の内容についてツッコミどころであったり、いろいろアレな部分があったりするので、それと前述のような諸々の事情を含め、エイリアンの前日談はイマイチだとする評価もありますが、少なくともプロメテウスについては視聴する際のスタンスさえ間違っていなければ十分名作と言うに値する隙のない高品質な映画だと思います。


プロメテウスは内容はとても優れているにもかかわらず、様々な不幸な巡り合わせによって不遇な扱いを受けていますが、その部分を排してみれば私のように名作とまではいかずとも良作の範囲には収まるはず。駄作では決してないかと。


プロメテウスは、リドリー・スコット監督によるエイリアンの前日談として見てみるのであれば本当におすすめの映画です。字幕ならば。


初代エイリアンを見てから見るとさらに楽しめるかと思います。


リドリー・スコット監督作品は当たり外れが激しく分かれる傾向にありますが、ひとまずプロメテウスについては大当たり作品だと私は思います。字幕ならば。


というわけで今回はこの辺で。

最後までお付き合いありがとうございました。



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