GODZILLA(1998)



どうも、松本です。 

今回は映画、 『GODZILLA』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『GODZILLA』は、1998年に公開されたアメリカの特撮映画。監督は『インデペンデンス・デイ』のローランド・エメリッヒ。


【あらすじ】

突如、ニューヨークのマンハッタンに謎の巨大生物が出現する。市民はパニックに陥り、巨大生物により街はたちまち瓦礫の山と化していく…


今作はかつてはハリウッド版ゴジラと呼ばれていましたが、2014年にギャレス・エドワーズ版ハリウッドリメイクが制作され、そちらのゴジラがギャレゴジと呼ばれ始めると、エメリッヒ版はエメゴジと呼ばれるようになりました。またはジラ、マグロばっか食ってるやつなどと呼ばれることもあります。


ギャレス・エドワーズ版ゴジラは世界中で大ヒットし、評価もおおむね好評。続編も制作されるなど大成功となっています。


ちなみにローランド・エメリッヒ版ゴジラは興行的には成功しているものの、評価はかなり低め。無かったことにしている人もかなり多いかと思います。


実際ギャレス・エドワーズ版ゴジラ公開の際に「そういえば昔に作られたハリウッド版ゴジラがもう一作あったような?」みたいな思い出し方をした人もそれなりにいるかと思います。


映画は人によって思い入れや視聴スタンスなども違うため、これという意見を一概に言うことは難しいのですが、エメリッヒ版ゴジラについては世界統一見解と言ってもいいくらいに評価が一致している気がします。


「これはゴジラ映画ではない」


エメリッヒ版ゴジラに対する評価はこれで間違いないんじゃないかと思います。


それゆえにこの映画を無かったことにしている人もかなり多かったと思うのですが、公開から時間が経つにつれ、ゴジラ映画として見なければとても面白いという評価が徐々に増えてきたように思います。


そのような評価は劇場公開時から少なからずあったのですが、劇場公開直後は「こんなのゴジラじゃない!」との騒ぎが世界中で起きていたのでそれどころではありませんでした。


なぜそんな大騒ぎが世界中で起きたかと言ったら、通常兵器が通じない人類最大の敵であり 、半ば神のような存在であるはずのゴジラが通常兵器で十分戦える恐竜の化け物のような描かれ方をしていたからだと思います。


ローランド・エメリッヒ版ゴジラは多くの人の望む怪獣映画とは全く違う、それどころか正反対と言っていいくらいの内容でした。


しかもエメリッヒ版ゴジラは、公開までゴジラの姿をほとんど見せないというプロモーション戦略を取っていました。


なので公開時点までは相当に盛り上がっていました。


都市破壊描写などの特撮やCGで大きな話題となり大ヒットしたインデペンデンス・デイの監督であるローランド・エメリッヒが監督するゴジラ映画!一体どうなるんだろう?と多くの人が最高の期待値でもって劇場まで足を運びました。


そんな期待値でもって見た内容が期待値を大きく下回るものだったので、その落差と拒絶反応たるや筆舌に尽くしがたいものでした。


実写化映画やリメイク映画などでの大爆死や大コケなどは多々ありますが、エメリッヒ版 ゴジラの場合、多くの人が劇場に足を運び、数字的には大ヒットした末の騒ぎなので現象としてはとても珍しいものです。


SNSで情報が素早く伝わってくる今となっては起きることのない現象なのかもしれません。とにかく多くの人が劇場で実際に自分の目で見て、その内容に衝撃を受けたのでした。


私もリアルタイムで映画館で見たのですが、ゴジラのあまりの小ささに驚きました。


これはゴジラではなく別の怪獣で、後になったら本物のゴジラが出てくるんじゃないかとか、このゴジラはまだ子供で後半にもっと大きくて強い大人 ゴジラが出てくるんじゃないかとか、そんなことを考えているうちに何も出てこずに映画が終わってしまった記憶があります。


その後は世界中で大騒ぎ。その拒絶反応たるやすさまじいものがありました。


なので当時はゴジラ映画として見なければとても面白いという評価の声もそれらにかき消されがちだったのですが、時間が経つにつれそのような評価の声も多く聞こえてくるようになりました。


私自身、今現在ではそのような評価をこの映画に対して持っています。


公開からすでに20年以上も経っているので、さすがにこの映画に対する拒絶反応も、もうありません 。


そんな状態でフラットな目線で見ると思った以上に面白かったりします。むしろモンスターパニック映画としては相当面白いレベル。


とはいえ映画の題名は『GODZILLA』。ゴジラリメイクとしてはありえない内容ですし、怪獣映画としては名作とは言い難い内容です。


なので公開直後の拒絶反応に関しては仕方がなかったのかなと思います。


ただ10年も20年もするとそんな拒絶反応もなくなってきて評価が逆転してくるという現象はたまにあります。


ゴジラと同じレベルでの拒絶反応が世界中で起きた映画と言えば、『ターミネーター3』があります。ターミネーター3の場合はジョン・コナー役のキャスト変更で世界中でとんでもない拒絶反応が起こり大騒ぎになりました。


後にたどった道もゴジラとほとんど同じ。しかし時間が経つと評価する声もちらほら上がってきて、かつては駄作中の駄作との評価も多かったのに今やそれなりの良作との評価もかなり見受けられます。


どちらにも共通するのは、原作(前作)ファンの一番踏んではいけない地雷をこれでもかというくらい見事に踏み抜いていたこと。しかしながら一本の映画としてはとても面白い内容であったこと。


なので最終的にはどちらも良作の評価を得ることができましたし、公開当時の評価はともかく興行成績的にも一応の成功はおさめています。


それはやはり賛否両論点はありつつも、映画としては優れた内容であったからだと思います。


そういう部分での救いも擁護すべき点も一切ない、『ドラゴンボール・エボリューション』という映画をリアルタイムで経験しているので、本当の駄作というのはいかなるものかということを私は知っています。


ドラゴンボールの場合、公開前にすでに絶望の嵐が吹き荒れており、公開直後にはもうすでになかったことにされていた記憶があります。臭いものに蓋とばかりに。


興行成績的にも、もちろん爆死。再評価の声も全く聞こえてきません。駄作映画にありがちなネタにされることすらありません。


そんな本当の駄作に比べたらエメリッヒ版ゴジラなんて名作中の名作ですし、実際ゴジラ映画として見なければかなり面白い映画です。


公開から20年以上経った今、当時と同じ拒絶反応を未だに持ち続けている人はさすがにそこまで多くはないかと思います。


当時のような拒絶反応を抜きにゴジラ映画ではなくモンスターパニック映画として見るのであれば、エメリッヒ版ゴジラはとてもいい映像体験になるかと思います。


是非頭を空っぽにして御覧になってみてください。


というわけで今回はこの辺で。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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