ロード・オブ・モンスターズ 地上最大の決戦



どうも、松本です。 

今回は映画、『ロード・オブ・モンスターズ 地上最大の決戦』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『ロード・オブ・モンスターズ 地上最大の決戦』は2021年に公開された、アメリカのSF映画。制作はアサイラム。


【あらすじ】

30年以上前に打ち上げられた宇宙探査船が、北米の砂漠に墜落し、実験動物として乗せられていた猿エイブラハムの生存が確認される。やがて、地球の大気に触れたエイブラハムは巨大化して脱走。墜落地点の砂漠でも、異常な大きさに変わったトカゲが出現する…


ビジュアルの時点ですでに多くの人がお察しだと思いますが、この映画は『ゴジラVSコング』のパクリ映画です。


 便乗映画などとも言われていますが。


インターネットがなかった一昔前ならともかく、今やこの手の映画は作る方も見る方もそれなりの確信犯だとは思いますが。


制作は便乗映画で定評のあるアサイラム。安定のアサイラムです。


大抵の便乗系映画はZ級映画であることが多いのですが、この作品はその手の作品にしては珍しくよくできていたりします。


もちろんよくできているというのは、他のZ級映画に比べてということで、普通の映画として見たら見られたものではないのですが。


この映画を見て驚いたのはパッケージ画像にある二匹の怪獣がしっかりと作中に登場し、そしてパッケージのような戦いをちゃんとするということです。


何を当たり前のことを言っているんだという人もいるかもしれませんが、アサイラム映画に限っては、パッケージに描いてある物事が作中に一切登場しないということも普通にあるので、パッケージ詐欺ではないということは評価に値する点だと思います。


そして怪獣の登場頻度もそれなりにあります。決して多くはありませんが 、とはいえ皆無ではありません。後半にちょっと登場するレベルでもなく、序盤からちょいちょいその姿を見せてくれます。


CGに関してはお世辞にもよくできてるとは言えませんが、とはいえ見られないレベルでもありません。 30年ぐらい前の低予算映画としてなら全然見れるレベル。


この映画はアサイラム作品にしては珍しく詐欺要素がほとんどありません。作品自体が詐欺のようなものと言われたらぐうの音も出ませんが。


とはいえパッケージの怪獣はしっかりと出てくるし、内容もしっかりと怪獣映画しています。


この作品のネタバレをしたところでおそらく誰も困らないかと思いますが、一応ネタバレ回避のためにぼやかしておくと、外宇宙物質により巨大化してしまった二匹の怪獣がごにょごにょ…という。


その外宇宙物質が何なのかというのがよくわからないのですが、とにかく事あるごとに外宇宙にぶん投げるその力技がこれまた何とも怪獣映画らしくていい感じです。


それらを含めたストーリー全体としても、他のアサイラム作品に比べたらツッコミどころも少ない方だと思います。


とにかく一番重要な部分を全て外宇宙物質にぶん投げているので、設定や世界観の決定的な破綻というのもありません。


ストーリーも単純明快。アサイラム映画だけありテンポだけはとてもよく、 尺も90分程度と短めなので、そこまでの苦痛を感じることもなく視聴を終えられるかと思います。


この映画を見始めた際は途中で寝落ちしたりしておそらく二日三日くらいはかかるかなと思ったのですが、意外と一度目の視聴で最後までいけました。


トカゲ型怪獣はローランド・エメリッヒ版ゴジラを丸パクりしたような外見をしており、怪獣としてもそれなりにいい感じの見た目をしています。


一方の猿人型怪獣はゴリラではなくチンパンジー。見た目も怪獣というよりただでかいチンパンジーのようなので怪獣としてはかなり残念な見た目です。


エメゴジは丸パクリしたのになぜキングコングは丸パクリしなかったのか不思議でならないのですが。


映画を見る際の評価方法が加点方式か減点方式かは人によって分かれる部分かと思いますが、私はアサイラム映画に関してはマイナス100点からの加点方式で見ています。


大抵の映画は多少加点できてもマイナス圏で終わるのですが、この映画は珍しくマイナスを清算し、プラスにまで達した稀有な作品です。


ここ最近Z級映画界隈ではサメ映画が多く作られています。今やサメ映画というのは一つのジャンルとして確立されていますし、それなりに愛好家もいます。


その部分を逆手にとって「サメ映画なのだからちゃんと作らなくてもいいよね?」という映画として最低限のレベルにも達していない映画も最近かなり多い気がします。


そんな時代にいかようにも逃げ道のあるサメ映画ではなく、あえて逃げ道のない怪獣映画で勝負したという部分も評価していいんじゃないかと思います。


そんなアサイラム映画としてはよくできた今作なのですが、CGでお金を使いすぎてしまったのか、作中の小道具が一部とんでもないことになっていたりします。


個人的なお気に入りは半透明のポリタンクを背負っただけのどう考えても火炎放射器に見えない火炎放射器です。


予算がないにしてももうちょっと何とかしようがあったかと思うのですが。まあそこがアサイラムクオリティといえばクオリティなのですが。


とにかくこの映画のために時間を割く必要性は全くないレベルの映画であることは間違いないのですが、とはいえ配信サイトで何かの拍子に目についた時に時間があるようなのであればポチッとやってみてもいいかもしれません。


C級映画やZ級映画が見たいけれど最低限の品質は欲しい。そんな時の選択肢としてもありかと思います。


というわけで今回はこの辺で。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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