ワイルド・スピード/ジェットブレイク



どうも、松本13です。

今回は映画、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は、2021年に公開したアメリカ合衆国のカーアクション映画。監督はジャスティン・リン。『ワイルド・スピード』シリーズの第9作目。



妻や息子との平穏な暮らしに落ち着いたドム。だが昔の仲間の要請で、再び辣腕ドライバーとして復帰し、南米でコンピューター兵器を回収するという危険な任務に参加する。ドムたちのチームは一旦は成功するも、襲ってきた武装集団に兵器を奪われてしまう…


個人的にこの映画は超がつくほど好きな映画です。


全世界に熱狂的なファンを持つワイルド・スピードシリーズですが、私個人としてはこれまでの作品については超がつくほどは好きではありませんでした。


決して嫌いというわけでは ないのですが、ただ他のシリーズ物やユニバース映画に比べると思い入れは少し劣るかと思います。


自分の好きな映画については制作発表時から公開を心待ちにしたりしていますが、ワイルド・スピードシリーズに関してはそこまでではありませんでした。


それは別にワイルド・スピードシリーズが劣っているというわけではなく、ただ単に私の好みの問題なのですが。


そんなこんなでこれまでのワイルド・スピードはそれなりに面白いなと思いつつも、私のツボにぶっ刺さるような作品はなかったのですが、今回ついにぶっ刺さってしまいました。


とにかくジェットブレイクは冒頭からラストまで怒涛の展開。


細けえことはいいんだよ!とばかりにアクション! カーチェイス!筋肉!のオンパレード。


もちろんこれまでのシリーズにも少なからずそれらの要素はあったのですが、というか直近の作品でも限界までそれらの要素を詰め込んでいたのですが、ジェットブレイクはそれ以上の詰め込みようです。


限界を超えて詰め込んだらどうなるか?ブレイクします。そう、この作品はタイトルの通りジェットブレイクしています。


その壊れようがとにかく半端じゃない。


作品崩壊レベルのことをやらかしているのに、その勢いだけで1周回って、否、2周3周回ってありくらいの力技で片付けているのはまさにジェットブレイクとしか言いようがありません。


とにかく爽快感全振りのアクションの濃度がとんでもなく、2時間半という尺の長さを感じさせないぐらいあっという間に時間が過ぎて行きます。


それだけアクションを詰め込んだら、普通は見ていて疲れてしまったりするのですが、筋肉、アクションからカーチェイス、学研の科学レベルのヘンテコ兵器に至るまで、あの手この手のアクションのパターンがあるので飽きることがありません。


よくよく考えるとおかしなことばかりなのですが、というかおかしなことしかないのですが、とはいえ少なくとも鑑賞中にそのようなことを一切考えさせない、その部分の見せ方やテンポの良さは本当にさすがだなと思います。


そして言ってしまえばそれがこの映画の全てだったりします。


ワイルド・スピードは長年続いている長寿シリーズではありますが、よくよく考えてみると安定という事をあまりしたことがありません。


このシリーズの代名詞的存在のヴィン・ディーゼルも2作目3作目には出演していませんし、その他の主要キャストの出入りもかなり激しいです。


作品の評価もストーリー展開も結構あっちにふれたりこっちにふれたりしています。


そう考えてみると、ワイルド・スピードって決して順風満帆なドル箱シリーズというわけではないんですよね。


私もこれまでワイルド・スピードシリーズに関しては、そこまで熱心に追いかけて来なかったのもあり、過去の登場人物やストーリーに関してもかなりうろ覚えな部分が多いです。


なので普通に考えたらある程度の復習をしなければ理解できないはずなのに、ただなぜだか分からないけどジェットブレイクは理解できてしまいます。


逆に言うと下町の走り屋がいつのまにかアベンジャーズみたいなことになってなんか色々やっている。それくらいの認識でもこの作品は十分に楽しめたりします。


逆に言えばそれだけスッカスカということなのですが。


とはいえそのような大味さが好きな層というのも私も含め、それなりに多いので需要はそれなりにあると思いますし、狙いとしては間違っていないと思いますが。


シリーズ作品がいきなりIQ下げた力技に走るということはこれまでにも多々ありました。『ジュラシックワールド3』しかり『ゴジラvsコング』しかり。


その手の映画はそれまでのシリーズのファンや批評的にはいまいちだったりしますが、ライト層やこれまでのシリーズに今一納得いっていなかった層を取り込むことにより一応の成功は収めていたりします。


ジェットブレイクに関してもそれと同じように、この作品からワイルド・スピードシリーズに入るというのも大いにありかと思います。


私のようにこれまでの作品がいまいち琴線に触れなかったという層にとってもこれ以上にない映画かもしれません。


なんだかワイルドスピードシリーズというのは一見さんお断りな雰囲気がしてとっつきにくいという人にとっての入門編としてもうってつけかと思います。


それくらいに作品としての敷居は低いです。


ジェットブレイクはとにかく頭を空っぽにして見れる映画。表現として適切かどうかは分かりませんがいい意味でのおバカ映画だと思います。


個人的にこれまでのワイルド・スピードシリーズに関しては、一度見ればお腹いっぱいで何度も見るということはあまりなかったのですが、ジェットブレイクに関しては今後何度も見たくなるだろうと思いますし、この作品ありきなのであればそれ以外の作品も何度も見たいなと思います。


そういう意味でもこの作品が果たした役割というのは決して小さくはないと思います。


とにかく私個人としてはめちゃくちゃ楽しめました。120点満点をつけたい大好きな映画です。


が、しかしそれは私のような人間にとっての話で、シリーズ ファンにとってはむしろ真逆の評価をつけたいという人も多くいるかと思います。


私個人としては本当にとんでもなく楽しめたのですが、しかしながら「こんなことやって大丈夫なのだろうか?」と見ているこちらが心配になるぐらいのやらかしようです。


これまで紆余曲折あり、様々な方面へふれながら、それでも頑なに守り続けてきたワイルド・スピードをワイルド・スピードたらしめていた部分を全て捨ててしまったと言っても過言ではありません。


直近の作品でも、もうかつてのワイルド・スピードの原型なんてほとんどありませんでしたが、それでもかろうじて守り続けてきた決して超えないようにしてきた最後の一線までジェットブレイクしちゃったのですから、そりゃ穏やかではいられないと思います。


この映画は一部ではクソやゴミなどと言われていますが、それは保守的なファンが脊髄反射で言っているだけのものではないかと思います。


仮に私が長年熱心に追いかけ、愛しているシリーズでこんなことをやられたら、もしかしたら同じことを思ってしまうかもしれません。


そんないい意味でも悪い意味でもやらかしまくったジェットブレイクなので、万人に猛プッシュできるというわけではないのですが。


とはいえ個人的にはとても面白い映画だと思うので、シリーズ未見の方やご無沙汰の方はここを一つの始点としてもいいんじゃないかなと思います。


ワイルドスピードに限らず、長年続くシリーズは最初から追いかけるにはもはや進みすぎてしまっていることが多々あります。


そういう意味ではシリーズの途中参加組や出戻り組向けの作品というのもあるに越したことはないかと思います。


逆にそれをやらなかった故に尻すぼみとなり、挙句の果てに爆散したシリーズというのも少なからずあったりするので。


様々な方向へ触れながらも、ここ数作は比較的安定していたワイルド・スピードがあらぬ方面へジェットブレイクした今作。


さらなる展開へのターニングポイントとなるのか?それとも終わりの始まりか?今後の展開から目が離せません。


というわけで今回はこの辺で。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。



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