ピギー



どうも、松本13です。

今回は、『ピギー』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『ピギー』は2022年公開のクライム・ホラー映画。制作国はスペイン。


【あらすじ】

太った体系のせいで酷いいじめに遭っていた10代の少女。彼女は、いじめっ子たちがさらわれた誘拐事件の唯一の目撃者となったことで、運命を狂わされていく…


個人的にこの映画はいい意味で予想を裏切られた映画でした。


もうジャケットからしてかなりインパクトがありますが、この映画は一見したビジュアルから予想する内容と実際とでは少し差異があるかもしれません。


コンプラにうるさいこの時代にこれは果たして大丈夫なのだろうか?と、思わず心配になってしまうようなビジュアルなのですが。


人によっては割と笑えるホラー方面の内容を期待してしまうかと思うのですが、その手の期待は控えめにしておいた方がいいかと思います。


笑えるシーンがないから面白くないのかと言ったらそういうわけでもなく、映画としてはむしろめちゃくちゃ面白いです。


私としては多少笑える要素はありつつ胸糞展開と爽快感の入り混じるリベンジ ホラーなのかなと思っていたのですが、その部分の期待はいい意味で裏切られることとなりました。


この映画のプロモーション自体がリベンジホラーとして展開されているので、そのような期待を持ってしまうのは当たり前だと思うのですが。


しかしながらこの映画はありがちなリベンジホラーとは少し違った性質の映画かと思います。


この映画は胸糞展開から爽快感へズドーン!というタイプではなく、むしろじっくりじとじとと「魅せる」タイプの映画かと思います。


いじめのシーンなどもB級ホラーなどにありがちなテンプレ化されたものというより、妙なリアルさがあって見ていて本当に胸糞が悪くなります。


まあそこまでは多くの人の予想通りではあるかと思うのですが、その後の展開が人によってはかなり予想外と感じられるかもしれません。


爽快感満載のリベンジホラーというわけではありませんが、かと言ってそれらの要素が皆無というわけではなく、むしろリベンジ要素は大いにあります。


それでもありがちなリベンジホラーとならないのは、主人公の少女がめちゃくちゃいい仕事をしているからだと思います。


いじめられて泣いて…そして復讐に燃えて…そういうわかりやすい人物描写ばかりならある程度展開の先読みもできたりするのですが。


もちろんそれなりの喜怒哀楽はあるのですが、ただこの映画の主人公の少女は何だか妙に得体の知れない部分があるというか、何を考えているのかよくわからないちょっと不気味にも感じられる一面があったりします。


その部分がめちゃくちゃ絶妙であり、この映画を面白くしている一番の要素かと思います。


感情が手に取るようにわかる主人公ならば必然的に後の展開も予想できたりするのですが、とにかくこの映画の主人公に関しては何を考えているかよくわからないのでその後の展開も全く予想がつきません。


楽に見れる映画かと思って鑑賞をし始めたのに気づいたら手に汗を握っていました。


そして最後にはまさかまさかの展開…となるか否か、その部分は人それぞれかと思いますが。


この映画は見る人の期待する方面によってはかなり裏切られる内容かと思うのですが、しかし内容がとても優れているので、多くの人にとっては良い方に期待が裏切られる映画になるんじゃないかなと思います。


B級映画だと思って見てみたらC級やZ級だったなんてオチはよくありますが、この映画の場合はむしろA級方面への裏切りなので悪くはないサプライズかと思います。


かといって別に過度に説教臭かったり社会派気取っているわけでもありません。


ストーリーの大枠については典型的なリベンジホラーですし、尺も90分とちょうどいい長さ。


いじめなどの胸糞描写はありますが、過度なトラウマ要素やゴア描写はないので、そういう意味ではある程度肩の力を抜いて楽に見れる映画ではあるかと思います。


決して爽快感のある映画ではないですし、 ホラー映画として何かしらの要素が突出しているというわけではないのですが、それでもとてもいい映像体験となりました。


そしておそらくまた何度も見たくなってしまうような、そんな不思議な魅力のある映画でした。


というわけで今回はこの辺で。 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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