エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス



どうも、松本13です。 

今回は映画 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』、通称エブエブについてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、2022年製作のアメリカ合衆国のSF映画。ダニエル・クワンとダニエル・シャイナートが脚本・監督を担当した。


【あらすじ】

ある時突然、いくつもの世界が並行して存在するマルチバースに飲み込まれてしまった1人の女性。やがて、それぞれの世界に存在する別の自分の記憶や特殊能力を手に入れた彼女は、すべての世界に迫る重大な危機に立ち向かう…


この映画に関しての私の率直な感想は「よくわからない」でした。


私は事前に今作の監督であるダニエルズ(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート)の前作、『スイス・アーミー・マン』を見ていたので、作品の傾向はなんとなく理解できていました。


なのでもしかしたら自分には理解できない内容なのかもと、事前にある程度の覚悟を決めていたのでそこまでの残念感はありませんでした。


ダニエルズ監督のスイス・アーミー・マンや、今作を見た上で思うのは、私のような大味映画が好きな層に刺さりそうな映画を作るも、内容は絶妙に刺さらないという傾向にあること。


一見するとおバカコメディに見えるスイス・アーミー・マンについても、マルチバースの痛快カンフーアクションに見えるエブエブについても、一見するとめちゃくちゃ面白そうなのですが、最後まで見てみると絶妙にわからない。


これはもう作品の質や解釈どうこうというわけではなく、相性の問題かと思うのでしょうがないのかなと。


前作にしても今作にしても用いたテーマやビジュアルがめちゃくちゃ魅力的なので、特にエブエブに関してはおそらく自分には合わないだろうなと思っていたのですが見てしまいました。


おそらくダニエルズ監督作品の次作もなんだかんだで見てしまうかと思います。


それにこれまで難解な映画ばかり作っていた監督が何かの気まぐれでめちゃくちゃ分かりやすく面白い映画を撮ってくれるということもたまにあるので、ダニエルズ監督にはそういう意味でも期待しています。


とはいえ、アカデミー賞を受賞しなかったらエブエブは今ほど多くの人に見られる映画ではなかったのではないでしょうか?


本来は何かしらのジャンルなどに少なからずのアンテナを立てていなければひっかからない類の映画だったと思います。


が、アカデミー賞を受賞することによって多くの人の目に触れることとなり、そして多くの人がその内容に困惑したのでした。


映画賞を受賞したとても良さそうな映画、しかし蓋を開けてみれば多くの人が期待するものとは全く違う内容。


エブエブ公開後のそのような空気感は、かつて同じような経緯で世界中を地獄に突き落とした『ダンサー・イン・ザ・ダーク』以来のものかもしれません。


とはいえエブエブに関してはあくまでもよくわからないという困惑なので、トラウマ量産機と化したダンサー・イン・ザ・ダークの地獄に比べたら大分マシかとは思いますが。


そもそもアカデミー賞受賞作品の傾向としてエブエブのような作品が受賞することがこれまであまりなかったというのもあるかと思います。


他の有名な映画賞に比べるとアカデミー賞はどちらかといえば分かりやすい直球映画が多い気がします。


しかもエブエブに主演するのはミシェル・ヨーとキー・ホイ・クァンです。


ミシェル・ヨーは言わずと知れた大女優ですし、 アクション女優としても絶大な人気があります。


キー・ホイ・クァンは子役時代に『グーニーズ』や『インディ・ジョーンズ』などの名作に出演していたので、一部の世代には絶大な知名度があります。


個人的にエブエブはミシェル・ヨーとキー・ホイ・クァン目当てで見ました。


私としては内容がどうであれ、ミシェル・ヨーとグーニーズのデータがカンフーアクションやってるだけでもう大満足なわけです。


ジャッキー・チェンからジェームズ・ボンドまで、様々な大スターと共演し、そしてそれらの脇役に甘んじることなく、半ば主役を食ってしまうぐらいの大活躍を見せてきたミシェル・ヨー。


一見すると表舞台に久しぶりに復帰する元子役であるキー・ホイ・クァンが相手役というのはいささか役不足感があるかもしれませんが、とは言えキー・ホイ・クァンは長年ハリウッドの裏方で武術指導の仕事をしていたので、アクションについてはガチ中のガチ。ミシェル・ヨーと並んでも全く遜色ありません。


そんな二人のカンフーアクションが見れただけで私としては大満足でしたし、キー・ホイ・クァンが本格的に俳優としてカムバックしたことによるスピルバーグやハリソン・フォードとの再会や小話など、それら全てを含めたら結果としては大満足できたのかなと思います。


それにこの作品のアカデミー賞受賞などを足掛かりとして、キー・ホイ・クァンがこれからも様々な作品で活躍していってくれたらなと、グーニーズで育った世代の私としては思います。


逆に言うとミシェル・ヨーにもキー・ホイ・クァンにもダニエルズ監督作品にも何の思い入れもない人にとってはこの映画は本当に長くて退屈なだけのよくわからない映画となってしまうかもしれませんが。


逆に言うとミシェル・ヨーやキー・ホイ・クァンに少しでも思い入れのある人ならば一度は見ておいても損はない映画かと思います。


意味は分からないかもしれませんが、とはいえ80年代から90年代に子供時代を過ごした人間にとって、ミシェル・ヨーやグーニーズのデータというのはそれなりに思い入れのある存在かと思いますので。


しかもその2人が数十年経った今もハリウッドの最前線でキレキレのカンフーアクションを披露しているのですからこれ以上のことはありません。


エブエブは厳密にはアクション映画ではないので、普通に映画を見るスタンスで見ることができたらそれに越したことはないかと思うのですが。


とはいえ意味がわからない映画とスルーをするのであれば、視聴スタンスを多少ねじ曲げてでも一度は見ておいてもいいのかなと思います。


というわけで今回はこの辺で。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。



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