毒戦 BELIEVER
どうも、松本13です。
今回は、『毒戦 BELIEVER』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『毒戦 BELIEVER』は、2018年公開の韓国映画。2013年公開のジョニー・トー監督による香港・中国合作映画『ドラッグ・ウォー 毒戦』のリメイク作品。
【あらすじ】
巨大麻薬組織に君臨し、その悪名を轟かせているにも関わらず、誰ひとり本名も経歴も、顔さえ知らない麻薬王“イ先生”。麻薬取締局のウォンホ刑事は、組織壊滅のため大胆かつ危険極まりない筋書きによる、組織への潜入捜査を決意する…
この映画はいわゆる黒幕は誰なんだ系映画です。この手の映画って途中である程度犯人が分かってしまったりもするのですが、とはいえ最後まで見ないと本当のところは分からないのでなんやかんやで面白かったりするのですが。
黒幕は誰なんだ系のサスペンス映画と言ったら、『ユージュアル・サスペクツ』が代表的かと思います。
ユージュアル・サスペクツで言うところのカイザー・ソゼがこの映画で言うところのイ先生です。
それが誰なのかが分かりそうでわからない、分かったようで本当にわかっているかどうかがちょっと曖昧だったり、大どんでん返しがあったり。最後の最後まで目が離せません。
ジャンルとしては韓国ノワールに分類される映画かとは思いますが、ユージュアル・サスペクツのような純ミステリーサスペンス的な成分も多分に含まれているので、そのような楽しみ方もできるかと思います。
ユージュアル・サスペクツのような歴史的傑作ほどの期待値を持ってみるべきではないかと思いますが、過剰な期待さえしなければ十分に楽しめる作品だと思います。
韓国ノワールと言ったらエグい描写や胸糞鬱展開が定番ですが、この映画は香港・中国映画のリメイクということもあり、良くも悪くもそのような韓国ノワール特有の成分は控えめです。
なので韓国のその手の映画としては比較的見やすい作品ではあるかと思います。
韓国ノワールの「いつものやつ」を求めている人にとってはちょっと物足りないかもしれませんが。とはいえサスペンス映画としてはかなり面白い部類に入るかと思います。
作中の登場人物についてもかなり個性豊かな極悪人が何人も登場します。
よくあるテンプレ通りの悪人というわけではなく、割と色々なパターンの悪人や狂人がポンポン登場し、いきなり退場くらったりアレな目にあったりして、飽きることがありません。
少数の登場人物でじっくりと見せるタイプの映画ではないので、展開もテンポがよく、気軽に見れるところもこの映画のいいところかと思います。
とはいえテンポだけの映画かと言ったらそういうわけではなく、序盤の何気ない伏線が意外なところで回収されたりと、しっかりとミステリーサスペンスのお約束展開も用意されています。
ドラッグ関連の映画ということもあり、その手の映画にありがちな、ちょっとMADな情緒のヤバい何をするかわからない狂人とのやり取り…みたいなヒリヒリ感も楽しめます。
そこまで重すぎず、かと言って軽すぎもせず、気軽に見れはするけどそれなりにミステリーサスペンスもしている、バランスの取れているとてもいい映画だと思います。
逆に言うとそうやってある程度のバランスが取れている分、斜め上すぎる展開や天元突破したグロ要素等、その手の要素は控えめです。
今日は専門店よりも無難なチェーン店で食事がしたい。そのくらいのテンションで見るのがいいのかなと。
あ、ちなみにそれは女子供にも容赦なく地獄の地獄を見せるいつもの韓国ノワールと比べての話ですので、この映画単体で見れば言うほど軽い内容ではありません。
普通の感覚で見たらかなり本格的なサスペンスとして楽しめるかと思います。
というわけで今回はこの辺で。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。