マギー



どうも、松本13です。

今回は、『マギー』についてです。


まずは 簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『マギー』は、2015年にアメリカ合衆国で製作されたホラードラマ映画。製作・主演はアーノルド・シュワルツェネッガー。


【あらすじ】

近未来。感染するとゾンビになってしまう謎のウイルスによって世界は崩壊の危機を迎えていた。アメリカ合衆国の田舎町に住むヴォーゲル一家もゾンビとウイルスの恐怖に怯えながら生活を送っていたが、ある日一家の16歳の娘マギーがウイルスに感染していると診断され隔離病棟へと収容されてしまう…


この映画はシュワちゃん映画の中ではトップクラスに評判のよろしくない映画です。


その理由についてはもう異論を挟む余地のないくらいに明らかかと。


シュワちゃんが主演するゾンビ映画と言ったらシュワちゃんがバズーカやガトリングガン片手に無双する展開を期待するわけですよ。


しかしバズーカもガトリングガンも出てこない。


そういう作品は過去にもありましたし、腰撃ちマシンガンくらいでもいいじゃないですか。


と思ったらそれもなし。


じゃあチェーンソーか?斧か?マチェットか?どちらにしても無双はするのでしょう?


え…するんですよね…?しないの?全くしないの?


となったらまあ評価が低くなるのもしょうがないんじゃないかと。


この映画を見る多くの人が、ほとんど全てと言っても大げさではないかと思いますが、シュワちゃん映画、もしくはゾンビ映画として見たと思うので。


しかしながらこの映画はシュワちゃん映画ではないんですよね。そしてゾンビ映画でもない。


アクション要素はほとんどありませんし、血しぶきトバー生首スポーン内臓デローンみたいなグロシーンも殆どありません。


まあビジュアルで多くの人が期待する要素のほとんどすべてがこの映画にはありません。


シュワちゃんは出ていますがシュワちゃん映画ではなく、ゾンビが出ているもののゾンビ映画でもない。


この映画の内容はゾンビを題材とした人間ドラマというのが適切かなと。


とはいえ主演がシュワちゃんなのだから見る側はそれはもう期待をしちゃいます。


しかしそこであえてシュワちゃんのアクションを封印する、みたいな余計な事って新進気鋭のイキった若手監督がやりがちなイメージがあるのですが。


まあどちらにしてもキャストミスだよなと思わなくもないのですが。


この映画はシュワちゃん自身が脚本に惚れ込みプロデューサーまで買って出たとか。


嗚呼…ならしょうがないですね。


ちなみに娘役は『ゾンビランド』のアビゲイル・ブレスリン。


とりあえずこの子に娘か妹役をやらせておけば何とかなるみたいな雰囲気と存在感がある非常に良い俳優だと思います。


子役時代に比べると少しふくよかになったことが指摘されがちなアビゲイルですが、個人的にはリアルな若者っぽさがあっていいんじゃないかと。


それに多少太ったとはいえ肥満大国アメリカの基準ではスリムではないにせよ標準体型の範疇かと思いますし。


そんなアビゲイルとシュワちゃんのニ人がもしもゾンビ相手に右往左往したり無双したりするものならもう大ヒットは間違いなかったと思うのですが、残念ながらそのようなシーンは皆無。


そんなこんなで評判の非常によろしくないこの作品ですが、映画としてはとてもよく できています。


シュワちゃんが脚本に惚れ込んだということもあり、ストーリーに関しては全然悪くはありません。悪くはないどころかかなりいいんですよね。


この映画は多分シュワちゃん映画としてみなければ普通にいい映画だと思います。


内容は全然ゾンビ映画ではありませんが、とはいえゾンビは出てくるので最低限のノルマは達成しているわけで、面白おかしいゾンビ映画を期待してみたら意外とビターな内容だったというその部分は個人的には許容範囲かなと。


なので本当にシュワちゃん映画として見なければ 普通に楽しめる映画だと思います。


とはいえシュワちゃんが出ているのですからシュワちゃん映画として見ないというのはなかなかに難しいものがあります。


焼肉屋に行ってサラダチキンでは満足できないわけです。焼肉が食べたいわけです。


特にこの世代のコテコテなスターの全盛期をリアルタイムで見ている人ほど、そのような先入観なしのフラットな目線で作品を見ることは難しかったりするんじゃないでしょうか。


ジャッキー・チェンが木製の椅子に座ったらやはり期待してしまうわけです。


特にシュワちゃんに関しては本当に筋肉無双のイメージしかないので。 仮にこの映画の主演がスタローンだったらまだ少しはフラットな目線で見れたのかもしれませんが。


というかシュワちゃんも、もう本当にいい歳なのでかつてのような筋肉無双をする年齢ではないというのは理屈では分かっているのですが。


それでもシュワちゃん映画で育った世代としてはどうしても期待してしまう部分はありますし、それより何よりシュワちゃん自身に老いを感じないのが一番の原因なのだと思います。


年齢的にはもう老人と言っていい年齢ですし、実際見た目もそれなりに齢を取ってはいるのですが、それでも妙にくたびれたような老いは全く感じません。


若さはないものの生気には満ち溢れているし、「まだまだいけるでしょ?」 と思わせてしまう魅力がシュワちゃんにはあります。


還暦をとうに超えているのに見る側にそう思わせるのはとてもすごいことだとは思いますが、とはいえこのような映画にとってはマイナスだったりします。


そこにシュワちゃんがいるだけで、ここにいるゾンビ全員片手で倒せるでしょ?と思ってしまうので。


逆にマッチョでも何でもないくたびれたおっさんが主演の方がこの映画の評価も高かったんじゃないかなと。


とはいえプロモーション的にはそれなりに知名度や話題性のある俳優を起用しなければいけないわけで。


その部分の諸々の事情を考慮するとニコラス・ケイジが適役なんじゃないかと。


ニコラス・ケイジが主演だったらおそらくこの映画は相当な名作になったんじゃないなんて思ったり。


その演技力はもちろんですが、低予算映画でも出演してくれるという部分も含め。


なんて話が少し横道に逸れてしまいましたが、 映画としては普通に面白いので一度は見ておいても損はないんじゃないかと思います。


前述のような期待と内容のミスマッチで非常に評判のよろしくない映画ではありますが、とはいえ駄作というわけではないので。


というわけで今回はこの辺で。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。




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