ガンパウダー・ミルクシェイク
どうも、松本13です。
今回は、『ガンパウダー・ミルクシェイク』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『ガンパウダー・ミルクシェイク』は、2021年のアメリカ合衆国のアクション・スリラー映画。出演はカレン・ギラン、レナ・ヘディなど。
【あらすじ】
敏腕殺し屋の女性・サムは、ターゲットの娘を庇ったことが原因で、所属していた暗殺組織から追われることとなる。サムの命を狙って次々と刺客が送り込まれる中、彼女は数々の武器が保管されている図書館に逃げ込み、凄惨な戦いに挑む…
この映画はいわゆる女アサシン物の映画です。女性の殺し屋が主人公の映画ですが、『ニキータ』のような恋に落ちてしまう系の話ではなく、割と派手にドンパチやる感じの爽快感のある話です。
内容も特に重すぎず、かと言って軽すぎもせず、とても気持ちよく鑑賞する事ができました。
何か一つ突出した部分のある映画ではありませんし、極端に高評価の多い映画ではないかと思いますが、しかし残念な点もなく、あらゆる要素が平均以上でまとまっているいい映画だと思います。
殺し屋映画と言ったら今や何と言っても『ジョン・ウィック』かと思いますが、あれは何十年かに一回レベルの名作であって、全ての作品にあのレベルを求めるのは酷というもの。
この手の殺し屋映画というのは意外とガバい設定のツッコミどころの多い映画が多かったりするのですが、この映画は殺し屋映画としてはかなりしっかり作られている作品だと思います。
世界観もそれなりに作り込まれているし、殺陣シーンも結構ひねりが効いています。
「そうはならんだろう?」というようなシーンもあるのですが、そういう一周回って笑えてしまうようなコメディ要素などについてもこの映画の魅力の一つかと思います。
逆に言うとジョン・ウィックのような重厚さはあまりないので、その部分に期待しすぎるとちょっと残念な気分になってしまうかもしれません。
この映画はサイバーパンクっぽいコントラストの、割と最近の可もなく不可もない映画にありがちなビジュアルだったので、私としてもそこまで過度な期待はしていませんでした。結果としてはそれが大当たり。
この映画は本当にいい意味で可もなく不可もない映画。
コンテンツ過多な昨今ではむしろこのくらいの映画の方が個人的にありがたかったり。
たまにしか映画を見ないならば重厚な一作もありかと思いますが、サブスクなどで日常的に映画を摂取していると毎日重厚な作品だと疲れてしまうので、それなりに楽しめる可もなく不可もない映画も必要だったりします。
そういう意味でも私にとってこの映画はとてもちょうどいい映画でした。
この映画はこれまた割と最近ありがちな、様々な作品で強い役を演じた俳優をどことなく同じ匂いのする役に当てはめたような映画。
主演のレナ・ヘディについても、母親役のカレン ・ギランについても。過去作で言うと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのネビュラと『ターミネーターSC』のサラ・コナーなので。
図書館の三人についても同様。ワカンダ王国の女王に『スパイキッズ』のお母さん。そしてミシェル・ヨーと武闘派感がだだ漏れるメンツです。
ちなみにその部分とは関係ありませんが、この手の映画で味のある役どころを多々演じているポール・ジアマッティもこの映画でこれまたかなり味のある役を演じています。
クソ強主人公と紆余曲折あって行動を共にすることになった子供という組み合わせも割と最近の映画あるあるかと思います。
そんな最近の映画あるあるのバーゲンセールな今作品ですが、寄せ集めの平凡な作品というわけではなく、突出した要素はないながらも、それなりに高い水準でバランスよくまとまったいい映画だと思います。
本格的な専門店の味ではないにせよ、それなりに高い水準でまとまった可もなく不可もないチェーン店の味。そのような映画を見たい時はこの映画はとてもおすすめです。
というわけで今回はこの辺で。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。