355
どうも、松本13です。
今回は、『355』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『355』は、2022年のアメリカ合衆国のスパイ映画。出演はジェシカ・チャステインとペネロペ・クルスなど。タイトル及び作中のスパイチーム名の「355」とは18世紀のアメリカ独立戦争時代に実在したパトリオット側の女性スパイエージェント355にちなむ。
【あらすじ】
南アメリカの犯罪組織が、あらゆるネット・セキュリティをくぐり抜け、世界中のシステムを攻撃できるデジタル・デバイスを開発。第三次世界大戦さえ起きかねない危機に各国の女性エージェントたちが手を組み、危険で過酷なミッションに挑む…
ボタン一つで世界中のインターネットをどうにでもできちゃう超兵器みたいなのを悪人の手から取り返しましょうねーみたいな感じのスパイ映画。
私はなんとなくなビジュアルの印象で多分この映画は過剰な期待さえしなければ楽しめる映画だと思い、そんなスタンスで見てみました。
結果としては大当たり。あれこれツッコミどころはあるけど楽に見れる気軽な映画くらいのスタンスで見れば十分に楽しめるんじゃないかなと。
逆にガチなスパイものの映画として見てしまったり、スパイアクションのような超大作を期待して見るとちょっとアレかもしれません。
この映画は『007』や『ミッション:インポッシブル』を意識して作られたらしいのですが、さすがにそれはちょっと無理があるかなと。
しかし公開前のプロモーションや予告を見る限りではそれなりに期待はできそうなんですよね。
しかし内容が内容だったので劇場公開時の評価はかなり低めなのですが、配信での評価はそれなりに良好。
そこまで期待さえしなければ割と面白い映画の典型のようなパターンですね。
劇場公開時の期待には応えられず低評価だったものの、気軽な配信で見る分には割と良作という。
個人的にこの映画で一番面白かったのは、主人公と恋仲である男性スパイが映画序盤で死亡退場する部分。しかし確実に死んだという描写はなかったり。
これってもう数々の女スパイモノの映画で使い古されてきた、実は生きているってパターンじゃないですか。
しかし昨今の映画でそんな思いっきりなことをするだろうか?むしろ逆にそう思わせておいて…みたいな展開があるんじゃないだろうか?じゃないとさすがに思いっきり過ぎだしバレバレだよなあ…
なんて訝しみつつ見るのが私はとても楽しかったです。
スパイ要素にしてもアクション要素にしてもたっぷりと含まれているので視覚的に退屈するということはありません。展開もサクサク。色々な国を行ったり来たり。
何もかもが過去に見たことのあるようなシーンやストーリー展開で、見ていて本当に楽でした。よくも悪くもこちらの期待を大きく裏切ることがありません。
とはいえストーリーは二転三転しますし、最後の最後には一応のどんでん返し、そしてスパイ映画ならではのラスト、など最低限のノルマは達成しているかと思います。
共通の目的を持った各国のエージェントが「敵の敵は味方」理論で協力するという胸アツ展開も大好きです。
個人的には十分楽しめましたし、満足できましたが、強いて惜しい点をあげるのであれば主人公の米国人スパイがちょっとアレな点。
別にそこまでダメというわけではないのですが 、ただ突出して優秀というわけでもなく、アクションシーンも若干もっさり気味。とにかく凄腕感が無いんですよね。
とはいえそれらはシビアな目で見なければ許容範囲内ではあるのですが、ただ作中でライバル関係にあるドイツ人スパイがアクションシーンにしても諜報シーンにしてもかなり優秀なので主人公の微妙さが妙に際立ってしまっているんですよね。
主人公を演じたジェシカ・チャステインは数々の映画で様々な「できる女」を演じてきただけに、その部分がちょっと残念でした。
というよりドイツ人スパイが優秀すぎたのかもしれません。その部分がなければそこまで微妙さが際立つこともなかったので。
ツッコミどころや粗探しをしようとすればいくらでもできる映画ですが、変に小難しい方面へ走ったりせず、お色気要素に頼ったりもせず、正統派スパイアクションとして勝負した点は素直に評価したいです。
難点はそれなりにあるものの、気軽に楽しめる大味さで、いい方面にも悪い方面にも心に引っかかるものがないので、また何度も見てしまうんじゃないかなと思います。
自発的に何度も見たくなるかは別として、配信サイトで何かのきっかけに目に入った時につい再生してしまうのってこういう映画だったりするんですよね。
制作時に目指した007やミッション:インポッシブルほどのレベルにはお世辞にも達してはいませんが、超大作ではなく中規模のスパイ映画としてはそれなりによくできていると思いますし、十分に楽しめると思うので気になる方は是非見てみてください。
というわけで今回はこの辺で。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。