ローズ・イン・タイドランド



どうも、松本13です。

今回は、『ローズ・イン・タイドランド』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『ローズ・イン・タイドランド』は、ミッチ・カリンの小説『タイドランド』を原作とするテリー・ギリアム監督のファンタジー映画。


【あらすじ】

10歳の少女ジェライザ・ローズは、ドラッグ中毒の両親と共に外界から隔絶された生活をおくっていた。ある日、ローズの母がオーバードースで死亡する。老いたロッカーでやはりジャンキーである父ノアは、ローズを連れて故郷テキサスの荒れ果てた一軒家に逃亡する…


この映画は個人的にとても好きな映画です。誰もが好きな一般受けする大作というわけでは決してないのですが、刺さる人にはぶっ刺さるとても素晴らしい映画です。


この映画の日本公開時のキャッチコピー「ギリアムのアリスは孤独の迷宮をさまよう」は本当に秀逸なキャッチコピーだと思います。


この映画を一言で言い表すならまさにその通り。テリー・ギリアム版不思議の国のアリスといったところ。


もちろんテリー・ギリアム版のアリスなので普通のアリスではありません。この映画はファンタジーとして紹介されることも多いですが、どちらかというとファンタジーはファンタジーでもダークファンタジーかと。


もう少し噛み砕いて言うならトリップ ムービーか鬱映画かそのあたりかと。


私としてもこの映画はトリップムービー、もしくは鬱映画として認識しています。


00年代あたりのネットの一部では、ちょっと普通ではないオルタナティブな映画は総じて鬱映画とカテゴライズされていたように思います。


有名どころの監督で言うと本作の監督であるテリー・ギリアムやギレルモ・デル・トロ、ダーレン・アロノフスキーなどなど。


その手の映画としてよく名前が上がっていた作品の一つがこのローズ・イン・タイドランドだったりします。


同じくらいの年代で、なおかつ同じような絵面の 『パンズ・ラビリンス』と並んで紹介されることも多いかと思います。


パンズ・ラビリンスが好きな人ならおそらくこの作品は間違いなく刺さるだろうし、その逆もしかりだと思います。


2007年に『ミスト』が公開されるまでは鬱映画というのはこのようなオルタナティブであったりちょっと不思議であったり不条理であったり、そのような作品が多くカテゴライズされていたように思います。


鬱映画というカテゴリにおいてミストという作品は革命的と言っても過言ではないレベルの作品だと思います。


今や鬱映画と言ったら=ミストのようなイメージもあったりしますし。 鬱映画=ミストのような胸糞映画みたいなイメージも強かったりしますし。


よくも悪くもミストという映画は鬱映画というカテゴリー全体を大きく変えた映画だと思います。


この映画はそんなミスト公開以前のちょっと雑多だった時代のオルタナティブさに満ちている作品かと思います。


乱暴に言ったらテリー・ギリアム監督作品のほとんどがこのカテゴリーにぶち込めるかと思うのですが。とはいえこの作品はテリー・ギリア厶の作品の中でもかなり分かりやすい作品なので、他の作品ほど見る人を選んだりはしないかと思います。


内容はどう考えても普通ではないトリップムービーではあったりするのですが、とはいえ基本的な話の筋はそこまで複雑ではないので、テリー・ギリアム映画にありがちな、最後まで見たけど意味不明、みたいなことはこの映画に限ってはないかと。


決して明るく楽しい内容の映画ではありませんが、鬱映画やトリップムービーなどちょっと普通ではないオルタナティブな感じの映画が好きな人にとっては一度は通っておいて損はない映画かと思います。


人によっては私のように個人的名作ランキングに入るくらいにハマる作品かと思うので。


というわけで今回はこの辺で。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。




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