ゴジラVSキングギドラ
どうも、松本13です。今回は、『ゴジラ VS キングギドラ』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『ゴジラvsキングギドラ』は1991年公開の日本の特撮映画。ゴジラシリーズの第18作、平成VSシリーズ第2作。
【あらすじ】
ゴジラとビオランテの死闘から1000日が経過していた1992年、東京上空に巨大なUFOが突如飛来する。着陸したUFOから現れた地球連邦機関の使者を名乗る3人は、自分達のテクノロジーを駆使した、とあるゴジラ抹殺計画を提案する…
この映画はとにかくそれまでの作品とはトーンを変え、娯楽方面に全振りした作品です。
ゴジラの平成VSシリーズがドル箱シリーズとなったのも、この作品があったからだと思いますし、後のその流れを決定づけたのもやはりこの作品なんじゃないかと思います。
この映画がゴジラ史にとってかなり大きな役割を果たしたということはゴジラ好きにとっては今更語るべくもないことかと思いますが、この作品はゴジラ好きや怪獣映画好きでなくても楽しめる映画かと思います。
実際この映画はバリバリのタイムトラベル映画なので。
その手の映画が好きな人にはとてもおすすめです。普通に楽しめるんじゃないかと。
タイムトラベル要素はもちろんのこと、明らかに『ターミネーター』を意識したアンドロイドが出てきたり、スピルバーグに関するちょっとした小ネタがあったりと、この作品は明らかにハリウッドを意識した作りとなっています。
意識したというか、まあ悪く言えばパクった作りと言うか。
この時代の東宝のハリウッドをそのまま丸パクリしちゃうみたいなノリは個人的に結構好きだったりするのですが。
そんなハリウッド映画で見たことあるシーン満載の今作なのですが、とはいえストーリーに関しては丸パクリというわけではなく、オリジナル要素を多分に含んでいます。
そのストーリーが本当に秀逸なんですよね。めちゃくちゃに面白い。
ゴジラという要素抜きにした部分でのストーリーがここまで面白い映画というのもなかなかないかと思うのですが。
タイムトラベルものとして真面目に考察するとツッコミどころはそれなりにあるかとは思いますが、とはいえそれらの考察がなされつくした現代とは違う91年の映画なのでそこはご愛嬌。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は少し前、 『ターミネーター2』はつい最近という時代なので。
とはいえそこまで大幅にぶっ壊れた設定などはないので、大味なタイムトラベル映画くらいの感覚だったら十分に楽しめるかと思います。
この映画はゴジラ映画としてフィーチャーされがちですが、タイムトラベル物としても相当に素晴らしい映画だと思うんですよね。
この映画がゴジラ好き以外にもおすすめなのはタイムトラベル要素はもちろんなのですが、この映画の中でゴジラ誕生の秘密がしっかりと語られているからです。
ゴジラ映画ってゴジラという存在がすでにありきで話が進むことが多いので、そういう部分ではある種一見さんお断りな空気感があったりすると思うのですが。
この作品はゴジラとは何たるかという部分もしっかり描かれていますし、かと言ってゴジラ単体映画というわけではなく、怪獣同士のプロレスもあり、タイムトラベル要素などストーリーシーンもとても楽しめたりするので、本当に娯楽盛沢山。楽しめるポイントがとても多い映画なんですよね。
ゴジラや怪獣への愛着も一切なく、予備知識もない状態で見ても普通に楽しめるゴジラ映画って、実はそこまで多くないと思うのですよね。
そういう意味でもこの映画は稀有な映画なんじゃないかなと。
この映画は気軽に楽しめるとても面白い映画ですが、かと言ってゴジラ映画としての核をないがしろにしているわけでもなく、要所要所ではしっかりゴジラ映画をしています。
そういう部分ではとてもバランスの良い映画なんじゃないかなと。ゴジラ映画としてのメッセージ性はそれなりにありつつもそこまで重くなりすぎず娯楽映画としても楽しめる内容。
この映画に関する唯一の注意点としては作中で日本が世界でナンバーワンの経済大国として描かれている点でしょうか。
今の感覚からするとちょっと非現実的だったりするのかもしれませんが、当時はまだかろうじて 「ジャパン・アズ・ナンバーワン」が続いていた時代でなので、当時としては別段おかしい表現ではありませんでした。
実際リアルタイムで見た際はその部分で何の違和感も感じなかったんですよね。数十年経った今現在の感覚で見ると違和感を感じまくりなのですが。
その部分もある意味平成初期のいい資料として楽しめるかもしれませんが。
この映画はゴジラ映画としてはもう本当に語るべくもない名作なのですが、ただ普通の映画としても本当に十二分に楽しめる作品なので興味のある方は是非見てみてください。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。