ムカデ人間2



どうも、松本13です。今回は『ムカデ人間2』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『ムカデ人間2』は、2011年に公開されたトム・シックス監督作のホラー映画。前作『ムカデ人間』の直接的な続編ではなく、前作の映画を鑑賞した主人公が、映画の内容を自分で実行する狂気へと呑まれるというストーリー。


【あらすじ】

障害を患っている小柄な青年マーティンは、ロンドンの地下駐車場で夜間警備員として働きながら、母親とペットのムカデと共に暮らしていた。ある日、マーティンは映画『ムカデ人間』のDVDを繰り返し鑑賞している内に自分もムカデ人間を作ってみたいという欲望にかき立てられる…


私の中で最高の続編映画と言ったら『ターミネーター2』。ちなみにちょっとニュアンスを変えた最「強」の続編映画と言ったら『ダークナイト』。ちなみに最「狂」 の続編 というジャンルも私の中にはありまして、その中の不動のナンバーワンがこの映画になります。


前作のムカデ人間という映画は頭のおかしな博士が人間を3人繋げてしまうという頭のおかしな映画なのですが、とはいえ1はまだかろうじてネタ映画として消化することができたと思います。


1の時点で普通の人が見たら心に深い傷を負ってしまいかねないレベルにひどい映画だったのですが、ただそのような映画ばかりを見ている偏った趣味の人間にとってはまだネタ映画としてそれなりに笑えるようなシーンもあったりしました。


一応まだシャレにならないながらにシャレになっているような、そんな部分がまだあったんですよね。


1がそんな悪趣味全開の映画だったのでまあ2もそんな感じだろうなと思って見たのですが、もう本当にドン引きでした。


その手の映画に耐性のない人が何かの間違いで見てしまってドン引きするならわかるのですが。


その手の映画を見慣れてるような人間が見てなおドン引きするようなひどいレベル。


悪趣味なものをわざわざ見ようとする悪趣味な人間がドン引きするってもう相当だと思うんですよね。


この映画はそれくらいに負のエネルギーに満ちた最狂最悪の映画だと思います。


前作の時点でもう十分に最悪だったのにその最悪が数十倍になって帰ってきたみたいな。


とにかくこの手の映画を見慣れている人間すらドン引きさせてしまうような、そのような過激という言葉では表しきれないレベルの描写の数々。


これ、何の訓練も積んでない人が見たら一発で心療内科行きになるレベルの映画だと思うんですよね。


それくらいに最悪な描写がのっけからラストまで延々と続きます。


そして言語化して解説できるような描写がほとんどなし。


本当に頭をガツンと殴られたような衝撃を受けた映画でした。これは本当に大げさでも何でもなく。


しかもこの映画、そんな最悪な描写ばかりが売りの映画というわけでもなく、ストーリーも抜群に面白いんですよね。


仮にこれが過激描写だけが売りの映画だとしたらそこまでのダメージを受けなかったかと思うのですが、映画としても十分に面白いだけに余計に心に来るものがあります。


そもそもこの作品は前回の直接的な続編ではなく、前作のムカデ人間という映画を見た頭のおかしな人間が自分でそれと同じことをやってみようと思いついてしまう地獄のようなストーリーなのですが。


前作の続編かと思って見てみたらムカデ人間という映画自体が劇中劇扱いになっていて、そこでちょっと映画と自分の距離感というか第四の壁がちょっと曖昧になったりするんですよね。


その仕掛けゆえにダメージがより増大する部分も多々あるかと思うのですが。


そしてそこから畳み掛けるような怒涛の展開の数々。


もう本当にいろいろひどすぎてドン引きなのですが、見ているうちにだんだん呆れてきて最終的には笑えてしまうみたいな、妙な精神状態になってしまいました。


一周回って笑えるなんてことはなく、一周回っても最高にドン引きなのですが、三周四周回ってなんかもう笑うしかないみたいな、本当に最低な気分になる映画です。


とにかくこの映画はネタとして消化できるレベルではない映画なので、おそらくネタとして摂取したら多くの人は嘔吐か食あたりを起こしてしまうんじゃないかと。


とにかく気軽な気分で見るようなことは一切しない方がいいかと思います。見るなら精神的な警戒レベルは最高レベルにして見るべき映画かと思います。


最低でもクリント・イーストウッド監督作品レベルの警戒はしておいた方がいいかと。


まあこの映画は本当に無理してみるべき映画じゃないと思います。本当に最狂最悪の映画なので。


なんてことを言っていると一昔前のモンド映画の宣伝のようで逆に気になる人が出てきてしまうかもしれませんが。


とにもかくにも見る際は自己責任で。くれぐれもお気をつけて。


個人的には本当にいい意味でも悪い意味でも、というか主に悪い意味で最狂最悪の映像体験であったのですが、ただ長らく更新されていなかった、そしておそらくもう更新はされないであろう自分の中の映画における悪趣味やグロと言った要素の上限が大幅に更新されるという貴重な経験ができたのはよかったかなと。


本当にもうこれ以上はないだろうと、そう思っていたのですが、『テリファー』が公開されたあたりから、これはもしかしたらわからないかもしれない、みたいな雰囲気になってきたので映画というのは面白いものですね。


とはいえ悪趣味さや露悪さといった意味ではこちらの方がまだ勝っているかなと。


というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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