死霊館 悪魔のせいなら、無罪。
どうも、松本13です。今回は、『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』は、2021年のアメリカ合衆国のホラー映画。『死霊館』シリーズ3作目であり、『アナベル 死霊博物館』に続く「死霊館ユニバース」の第8作目である。
【あらすじ】
1981年、家主を刃物で22回刺して殺害した青年アーニー・ジョンソンは、悪魔に取り憑かれていたことを理由に無罪を主張する。心霊研究家ウォーレン夫妻は被告人を救うため、姿なき存在を証明するべく立ち上がる…
死霊館の前2作はジェームズ・ワンが監督でしたが、今回は脚本での参加のみ。
こういうシリーズが進んでの監督交代というのはある意味駄作フラグだったりするのですが。
実際前2作に比べるとこの映画の評価もそこまでよろしくなかったりするのですが。
ただこの映画が駄作かと言うと決してそういうわけではなく、むしろめちゃくちゃ面白いよくできた映画です。
作品単体で見たら傑作と言っても問題ないくらいの出来だと思います。
ただ前2作がとんでもなく出来が良かっただけに、それらと比べると若干劣ってしまう部分があるかもしれません。
個人的には前2作と比べても遜色ないレベル。監督交代にもかかわらずこのクオリティが保てたのは素直にすごいなと思います。
ただ1と2の奇跡的な面白さを演出してきたジェームズ・ワンが、もしこの3を撮っていたらこれ以上の作品になったのではないか?と思わずにいられない部分もあったりしますが。
エクソシスト系ホラーにしてはとにかく画面の動きが激しく、絵的に派手で視覚的に退屈することがなかった、ほとんどアクション映画のような前2作に比べると、今作は絵的に若干地味である感は否めませんが。
今回は法廷を舞台にした作品なので前2作のようなド派手な、それこそ物理でぶん殴り合うようなバトルシーンはありません。
そもそもエクソシスト系ホラーというのはRPGで言ったら魔術師同士の対決のようなもので、魔法対魔法のバトルがメインでした。
死霊館はなぜかそこでいきなり物理でぶん殴ってくるようなド派手さが魅力だったのですが、逆に言えば純正エクソシスト系ホラーのような路線に戻ったとも言えます。
見方を変えれば死霊館らしさがなくなってしまったとも言えますが。
とにもかくにもそのような作風の変化さえ事前に把握して受け入れていれば物語としては十分面白い映画です。
死霊館は1作目では一応前半は純正ホラーしていました。続く2作目は開き直ったかのようなド派手なアクション満載でした。
続編ごとに作風が変化してきた死霊館シリーズですが、今回はジャンルで言ったら純正サスペンスといったところでしょうか。
確かに前2作に比べるとトーンが抑え目であることは間違いありませんが、純正サスペンスとしては非常によくできている物語です。
二転三転するストーリー展開や最後の最後での大どんでん返しなど、サスペンス映画のお約束が満載です。
シリーズが進んでいくにつれ、マンネリするというのは続編の宿命であり、どこかしらで何かしらのテコ入れが必要だったりするのですが。
しかも今作は監督が交代、かつド派手な画面演出などが控えめという、コケる続編のフラグが立ちまくっているにもかかわらず、前作からの落差は最低限に抑えてあるかなり良くできた続編なんじゃないかと私は思っています。
そのような諸々の部分を踏まえてみるのであれば、この作品も十分に楽しめるしっかりとした死霊館クオリティの映画です。
正直これまで3作目で爆散したシリーズ映画を沢山見てきているので、個人的にはこの程度の落差なんてなんてことありませんでした。
それに死霊館云々を抜きにサスペンスとして見てみるのもそれはそれで面白いんじゃないかと思います。
悪魔のせいなら無罪という実話ベースの話がどう決着するかというのも相当に面白い部分なので。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。