グラン・トリノ
どうも、 松本13です。今回は、鬱映画ファイル8、『グラン・トリノ』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『グラン・トリノ』は、2008年のアメリカ映画。監督、プロデューサーおよび主演はクリント・イーストウッド。
【あらすじ】
仕事を引退して妻にも先立たれた孤独な老人ウォルトは、自身の家がある住宅街に次第に外国人が増えていくことに憤りを感じつつ、鬱屈とした毎日を送っていた。そんなある日、自宅の庭でモン族の少年タオを不良グループから助けたことから、ウォルトは徐々に心を開いていく…
この映画、というよりクリント・イーストウッド監督作品が基本的には相当なレベルの鬱映画であるかと思うのですが。
クリント・イーストウッドってもはや知らない人はいないくらいの大スターですし、娯楽色の強い完全懲悪なアクション映画にも多数出演しています。
そんなイーストウッドの監督作品だから、みたいなノリで見て心に深い傷を負ってしまった人って結構多いと思います。
クリント・イーストウッド監督作品は特級呪物くらいの警戒度を持っておいても損はないと思います。
その内容から、『ミリオンダラー・ベイビー』などは一部でかなり話題にもなり、未だにネタにもされていたりするので知ってる人も多いかと思いますが。
『ハドソン川の奇跡』や『 アメリカン・スナイパー』などについても題材が有名ですし、公開時にもかなり話題となりました。
が、意外と『グラントリノ』ってノータッチだったりする人も多いかと思うので、そういう意味ではかなり注意が必要なんじゃないかと。
この映画、普通にあらすじだけ見ると頑固ジジイと移民との心の交流みたいなハートウォーミングな話に思えたりしますが。
内容は相当な鬱映画ですので、間違っても暖かな涙、みたいな期待を持ってみないことをおすすめします。
この映画についても、スポ根ものと思わせての極悪鬱展開のミリオンダラー・ベイビーについても、感動ミリタリーかと思いきやのアメリカン・スナイパーにしても。
とにかくクリント・イーストウッド監督作品は、感動作と見せかけて予想しない方面から強力にぶん殴ってくる作品が多いので、その傾向はどこかで一度経験しておいても損はないかと思います。
内容を勘違いして見て心に深い傷を負ってしまうという不幸な事故を防ぐためにも。
めちゃくちゃ知名度のある大スターなだけに、その手の勘違いでの犠牲者って下手したら鬱映画の中で一番多いんじゃないかと。
作品単体の規模で言ったら間違いなく、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が最凶の鬱映画かと思うのですが、監督単位で言ったらクリント・イーストウッドが最凶なんじゃないかと。
とにもかくにもクリント・イーストウッド主演作品とクリント・イーストウッド監督作品については明確な線引きをしておいた方がいいかと思います。
前者は場合によっちゃポップコーン映画になるかと思いますが、後者はポップコーンを咀嚼する気力すら失せるぐらいの鬱映画だったりするので。
ただし映画としてはめちゃくちゃ素晴らしいのですが。
というか最高に素晴らしいからこそ余計に心にくるものがあるんですよね。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。