岬の兄妹
どうも、松本13です。今回は、『岬の兄妹』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『岬の兄妹』は、2019年3月1日公開の日本映画。監督は片山慎三。
【あらすじ】
とある港町、仕事を干され生活に困った兄は、自閉症の妹が町の男に体を許し金銭を受け取っていたことを知る。罪の意識を持ちつつも互いの生活のため妹へ売春の斡旋をし始める兄だったが…
今作は比較的近年の邦画における胸糞映画としてはトップクラスに名前が挙がることの多い映画かと思います。
あらすじでわかる通り内容は激重なのですが。
ただこの映画、重くて暗いだけの映画じゃないんですよね。
もしこの映画を見るのであればネット検索は一切せずに見ることをおすすめします。
この映画、ネットの一部ではかなりネタにされているので。
「まだまだ出るぞ」のシーンなのですが。
実際に見てみるとまあ凄まじいシーンでして、そのシーンのためにこの映画1本見る価値はあるんじゃないかというくらい。
この手の映画を軽率にネタにしていいのかという部分に関しては少し慎重になる必要があるかと思いますが。
貧困問題や障害者による売春などについては決して軽率にネタにしていい部分ではなかったりしますし。
ただ上述のシーンについてはその部分は関係ないのでネタとしていじっても問題ないかなと。
この手の映画を胸糞映画みたいなジャンル映画、一種の娯楽として消費するのってどうなんだろうと私自身思う部分もあるのですが。
扱っているテーマがテーマですし。
ただ作品へのリスペクトとネタにする際の最低限の分別さえつけていれば個人的には問題ないんじゃないかと思っています。
こうやってコンテンツにする以上はそれくらいに慎重なスタンスですが、個人で嗜むにはもう本当にちょっとした胸糞映画ぐらいの気軽な感覚で楽しんじゃってもいいんじゃないかと。
もちろんそういうのも見る人から見たら問題かと思いますが。
とはいえ『闇金ウシジマくん』が娯楽作品としてあれだけ大成功しているのですから。あれだって同じような状況の人から見たら相当にデリケートな問題ですし。
ぶっちゃけこの手のコンテンツをちょっとした娯楽として摂取するみたいなノリはあると思うんですよね。
SNS全盛のこの時代にネットでネタにするにはちょっと注意が必要な部分はあったりしますが、個人で楽しむ分には本当にそれくらいでいいんじゃないかと。
仮にそういうスタンスが許されないのであればこういう映画を進んでみたいと思う人ってそこまで多くはないと思うんですよね。
やっぱり映画って見られてなんぼのものだと思うので。
胸糞映画というコンテンツとして摂取するのは全然ありだと思うんですよね。
暗くて重い邦画の社会派作品としては全く食指が動かずとも、激重胸糞映画、そして激しくネタ様子もありともなれば食指が動く人も結構いると思いますし。
あんまり難しいことは考えずにどんどん見ちゃっていいと思うんですよね。
正面から受け止めすぎないという、娯楽やネタ要素がある種の精神的な防壁になったりもしますし。
そういうスタンスじゃないとこの手の映画を見れない人も多いと思うんですよね。
こういう映画は本当にそういう軽いノリでどんどん見られてもいいんじゃないかと。
実際過去にも同じような内容の素晴らしい邦画は多々あったのですが、やはり内容が内容なだけにあまり軽率に触れることができなかったり、ネタにできなかったりして、結局時間が経った今となっては本当にごく一部の映画好きにしか記憶されていないみたいな作品も多々あるので。
だったらきっかけはどうであれどんどん見られた方がいいんじゃないかと私個人は思います。
それにこの映画、見た目の印象ほど終始激重トーンの映画というわけでもありませんし。
主人公も主人公で単なる追い詰められたかわいそうな人というわけでもなく、結構ツッコミどころ満載のアレな人なんですよね。
実際見てみるとそういう香ばしいシーンも多々あったり。
そして今作の監督である片山慎三は、その部分を確信犯的にやっているんじゃないかなと。
その部分はあくまで私個人の感覚ではあるのですが。
ただ片山慎三監督って、『パラサイト 半地下の家族』などのポン・ジュノ監督の助監督もやっているんですよね。
ポン・ジュノってそういうこと平気でやったりしますからね。
そもそもパラサイトだって本来はそんなに軽率にネタにしていい話題ではなかったりしますし。
それをまあアレですから。見た人は分かるかと思いますが。
片山慎三監督もそういうエッセンスをちょっと受け継いでるんじゃないかと。
そういう目線で見ると確信犯的シーンは結構あるんですよね。
とはいえ今作ではまだ疑心の状態だったのですが、次作の『さがす』で確信に変わりました。
なので個人的には片山慎三監督作品というのは、ポップと言うとちょっと語弊があるかもしれませんが、用いるテーマは別としてジャンルとしては完全に娯楽寄りの監督だったりします。
娯楽というのもちょっと語弊があるかと思いますが。
私の中のカテゴリー分けとしてはアリ・アスター監督作品と同じ、といえば多少ニュアンスは伝わるでしょうか?
本当に片山慎三監督作品ってそういう部分はあると思うんですよね。見たくないものを見せてくるような、あえて見ないようにしているものを全力でぶん投げてくるみたいな。
もちろんそれは私の個人的な感覚ですので、普通の映画の感覚で見ても全く問題ない作品ではあります。
どちらにしてもめちゃくちゃ面白い、というのもちょっと語弊があるかもしれませんが、映像体験としてはとても素晴らしいものですのでめちゃくちゃおすすめ…はあまりできないのですが。
何分テーマがテーマですしなんやかんやで胸糞かつ激重の話なので。
ただその部分を前提としてみるのであれば普通におすすめだったりします。
それと片山慎三監督作品の傾向って多分覚えておいて損はないと思うんですよね。
おそらく今後も凄まじい映画を野に放ってくると思うので。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合い頂きありがとうございました。