フューリー



どうも、松本13です。今回は、『フューリー』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『フューリー』は、第二次世界大戦を描いた2014年のアメリカ合衆国の戦争映画。主演はブラッド・ピット。


【あらすじ】

ナチス占領下のドイツ。進軍を進める連合軍の一員であるベテラン兵ウォーダディーとその仲間3人が乗り込む戦車に、戦場経験のない新兵ノーマンが配属される。銃を撃ったこともないノーマンと4人はぶつかりあいながらも、戦いを通して絆を深めていく。だが、他の部隊はほぼ全滅してしまい、5人は過酷な戦いに挑むことになる…


映画をそれなりの本数見ていると自分の中に色々なフォルダやある種のジャンルができてくるかと思います。


名作、怪作から、一周回って面白いみたいなものから問答無用のクソ映画まで。


そんな私の中の残念映画というジャンルにおいて、長年不動の1位を獲得し続けているのがこの映画。


この映画、作中の展開や一部描写などについてはそれなりに賛否両論はあるものの、そこまで悪い映画ではないかと思います。


戦車隊が主役の戦争映画というのはそれまであまりなかったので、そういう部分でも非常に興味深かったです。


普通に見たら良作の範囲には入る映画だったんじゃないかと。


にもかかわらずこの映画が私の中で不動の残念映画となっているのはこの映画のプロモーションが原因なんですよね。


この映画、一部のポスターなどにデカデカと「ブラッド・ピット最高傑作」と書いてあるんですよね。


これ、絶対言っちゃいけないセリフだと思うのですが。


個人の発言や感想としてならば全く問題ないかと思うのですが、公式のビジュアルでデカデカと宣言するって相当な問題だと思うんですよね。


仮にブラッド・ピットでなくてもこんなこと言ってはいけないと思いますし。


「最高傑作!?」とか、「最高レベルの傑作」とか、最高レベルの感動とか衝撃とか、そういう多少含みを持たせた言い方だったら全然大丈夫だと思うのですが。


「ブラッド・ピット最高傑作」と言い切ってしまっているんですよね。


これって本当に映画におけるキャッチコピーの最低最悪な例と言っても過言ではないと思うんですよね。


これを言われただけで相当カチンと来る人も多いと思いますし。


ブラッド・ピット最高傑作ということは『セブン』や『ファイト・クラブ』や、その他の名だたる名作を超えるということ。


助演まで含めるとブラッドピットの出演作品って映画史に残る名作や、映画好きのオールタイムベスト上位の作品がめちゃくちゃあるんですよね。


映画というものにリスペクトが少しでもあれば絶対に口にできる言葉ではないと思うんですよね。


そんなジャッジは絶対に下してはいけないと思うんですよね。しかもめちゃくちゃ押し付けがましい形で何の根拠もなく。


とはいえ公式のポスターにそう書かれているわけで、個人が悪ノリでやったわけでもなく。


実際表に出る前に何人もの目に触れているわけで、それを作っているのもそれなりのプロなわけで。


そう言うからには相当な傑作なのであろうと、そう思って見たら内容は全然そんなことはなく、めちゃくちゃ残念な気分になりました。


前述のように普通に見たら悪くはない映画だったと思います。ただブラッド・ピット最高傑作として見たら0点でした。


ブラッド・ピットの出演作品って本当にめちゃくちゃ名作が多いと思うんですよね。


そしてそれらになみなみならぬ愛着や思い入れを持っている人も多いかと思います。


にもかかわらずこのレベルの映画で最高傑作と言ってしまうのは本当にまずいと思うんですよね。


当時は今ほどSNSが盛んじゃなかったから良かったかもしれませんが、今だったら相当に炎上しているんじゃないかと。


とにもかくにも「ブラッド・ピット最高傑作」というキャッチコピーは相当に問題だと思います。


私も含め、このコピーでめちゃくちゃ不快な気分になった人もいるかと思いますし。


それより何よりこのコピーによって、この映画自体の価値が貶められていることが何よりも 

問題だと思います。


普通に見たらこの映画は決して悪い映画ではないのですが、しかしブラッド・ピット最高傑作と言われたら全くそんなことないんですよね。


実際このキャッチコピーでこの映画の評価や価値というのは相当に下がったと思うんですよね。


この映画を作った当事者ならともかく、何の関係もない人間や組織がこの作品をここまで貶める権利なんて絶対にないはず。


日本映画界における素晴らしい部分というのは本当にたくさんあると思うのですが。


ただ作品を破壊するレベルでの特定の事務所への忖度とかクソ吹き替えとかそういう日本独自のどうしようもない部分もあるかと思うのですが。


そういう日本の映画界における数々のどうしようもないことの最低最悪の例が私にとってこの映画における一連だと思っています。


長年様々な映画を見てはいますが、これ以上の最悪なパターンというのはいまだに経験したことがありません。


というかここまでのパターンってそうそうないと思うんですよね。


正常な組織であればあのようなコピーが世に出ることはまずないはずなので。


そういう意味ではこの作品は本当に残念な作品です。


作品に罪はないということは分かってはいるものの、未だにこの作品だけはフラットな気持ちで見ることができなかったりします。


そういう部分も含めると、残念映画としてはもちろんのこと、ある種の胸糞映画としてはめちゃくちゃ優秀なのかもしれませんが。


というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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