鬱映画ファイル20『血と骨』
どうも、松本13です。今回は、鬱映画ファイル20、『血と骨』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『血と骨』は、梁石日(ヤン・ソギル)の同名小説を原作とした、2004年公開の日本映画。主演はビートたけし。
【あらすじ】
1923年、大阪。ある日、済州島からの出稼ぎ労働者が住まう朝鮮人集落にやって来た少年・金俊平。彼も他の朝鮮移民と同じく日本で一旗揚げることを夢みて渡ってきたが、やがてその強靱な肉体と並外れた凶暴さでのし上がっていき、周囲に恐れられるようになる…
私が愛好している鬱映画というジャンルに関しては、電波系からトリップムービーまで、様々なオルタナティブな作品が含まれているので、全ての作品が必ずしも胸糞で激重というわけではないのですが。
そういう意味ではこの映画、本当に正真正銘の真性鬱映画なんじゃないかと。
とにかく胸糞で激重。
この作品に対して使うと「エグい」って言葉がめちゃくちゃ軽く感じてしまうんですよね。それくらいに地獄のような内容。
ゴリゴリに心を削ってくるような胸糞映画って日本映画の十八番だったりすると思うのですが。
この作品はその極致とも言っていいくらいの内容だと思うんですよね。
しかも人間関係や精神描写のドロドロだけでなく、バイオレンス描写も容赦ない。
特に邦画って同じ日本人が作っているだけにちょっとしたニュアンスなんかもリアルに伝わってきてしまいますし、画面の向こうとこちらの境界線が曖昧になりがちで、それゆえに余計に心をやられる部分もあるかと思うのですが。
この作品も本当にめちゃくちゃ嫌な気分にさせられます。しかも見終わった後も胸に残るタイプの全く娯楽として消化できるタイプではない胸糞さ。
ただし映画としてのクオリティは圧倒的に高い作品なので見ておいて損はないかと思います。
本当に映画としての完成度については素晴らしく高い作品なので。
そのような作品だからこそ余計に心がやられるのですが。
よくも悪くもこの映画、本当にすさまじいパワーを持った作品なんですよね。
ここまでのパワーを持つ映画って本当にそうそうないかと思います。
本当に作品としては一見の価値ありなのですが、本当にめちゃくちゃ心がやられるので、その部分の警戒レベルは最高にしておいた方がいいかと思います。
それでもなお相当なダメージを受けてしまうとは思いますが。
崔洋一監督作品としても、ビートたけし主演作品としても、その他のキャストについても邦画オールスターレベルな豪華キャスト、かつ作品の方向性は別としてもクオリティはすさまじく高い作品なので、本当に見て損をするタイプの映画ではないかと思います。
すさまじすぎる内容ゆえ、後悔することはあるかもしれませんが。
このような映画を鬱映画のような特定ジャンル、ちょっとしたキワモノ感覚で見るのって必ずしも適切なことではないかと思うのですが。
ただこの映画に限ってはそのくらいのスタンスの方が逆にいいんじゃないかと。
本当にこの映画は軽く受け流せるくらいのスタンスの方がいいと思うんですよね。真正面から受け止めすぎてしまうと割と洒落にならないくらいのダメージを受けてしまうので。
ただ一生に一回くらいはこのような映像体験をしておくのもありなんじゃないかと。
本当にここまでのレベルの邦画ってなかなかないと思うので。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。