クソ映画検証2『ムービー43』
どうも、松本13です。今回は、クソ映画検証2、『ムービー43』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『ムービー43』は、2013年にアメリカ合衆国で公開されたインディペンデント系のコメディ・アンソロジー映画。本作の脚本はほとんどのスタジオによってあからさまに拒絶されたため、完成までに丸10年の期間を要した。多くのスター俳優の出演と、多くの批評家から酷評されたことで広く知られている。
【あらすじ】
脚本家が自らの脚本の購入を映画会社に迫り、幹部の男を銃で脅迫する。男は上役に相談するが、それを機にあらぬ騒動が巻き起こる…
名作映画にも洋画邦画、メジャーなものからインデペンデント系まで様々なものがあるように、クソ映画にも様々な種類がありまして。
私がインデペンデント系のクソ映画と聞いてまず思い浮かぶのがこの映画だったりします。
この映画、とにかくネタがひどい。
下ネタはもちろんのこと、ブラックなネタも相当に盛りだくさん。
しかもそれらのレベルが相当にぶち抜けたレベル。
ネタにしても描写にしても洋邦問わず映画の中ではなかなか見ないレベル。
それくらいにひどいんですよね。
そういうぶち抜けた酷さって1周回って面白いみたいな評価になったりもすると思うのですが、この映画のすごいところは全くそういう楽しみ方ができないところなんですよね。
そもそもこの映画、ネタがネタなだけに間違って見ない限りはそれなりにひどい映画だと思って見るわけです。
悪趣味なもんだと、一周回って面白いならそれはそれでありなんじゃないかと、それくらいのスタンスで見る人がほとんどだと思うんですよね。
にもかかわらず全く面白くないという。
これだけ制約もクソもないやりたい放題の映画を作っておいて、全く面白くないってむしろかなりすごいことだと思うんですよね。
一般層が見たら不快なのはもちろんのこと、この映画の属性を知った上で見てる人すら不快にさせるレベル。
この作品は14本の短編からなるアンソロジーなのですが、その作品のほとんどが本当に見ていてつまらないし不快。
一周回ったら面白いのだけれど、絶妙に一周回らずに、めちゃくちゃ不快な部分で止まっているのが逆にすごいと思うんですよね。
むしろこの映画、笑える映画にする方が簡単だと思うんですよね。
このようなノリやネタで全く笑えないって本当に逆にすごいと思ってしまいます。
ウケを狙ったのに逆に滑ってしまったみたいな、それくらいのレベルじゃないんですよね。
それくらいだったらむしろ笑えたと思うのですが。
自称センスのある面白いやつが際どいネタに手を出した挙げ句、面白くないどころかドン引きするレベルに不快で、なおかつ多くの人を怒らせてしまったみたいな。
そんなある種のいたたまれなさすら感じてしまうレベルのどうしようもなさ。
とにかく見ていて退屈で不快な作品。
そういうものだと思ってみても一周回って面白いとか逆に面白いとも思えない絶妙なつまらなさ。
その部分はある意味特筆に値すると思います。本当に面白くない。素直につまらない。
その部分のセンスのなさは本当に逆にすごいなと。どう考えたって少しくらいは面白くなりそうなものなのに本当に全く面白くない。
そういうこの映画の属性さえ踏まえてみれば、クソ映画として見る価値はそれなりにあるんじゃないかと。
出演するキャストは信じられないくらいに豪華ですし。そういう部分の無駄遣い感は一見の価値はあるかと思います。
内容は本当につまらないのですが、短編アンソロジーなので一つのネタに長時間付き合う必要もありませんし。
エピソードによっては多少なり笑えたりする部分もありますし。
ただそれも本当にごくわずか。大半はただ不快で、一周回って笑えるとか、しょうもなさを楽しむ失笑感とかは一切ありませんのでご注意下さい。
とはいえそこまで後を引くような不快さはありません。
笑えもせず、面白くもなく、鑑賞中はただひたすら不快と退屈をいったりきたり。
そんな虚無感を味わいたいのであればとてもおすすめなクソ映画です。
普通の映画としてみれば十分すぎるほどにクソですが、クソ映画としてみるのであればそこまでひどいレベルではないかと思います。
存在を許せないとか、怒りを覚えるとかそういうレベルではなく、過ぎてみればそれなりに好意的に語れる部分も多少なりはある映画かと思います。
クソ映画であることは間違いありませんが。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。