非常宣言



どうも、松本13です。今回は、『非常宣言』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『非常宣言』は、2022年公開の韓国の航空パニック映画。出演はソン・ガンホ、イ・ビョンホンなど。


【あらすじ】

飛行機恐怖症のジェイ・ヒョクは、ハワイに向かうため娘と共にKI501便に搭乗した。しかし離陸後まもなく乗客が原因不明の死を遂げたことで機内はパニックに陥り、2人はその渦に巻き込まれてしまう…


映画とは直接関係ないのですが、この映画の冒頭で非常宣言というものが、いかに絶対的なものであるかの説明があるのですが、韓国の飛行機の「絶対的」という部分から、ナッツ姫事件を思い出してしまいました。映画の内容とは本当に関係ないのですけど。


この映画、批評的にも興行的にもそれなりに成功している模様。


航空パニック映画として見る分にはおそらく期待を大きく下回るようなことはないんじゃないかと思います。


私としてもダメ親父っぽい雰囲気のソン・ガンホと、不憫な目に遭うイ・ビョンホンという名作フラグがダブルで立っているので大いに期待していました。


とはいえこの映画は巨額の制作費をかけた大作映画なので、凶暴なおっさんがむちゃくちゃやらかすようなぶち抜けた凶悪さを持つような類の韓国映画ではなく、ある程度は無難な内容になるだろうと、そこまでは予想はしていました。


普通ならそこまでの予想をしていれば大抵の内容ならそれなりに楽しめるのですが、この映画はダメでした。


一部では航空パニック映画の傑作くらいの扱いをされていますが、私にとってはかなりの鬱映画でした。


この映画はおそらく多くの人にとっては普通に面白い映画になるかとは思いますが、一部の人にとっては相当な地雷になりかねないので視聴の際には注意が必要です。


この映画は飛行中の航空機内で起きるバイオテロを題材とした映画なのですが、航空機内で感染が広がっていく様子がコロナ禍を彷彿とさせて非常に憂鬱な気分になります。


本当にあの頃の閉塞感や分断といった嫌な感じをこれでもかというくらいに追体験させられるので、あの感覚はもう味わいたくないというような人にとってはこれ以上にない胸糞映画となるかと思います。


コロナ以前の公開ながら、後のコロナを予言したかのような内容と言われるパンデミック映画に『コンテイジョン』があります。


あの映画を見てもコロナ禍という現象を本当に追体験させられるのですが、ただコンテイジョンはパンデミックという一連の現象を俯瞰で比較的淡々と描いた映画でした。


なのでまだ地雷度はそこまで高くはないと思うのですが、この映画はバイオテロによるウイルス感染が広がる飛行中の飛行機の中という、逃げ場のない密室ということもあり、コロナ禍のようなあの嫌な感じがより一層際立って伝わってきます。


航空パニックにしても、バイオテロにしても、この映画のその後の展開にしても、直接的にコロナと結びつくようなことはないのですが、それゆえに私自身も予想をしていなかったのですが、要所要所でコロナを彷彿とさせるようなシーンが多々あり、めちゃくちゃ心がえぐられるんですよね。


そして何も知らなかったコロナ禍以前とでは、専門職でなくともウイルスやワクチン、防疫などについての知識が段違いに多いので、別に穿った見方をしなくても設定や展開などのガバさが目についてしまいます。


設定ガバい大味な大作映画というのはむしろ私の大好物であったりするのですが、その手の映画特有の「頭を空っぽにして見る」ということが、この映画ではどうしてもできなかったりします。


映画内の様々なシーンが少し前まで数年にわたって続いた閉塞感や分断を彷彿とさせるので、頭を空っぽにして映画に没頭しようと思っても事あるごとに現実に引き戻されるのですよね。


多分私個人としてもコロナ以前ならばこの映画を頭を空っぽにして楽しめたのでしょうし、その手の映画としてそれなりにおすすめもできたのですが、コロナ後の今となってはむしろ注意喚起すらしたくなってしまいます。


それくらい人によっては最高にセンシティブな部分にグサグサと刺さる描写や展開が満載の映画なので、決して内容が直接コロナ禍と繋がった映画ではないのですが、当時のことを彷彿とさせるシーンが多々ある映画としての認識は持っておいた方がいいかと思います。


人によっては傑作になるかもしれませんが、場合によっては相当な鬱映画となるかと思うので。


この映画は前述のような部分も含め、様々なことを考えさせられる映画ということは間違いのないことだと思いますので、そのような映画をご所望の場合はこれ以上にない選択肢かと思います。


というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。



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