ハンナ
どうも、松本13です。今回は、『ハンナ』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『ハンナ』は、2011年公開のアメリカのアクション・スリラー映画。監督はジョー・ライト。
【あらすじ】
フィンランドの山奥で、元CIA工作員の父親から格闘術を教えられて育った16歳の少女ハンナ。幼い頃からあらゆる戦闘テクニックを叩き込まれてきた彼女は、感情を持たないまま成長していき、いつしか父親を超える戦闘技能の持ち主になっていく。そんなある日、ハンナは任務のために父親の元から旅立つことを決意する…
この映画、個人的にはとても好きな作品です。
そこまで突出して評価の高い映画ではないかもしれませんが、とはいえ低評価が多いというより、高評価が控えめ、かつ中評価が非常に多いという、いわゆる平凡な評価。
この映画、簡単に言ってしまえば大味映画なのですが、ただその手の作品特有の爽快感や勢いというのはあまり感じられず、ニュアンス的には大味というより「薄い」という表現が似合う気がします。
個人的にこの映画の持つそんな薄さはとても心地よく感じました。
食べ物で例えるなら格安チェーンのラーメンのようなそこそこ感。ガツンとしたパンチも、突出した何かしらの要素も何もない、可もなく不可もない無難な味。
ただ、たまに食べるごちそうならばともかく、頻繁に食べるものだったらそのくらいの味付けの方が良かったりします。
映画を日常的に見る生活をしている私のような人間にとって、まさにこの作品は格安チェーンのラーメンのような存在です。
色々と設定がガバいところやツッコミどころはあるのですが、ただ1周回って笑えちゃうみたいなところまでは行かず、この手の映画としては控えめのトーンでかなり淡々と物語が進んでいきます。
そんなこの映画特有の雰囲気は個人的にかなり好きです。こういう雰囲気の映画ってありそうであまりない気がするんですよね。
主人公のハンナもあまり感情の起伏がなく、シーンによってはちょっと不気味に感じたり。とはいえ戦闘シーンはこれぞキリングマシーンと言った暴れっぷりを見せてくれたり。
とにかく過剰な期待さえしなければ十分に楽しめる作品だと思います。
とはいえ女性の名前がタイトルの映画で暗殺者が題材となったら大抵の人は過剰な期待をしてしまうと思います。
それこそリュック・ベッソンの十八番映画のような。
ただこの映画にはリュック・ベッソンのその手の映画特有の勢いや爽快感はないんですよね。個人的にはいい意味で差別化されているなと思うのですが。
リュック・ベッソン映画とはトーンは違いますが、ただ映画序盤はめちゃくちゃ面白そうなんですよね。
というよりこの映画は最後の最後までめちゃくちゃ面白そうなんですよね。ただめちゃくちゃ面白くなりそうなまま終わってしまうという。
盛大に広げた風呂敷をぐっちゃぐちゃに丸めての投げっぱなしエンド。
映画全編にわたって、ある種脳筋なリュック・ベッソンの映画とは一線を画すトーンで最後の最後まで引っ張ったあげくの投げっぱなしエンド。
ずっとインテリしてたのに最後の最後で突如発狂みたいな、この映画のそんな終わり方も個人的にはとても好きだったるすのですが。
続きは後編で!とか、続編で謎が明かされる!みたいな動きがある程度早い段階であったらまた違ったかもしれませんがそれもなく。
映画としては中途半端と言わざるを得ません。
私としても初見時はそれこそリュック・ベッソン的な内容を期待していたので、かなりの肩透かしだったのですが。
ただ何故か、外れ映画に当たってしまった時の嫌な感じはあまりしなかったんですよね。
期待通りの内容ではなかったものの、この作品の薄い部分や情報不足な部分は続編が出ればどうにでもなるだろうし、とりあえずシリーズ第1作目としてはまあこんな感じでいいんじゃないかなくらいの印象でした。
この作品単体で見れば難点は多々あるものの、ただストーリーが破綻しているというわけではないですし、妙にイラッとさせる展開とか登場人物とか、そういうストレス要因もなく、映画としてはかなりいい感じのバランスでまとまってはいると思います。
この映画は情報不足などによる余白が非常に多いので、その部分の余白がこの映画の控えめのトーンと妙に調和しているんですよね。
そこにあれこれ設定を詰め込んだらもっとひどいことになったんじゃないかなと。
それとこの映画はキャストもかなり魅力的。主人公のハンナはもちろんのこと、ハンナを狙う冷酷な女性エージェントも相当に魅力的。
演じるのはケイト・ブランシェット。
個人的にミドルエイジの冷酷な女性エージェントと言われて、真っ先に頭に思い浮かぶのがケイト・ブランシェットなのですが、本当にそのまんま。めちゃくちゃはまり役です。
そこまでの残酷描写などはないのになんかめちゃくちゃ怖い。
この映画のような、ターゲットを組織が追跡する際に自前のエージェントを使いつつ、外注業者にも依頼するというのはこの手の映画の黄金パターンだったりしますし、この手の映画が好きな人間にとっての大好物だったりします。
この映画に出てくるそんな外注業者もかなりいい感じのキャラをしています。
その部分は好みによっても違ってくるかと思いますが、個人的には情緒ヤバ目なおねえキャラ、かつファッションなども含め全然スタイリッシュじゃない感じはかなり好きです。
そんなこんなで至らない部分は多々ありますが、リュック・ベッソン的な期待さえしなければ十分に面白い映画ですので、気になる方はぜひ一度見てみてください。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。