ワイルド ゼロ
どうも、松本13です。今回は映画、『ワイルド ゼロ』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『ワイルド ゼロ』は、1999年の日本の ホラー・アクション映画。日本のみならず海外でも活躍するロックバンド、ギターウルフの出演でも一部で話題となった。その特異な内容ゆえに、カルト映画と評される事も多い。
【あらすじ】
ギターウルフにあこがれる少年エースは、とあるガソリンスタンドで一人の少女と出会う。その後、彼は別の町を訪れるが、ゾンビが町を占拠していたため、ガソリンスタンドの少女の身を案じて引き返そうとするのだが…
この映画、一部ではカルト映画なんて呼ばれたりもしています。
とても万人におすすめできる映画ではありませんが、個人的には結構好きな作品です。
大まかな話の筋はあるのですが、整合性は皆無。脈絡についても同様。ということでストーリーはないものと考えた方がいいかと思います。
ただUFOが出てきたり、ゾンビが出てきたりと、視覚的には色々と楽しめるので退屈はしないんじゃないかなと。
とにかくあれこれ考えたらダメな映画なので、細かいことは考えずに見るのがいいのかなと。細かくないことも極力考えないようにした方が。限りなく頭の中を無にして。
登場するUFOのCGは1999年という公開年を考えてもかなり厳しいクオリティかと思いますが。
ただ爆発シーンはロケ地のタイの軍が提供した本物の火薬を使っているのでかなり迫力があります。
そしてこの映画と言ったら何と言っても主演のギターウルフ。これにつきるかと思います。
公開当時のこの映画は、世間一般的には全く無名でしたが、とはいえロック好きやサブカル好きの一部では、「あのギターウルフが出る映画」としてかなり話題になっていました。
比較的リアルタイムに近いタイミングでこの映画を見た人の多くはギターウルフ目当てで見たんじゃないかと思います。
ちなみに私もその口です。
当時はまだ今ほどインターネットが発達していなかったので、ネットで気軽に音楽を見聞きするということはほとんどできませんでした。
そもそもネットに接続する環境を持っている人がまだほとんどいない時代。
そんな時代だったのでギターウルフを映像で見れるというのは、とてつもなく価値があることでした。
当時のギターウルフはロック好きの間ではかなり知名度のあるバンドだったので、品揃えの悪い田舎のCDショップやTSUTAYAのレンタルCDコーナーにも音源は置いてありました。
なのでギターウルフの音源を聞くことはできましたし、CDのジャケットや雑誌などでその姿を見ることもできました。
ただ実際のライブ映像やメンバーが喋ったりしている姿などに関しては、極まれに深夜のコアな音楽番組に出演したり特集が組まれたりする以外では見ることができませんでした。
当時はまだまだテレビというメディアが絶対的だった時代なので、テレビに出ないミュージシャンはCDのジャケットや雑誌などの静止画でしか知らないというのが当たり前の時代。
なのでギターウルフのような滅多にテレビに出ないアーティストを動画で見ることができるというのは本当に貴重な機会でした。
そういう意味でのギターウルフ映像としてはこの映画はもう100点満点なのですが。
ただ映画としてもそれなりには楽しめるんじゃないかと、当時は期待していたので実際の映画の内容としてはかなり肩透かしなものがありました。
シュールとか超展開という言葉では表しきれないくらいに荒唐無稽な内容なので。
ただ一旦そういうものだと気持ちを切り替えて見てみれば、かなり楽しめるんじゃないかと。
作中に登場するバイクやギターなどのギミックもかなりいい感じにロックンロールしており、ギターウルフ以外の狂った登場人物もかなりいい味を出しています。
それ以上に作品全体を通してなんだかよくわからないけれど凄まじいエネルギーを感じる作品だったりします。
この作品はもちろんなのですが、90年代から2000年代初頭にかけてのインディー(もしくは比較的マイナー)な邦画というのは、なんだかよくわからないエネルギーに満ちていた気がします。
当時の日本映画界には名作から迷作まで様々な映画がありましたが、見ているこちら側まで伝わってくるような熱意や勢いというのを確かに感じる作品が多かったです。
だからあの時代は良かった…とは言い切れない部分もあったりするのですが。作家性を言い訳にした独りよがりの作品や投げっぱなしエンドな作品も多々ありましたし。
あの時代の日本映画界のあの雰囲気やノリが後にプラスの影響を与えたのかマイナスの影響を与えたのか、という部分に関しては分かりませんが、ただ今にはない何かがあったことは間違い無いかと思います。
そんな日本映画界が、何だかよくわからないエネルギーに満ちていたあの時代の映画の、個人的最右翼な作品がこの映画だったりします。
ストーリーに関してはめちゃくちゃですが、視覚的には相当に楽しめる映画なので、まあそういうものだと割り切ってみればかなり楽しめるんじゃないかと思います。
それに加えてギターウルフというバンドの魅力もあるので、その部分を加味すれば一見の価値はあるんじゃないかと。
ちなみにこの手の映画にありがちな、演技慣れしてないミュージシャンの見ていて辛い演技みたいなのはこの映画に関してはほとんどないので、その点は安心していいかと思います。
そもそもシャウト以外のセリフがほとんどないので。
ただそのシャウトがいちいちかっこよかったり、シーンにバシッとハマったりするんですよね。わざとらしさとかいやらしさが一切ない。
その点はさすがギターウルフ。
ギターウルフからゾンビやUFO、スプラッター、ある種90年代のサブカルのメチャクチャさをそのまま形にしたようなカオスな映画なので。
そういう部分の資料としても一見の価値はあるんじゃないかなと思います。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。