ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ
どうも、松本13です。今回は『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』についてです。
まずは、簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』は、2024年公開の日本のアクション映画。監督は阪元裕吾。
【あらすじ】
殺し屋コンビであるちさととまひろの二人は所属する殺し屋協会からの依頼で九州、宮崎に出張する。南方でのバカンス気分を楽しみつつ、横領を働いた松浦という男の抹殺依頼をこなそうとする二人だったが、現場に向かうとそこには既に先客がおり、任務を遂行しようとしていた…
シリーズ3作目となる今作。
1作目から作品を追うごとに、評価も予算も作品の規模も大きくなってきているかと思うのですが。
今作は前作以上の長尺。
しかも出演キャストもシリーズおなじみのメンバーに加えて、池松亮、前田敦子とかなり豪華。
肝心の内容はと言うと、規模も大きくなってきたからとポップで大衆的な内容となるどころか、癖のある登場人物たちの、これまた癖のあるやり取りなどの世界観をより突き詰めた内容となっており、それがもろに大衆性に逆行する内容なので、見ていて大丈夫かなと心配になってしまいました。
シリーズのファンとしてはめちゃくちゃ面白いのだけど、初見の人がこの世界観に入っていけるかどうかはちょっと微妙なところだと思うんですよね。
とにかく登場人物に癖がありすぎ。
ちょっとやばい派遣バイト先みたいな。
その部分、見る人が見たらめちゃくちゃストレスが溜まるかと思います。
その部分のストレス値は過去一極まってるんじゃないかと。
ただ、阪元裕吾監督って、そういうめちゃくちゃ癖のあるアレな人をギリ許せちゃうみたいな描き方が絶妙にうまい監督でして。
ただ、そのギリギリ感が人によってはギリセーフだったりギリアウトだったりするので、その部分はかなり評価が分かれるかとは思いますが、そんなめちゃくちゃ癖のある世界にさらっと入ってこれる池松亮や前田敦子はさすがだなと。
シリーズおなじみのアクションシーンについては相変わらずの素晴らしさ。
その部分については今作でも十分に堪能できます。
個人的にベイビーわるきゅーれのアクションシーンって、昨今の過剰演出な映画に慣れているとちょっと微妙に見えてしまうこともあったりするのですが。
ただ必要以上にカットを割ったり過剰な演出をせずにじっくり見せる阪元裕吾スタイルに慣れると、これはこれでめちゃくちゃありなんですよね。
格闘アクション満載ながら、変にワイヤーアクションやカンフーアクションをせず、殺し屋ドンパチアクションについても妙にジョン・ウィックに寄せたりもしない。
ありがちなテンプレに頼らず独自路線を突き進んでる点は本当にめちゃくちゃ素晴らしいと思います。
ベイビーわるきゅーれって、その部分、結構アナーキーな作品だと思うんですよね。
女子高生殺し屋コンビということで、可愛いだけのゴリ押しみたいな路線だって選択肢としては全然あったわけでして。
殺し屋についても同様。
大して演技力の必要のないギャハハ系とか感情死んでるボソボソしゃべる感じの白髪とか、そういうテンプレに頼って集客力のあるアイドルなりタレントをあてがうって選択肢もあったかと思うんですよね。
ただ、ベイビーわるきゅーれってそういうありがちなテンプレに一切頼らないところが個人的には一番評価したいところでありまして。
今作屈指の名シーンとして、それこそありがちなテンプレ通りの小悪党が出てくるのですが、それを「糞邦画に出てくる悪役みたいだな」と言い捨てるめちゃくちゃメタいシーンがありまして。
そのシーンを見ただけでも個人的にはこの映画を見て良かったと思いました。
やっぱり監督も同じようなこと思っていたのだなと。
そこで膝を打ったシリーズファンも結構いるんじゃないかと。
今作においても、仮面ライダーである池松亮と元AKBである前田敦子という絶大な知名度を持つキャストを起用しながらも、役柄は脳筋ナイーブゴリラとこじらせお局クソばばあという無駄遣いぷりも本当に素晴らしいところ。
とにかくドラマパートにしてもアクションシーンについても、今作独自のクオリティにチャンネルが合わないとちょっと微妙な作品かとは思うのですが、逆にそのチャンネルをうまいこと合わせることができればめちゃくちゃ面白い作品なので、個人的にはめちゃくちゃおすすめだったりします。
ただ、今作単体で見るとドラマパートの癖強感にちょっとついていけない人も多いと思うんですよね。
なので個人的には前作の予習をしてから見ることをおすすめします。
第二作である前作って、それぞれのキャラの特性がめちゃくちゃよく出ていまして、作品としてもめちゃくちゃ面白いので見ておいても損はないと思うんですよね。
今作においても、前作ありきで見るか見ないかによって、ドラマパートの面白さとかキャラの言動に対しての許容度もかなり違ってくると思うので。
初見だと人によってはかなり微妙な印象を受けてしまうような言動の登場人物が多いシリーズではあるのですが、ただ作品への解像度を上げていくとめちゃくちゃいい感じのキャラをしていたりするんですよね。
ベイビーわるきゅーれって、バイト初日に仲良くなれそうな人ってほとんど出てこないですからね。
むしろシフトかぶるのだるいなみたいな人物がほとんどですし。
ただ、1回飲み会でちょっと喋ったり数ヶ月の時間を経て仲良くなったりすると意外といい人だったみたいな。
本当にそういうめちゃくちゃ分かりづらい絶妙な路線を謎に頑なに貫いている点もシリーズの1つの大きな魅力でもあるかとは思うのですが。
実際爽快感満載のアクションシーンと粘着質なドラマパートのマリアージュってベイビー わるきゅーれならではの魅力だと思いますし。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。