クソ映画検証19『無限の住人』
どうも、松本13です。今回は、クソ映画検証、『無限の住人』についてです。
まずは、簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『無限の住人』は、同名漫画を原作とした2017年の日本映画。監督は三池崇史。主演は木村拓哉。
【あらすじ】
謎の老婆によって無理やり永遠の命を与えられ、死にたくても死ねない体になってしまった万次。そんな彼の前に、今は亡き妹に似た少女凛が現れる…
この映画、一部では「爆死した駄作」みたいな扱いをされていますが、実際はそこまで悪くない映画かと思います。
確定的な情報はありませんが、少なくとも制作費の回収はできている模様です。
評価についても、高評価多数とはいかないながらも、肯定的な評価もそれなりにありました。
ただ人気漫画の実写化作品、かつキムタク主演作品としてはかなりの不振ではあるかと。
大爆死や大コケなどの表現については大げさかもしれませんが、期待からの落差を考えると、これらの表現も全く的外れというわけではないかと思います 。
では実写化映画としてはどうなのかという部分。
個人的に無限の住人に関しては、過去2回アニメ化された作品を見ている程度です。
アニメを見て面白かったら原作漫画も読んでみる、みたいなパターンも多々あるのですが、程度の違いはあれ、どちらのアニメシリーズも個人的にはそこまでの大傑作というわけではなかったので、原作漫画を読み込むまでとはいきませんでした。
なので原作のすべてを知っているというわけではないのですが、ある程度の世界観や基本的なストーリーは把握はしています。
原作漫画を読み込んだガチのファン目線なら、また評価は違うかと思いますが。
一部では見る価値なしの駄作、良くてもまあそれなりの良作くらいの評価であるアニメ作品に比べると、今作、実写化としてはそこまで悪くはないんじゃないかと。
むしろ結構よくできていると思うんですよね。
ストーリーに関しても、駆け足になってしまっている感は否めませんが、よくまとまっていると思いますし。
それと、セリフ棒読みの地雷キャストみたいなのも今作にはいませんし、かなりいいキャストが揃っていると思うんですよね。
アクションもスプラッターも割としっかりしていますし。
主演は木村拓哉、ラスボスは福士蒼汰。
この部分、見方によっては結構微妙な印象を持ってしまう人もいるかと思うのですが。
個人的には、この2人、どの作品を見てもだいたい同じ感じで、ある一定以上の演技を必要としない役柄を多く演じている印象です。
逆に考えると、その一定範囲の演技ならば全然問題なく、絶対に外さないと思っていまして。
彼らが演じる役柄に関しては、アニメを見て知っており、まあこの作品は大丈夫だろうなと思っていたので、キャスト的な心配は一切していませんでした。
そして今作の監督は三池崇史。
バイオレンス映画監督としてゴリゴリに攻めていた一昔前とは違い、様々なメジャー作品を監督するようになった近年では、相当に当たり外れの激しいイメージがあったりするのですが。
ただ今作、めちゃくちゃバイオレンス要素が多いチャンバラ映画でして。
バイオレンスって三池崇史監督の得意中の得意な分野でして、チャンバラムービーに関しても、過去に『十三人の刺客』というめちゃくちゃ素晴らしい映画を監督しているわけで。
なのでこの作品は大丈夫なんじゃないだろうかと個人的には思っていました。
そういう意味では、この映画に対する不安要素って全然なかったんですよね。
キャストに関しても、監督に関しても。
実際内容も全然悪くはないんですよね。
むしろ近年の三池崇史監督作品の中ではかなりいい方なんじゃないかと。
確かにこの作品をつまらないという人の気持ちはわかるのですが。
ただアニメに限って言うと、原作もそこまで面白くないんですよね。
今作におけるストーリーの核となる凛の復讐劇や、それらに関する言動についてのツッコミどころやちょっとアレな部分に関しても。
別に実写に限ったことではなく、アニメでも同様だったりするので。
なので実写化作品である今作ならではのツッコミどころって個人的にはあまりなかったり。
1つの映画としてはちょっと微妙な部分は多々あるものの、とはいえそこまでぶち抜けた駄作というわけでもなく。
主演であるキムタク補正さえあれば、結構な良作になった可能性もあるかと思うのですが。
そこまでの大傑作ではないものの、本来ならば興行的にも批評的にももう少し高かったのではないかと。
ただ今作が公開されたのはSMAP解散直後。
真相の全てが明らかになっているわけではないので確定的な情報ではないものの、
ただ今作の主演であるキムタクがSMAP解散騒動の原因の一つとなったことはおそらく間違いがないわけで。
特にSMAP解散直後であるこの時期は、キムタクへの逆風って本当に半端なかったと思うんですよね。
個人、法人問わず、インターネット上の多くのメディアで公開前からの駄作認定や大コケなどのネガティブキャンペーンが行われていましたし。
決して少なくない人間がキムタクに対して良くないイメージを持っていたのは間違いないかと思います。
SMAPを見知った、それもかなり広い世代の人間にとって、SMAP解散騒動って本当にそれくらいの大事件だったと思うんですよね。
その後、中居正広氏引退や一連騒動などで当時とはまた違った、それでもさらに微妙なことになってしまったSMAP。
フジテレビも相当に香ばしいことになっている現在なのですが。
そんな何かとカオスな芸能界にて、そこまでのスキャンダルもなく、期待された仕事を忠実にこなし、その多くを成功させてきたキムタクって、もう少し評価されてもいいと思うんですよね。
見方によっては確かにちょっと痛々しい部分もあったりするのですが。
俳優としての仕事も言われているほど大根ではないと思いますし。
にもかかわらず、ジャニーズや芸能人のスキャンダルが出るたびに評価されるのは、公園でポロリンチョ前転かまして逮捕されるも誰にも迷惑をかけなかった草彅剛ばかりで、話題になるのはインスタの痛さばかりなキムタクって、よくよく考えると本当に不憫な存在だよな、なんて思ったり。
そんな色々とあるご時世のキムタク主演作。
(アニメに関しては)微妙な原作。
近年はかなり当たり外れが多く、なおかつクソ実写と評される作品を何本も世に放ってきた前科のある三池崇史監督作品。
この映画の構成要素を知れば知るほど、この映画を一体誰が見るのだろう?といったところ。
にもかかわらず、この映画、大コケはしなかったのだから、その部分は素直にすごいと思うのですが。
もろもろの逆風を踏まえてもなお、最低限の面目は保った今作。
おそらく、SMAP解散騒動さえなければこの映画、キムタク主演作としても、三池崇史監督作品としても成功の部類には入ったんじゃないかと。
個人的な結論としては、決して傑作ではないものの駄作までは行かないかなと。
クソ映画では絶対ないかなと。
ただ、公開時期が悪かっただけに、時流やムードで必要以上に評価が押し下げられてしまった不憫な作品といったところです。
というわけで、今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。