大怪獣のあとしまつ



どうも、松本13です。今回は、『大怪獣のあとしまつ』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『大怪獣のあとしまつ』は、2022年の日本映画。監督は三木聡。主演は山田涼介。


【あらすじ】

日本中を恐怖に陥れた巨大怪獣が死亡する。しかし怪獣の死骸は腐敗によって爆発を起こす恐れがあった。政府直轄の特殊部隊・特務隊の青年たちは、日本の運命をかけた危険な死体処理に挑む…


この映画は批評・興行ともに大爆死した映画として記憶している人も多いかと思います。


令和の『デビルマン』なんて言われたりもしていますが。


個人的にこの映画は普通に楽しめました。


ただそれはこの映画の評価が完全にクソ映画に固まってから「三木聡監督作品」として見たから。


これ、普通に劇場に見に行ったらクソと言われても仕方がないと思うんですよね。


この映画を見に行った人の大半は特撮や怪獣要素を期待して見に行ったかと思います。


実際この映画、予告で見る限りではかなり面白そうなんですよね。


それなりにお金もかかっていてキャストも豪華。東映と松竹の合作というかなりの大作なんですよね。


しかし蓋を開けてみたら特撮や怪獣要素はほとんどなしの三木聡映画。


不条理だったりシュールだったりな脱力系コメディ。三木聡監督作品としては通常営業。


この映画、ギャグが寒いとか滑り散らかしてるとかあれこれ言われていますが。


別にそこまでひどい内容ではないと思うんですよね。三木聡監督作品ってだいたいいつもこんな感じのノリですし。


普通に見たらそこまで叩かれる内容ではないかと思いますし、結構笑えるシーンも多いと思うんですよ。


岩松亮が笑えないジョークを言ったりするのはある意味形式美のようなものだったりしますし。


ただこの映画を見に来ているほとんどの人はそんな三木聡劇場を見たいわけではなく、怪獣映画を見に来ているわけで。


そこでこんなことやられたらそりゃ誰も笑わないと思うんですよね。見た人めちゃくちゃ怒っていますから。


この映画の公開時に、なんでこんなに大炎上しているのだろうと不思議だったのですが、この映画の監督が三木聡だと知って納得しました。


予告で見かけて私もこの映画には目をつけていたのですが、ただ三木聡監督作品とは思ってもいなかったので。


怪獣映画を期待して見に行ったら、「これ面白いでしょ?」みたいな脱力系コメディだったって本当に最悪なパターンだと思うんですよね。


そういう押しつけってめちゃくちゃムカつきますし笑えるはずがないんですよね。


実際この映画の批判的レビューの怒りの熱量って相当なものなんですよね。その辺のクソ映画とは比べ物にならないくらいの。


ただよくよく考えればすでに怪獣が死んでいるのだから特撮要素はあまりないであろうことは想像できますし、コメディ要素についても同様。


制作側も決して悪意を持っていたわけではないかと思うのですが。


ただ特撮映画と勘違いして見てしまう人がそれなりには出ることは容易に想像がつくわけで、それでもウケるだろうと思っていたのならそれはちょっと傲慢なんじゃないかと。


私も含め、多くの人がこの映画に望んだのって『シン・ゴジラ』のその後みたいな内容だと思うんですよね。


しかもこの映画の出演陣はかなり豪華。ちょっとしたシン・ゴジラと言っても過言ではないレベル。


しかも序盤は結構それっぽい雰囲気だったりするんですよね。


この映画がデビルマンのような演技の素人ばかりの前半からグダグダな映画だったらここまで炎上することもなかったんじゃないかと。


むしろ割と引き込まれる内容で、後半まで、場合によってはラストまで引っ張っておいての全力の裏切り。


この映画のラストについても、序盤のどこかで「あーこの映画はクソ映画なんだな」と、気分を切り替えていたらここまで荒れることもなかったと思うんですよね。


役者の演技や映画としての質が半端に良い分、余計に観客にあらぬ期待を抱かせてしまった部分もあるんじゃないかと。


ただこんな映画を作ったらやはり内容とはかけ離れた期待を多くの人が持ってしまうわけで、そこに三木聡監督の通常営業をぶち込むというそれ自体がもう盛大に滑っていると思いますし、その時点でもう大失敗だったんじゃないかと。


特撮というジャンルって、人によってはかなりの聖域だと思うので、そこに何かしらの要素を持ち込むのであればもう少し慎重になる必要があったんじゃないかと。


その部分の認識がかなり甘かったんじゃないかと。言ってしまえばちょっと舐めてた部分もあったんじゃないかなと思ったりもします。


そんなあれこれを抜きにクソ映画という評価が固まった今、三木聡監督の独特の癖のあるコメディ映画として見るならそこまでひどくはないと思います。


人によっては私のように結構楽しめるんじゃないかと。


とはいえ私としてもそこまで抜群に面白かったというわけではないのですが。


あまり面白くない三木聡の映画くらいです。


今作もそこそこは面白くはあるのですが、ただ三木聡監督作品の面白さってそんなものじゃないんですよね。


面白い作品は本当に抜群に面白い。万人受けはしないかもしれませんが刺さる人には相当に刺さる作品。


ただ近年の三木聡監督作品は個人的にはかなり不作だったりするのでちょっと心配だったりするのですが。


メジャーな作品を手掛けるようになった、かつての名監督が駄作を連発しているのを見ると、日本映画界のしがらみの根深さについて考えさせられます。


三木聡監督しかり三池崇史監督しかり。


というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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