亀は意外と早く泳ぐ
どうも、松本13です。今回は、『亀は意外と早く泳ぐ』についてです。
まずは簡単な概要をあらすじから。
【概要】
『亀は意外と速く泳ぐ』は、2005年の日本のコメディ映画。監督は三木聡、主演は上野樹里。
【あらすじ】
平凡な主婦である片倉スズメは、夫が単身赴任中ということもあり、毎日暇を持て余していた。そんなある日、街外れの石階段の通常では目につかない部分にスパイ募集の張り紙が貼ってあるのを偶然発見する…
この映画、めちゃくちゃ好きな映画です。
三木聡監督と言っても世間一般的にはそこまでわかる人はいないかと思いますが、『大怪獣のあとしまつ』の監督といえば結構な人がわかるんじゃないかと思います。
大怪獣のあとしまつは令和の『デビルマン』と呼ばれるくらいにあらゆる面で大爆死した映画でしたが、この映画はそのような迷作ではなくむしろかなりの傑作。
特撮映画を見に来た観客に下ネタ満載の脱力系コメディを見せるという蛮行をやらかして、多くの人を割とシャレにならないくらい激怒させた三木聡監督ですが、過去には素晴らしい作品をたくさん撮っているんですよね。
今作が製作された2005年から2010年くらいまでが個人的には三木聡監督の黄金期だと思っています。
それなりの癖はありますが、だいたい何を見ても面白い。
それ以降は個人的に氷河期だと思っています。早くあの頃の三木聡監督が戻ってきて欲しいと願ってやまないのですが。ついでに三池崇史監督も。
三木聡監督は作風的にしがらみの多い大作はあんまり向いてないんじゃないかなと。まあそれでも仕事としてやらざるを得ないのでしょうが。
そんな今は色々ある三木聡監督ですが、とにもかくにもこの頃の三木聡監督の映画は抜群に面白く、その中でも私が一番好きな作品がこの映画だったりします。
これ以降に作られた良作は三木聡成分がちょっと控えめだったり、むしろ過剰すぎたりする作品が多い印象です。
私としてはこの作品が一番そういう部分でのバランスが取れているんじゃないかと思います。
あっさりはしすぎていないし、かと言って下ネタも他作ほどゴリゴリではないし、そこまでの超展開があるわけでもないし、ストーリーもちゃんとしているので、かなりとっつきやすいと思うんですよね。
しかもそのストーリーも抜群に面白い。
かなり癖のある映画なので好みは分かれるかと思いますが、ただ一見さんお断りの前衛芸術とか、そこまでハードルの高いものではないかと思います。
お笑い番組に出ているちょっとシュールなコンビの漫才感覚で見れるかと。深夜番組ではなくゴールデンの。なのでそれなりの大衆性はあるかと思います。
普通に映画を見るスタンスでついていくことは十分に可能。
この映画はスパイ映画ですが、もちろん『ミッション:インポッシブル』のようなスパイアクション映画ではありません。
あくまで脱力系コメディ。ただし要所要所ではしっかりスパイしていたりもします。
大怪獣のあとしまつってこの映画をミッション:インポッシブルばりのスパイアクション大作と宣伝したようなものだったと思うんですよね。
だから大炎上し、誰も笑ってくれなかったと思うのですが。
あの映画も三木聡映画として見ればそこまで悪くはなかったんじゃないかと。そこまで面白くはなかったですが。
そんな大怪獣のあとしまつでは滑り倒していた部分がしっかり決まっているのが今作だと思うんですよね。
主演以外のキャストは大怪獣の後始末とほとんど同じ。というか三木聡監督作品の出演者はだいたいいつも同じような面子だったりします。
大怪獣の後始末では完全に機能不全を起こして焼け付いていた三木聡イズムがこれでもかというくらいに機能しているのがこの作品。
ハマる人は本当にハマる、大好きになる作品だと思います。
私もこの映画の妙な雰囲気が好きでもう何回も見ています。
好みは別れる部分かと思いますが、かと言って大怪獣のあとしまつほど最低な気分にはならないと思いますし、怒りも湧いては来ないかと思います。
好き嫌いは別にしても1本の映画としてのしっかりとしたクオリティはありますし、大怪獣の後始末より30分短い90分というお手頃な尺なので、一度は見ておいても損はない映画なんじゃないかなと思います。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。