シン・ゴジラ
どうも、松本13です。今回は、『シン・ゴジラ』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『シン・ゴジラ』は、2016年の日本の怪獣映画。ゴジラシリーズの第29作目。
【あらすじ】
東京湾の羽田沖で、トンネル崩落の事故が発生。政府の緊急会議に出席したほとんどの者が自然災害だと判断する中、謎の巨大生物が上陸し、街を破壊し始める…
この映画、もはや語るべくもない日本特撮映画界の金字塔かと思いますが。
ゴジラはミレニアムシリーズがあまりよろしくない終わり方をして、その後待てども待てども新作は作られず。
そうこうしているうちにハリウッド版『GODZILLA』が公開。評価は概ね好評。世界中で大ヒット。
ギャレスエドワーズ版ハリウッドゴジラはとても素晴らしい映画ですが、ただ国産ゴジラに慣れた偏った趣味の、一ゴジラファンとしては、ちょっと「これじゃない感」を感じてしまったのが正直な所。
とはいえ国産ゴジラは無いのだし、特撮に関しても景気のいい話は聞かないし。これからは資金力のあるハリウッドが主流となっていくのかなと。
それなりの寂しさを感じつつもまあしょうがないよなと自分を無理やり納得させていた部分もあるのですが。
そこにまさに「これがゴジラだ」とばかりの大正解をぶち上げたのがこのシン・ゴジラ。
この映画でハリウッド方面に傾きかけていたゴジラがもう一度日本に戻ってきた感じがしたんですよね。
個人的にはギャレス・エドワーズ版ゴジラも悪くはなかったのですが、ただ本当になんかこれじゃない感があったんですよね。
ミートソーススパゲティが食べたいのにトマトソースのパスタが出てきたみたいな。
それはそれで美味しいのだけど、ただ本当に欲しいのはそういうのじゃないみたいな。
そんな気分の時のシン・ゴジラはそれこそ山盛りのめちゃくちゃ甘い麺が黄色いミートソースに感じられました。
なんならミートボールも入っちゃってるみたいな豪華さ。
公開当時の熱狂は、それこそ社会現象と呼んでいいレベルの熱狂だったと思います。
私にとってシン・ゴジラという映画はゴジラというコンテンツの立ち位置をハリウッドから再び日本に戻した作品なのですが。
それとは別にゴジラというコンテンツ自体をリセットした功績もあるんじゃないかと。
これまでのゴジラシリーズって、よくも悪くもすでにゴジラというものがありきの話が多かったと思うんですよね。
すでにゴジラというものが存在している世界での話。そしてお約束みたいな。
もちろんそれなりに例外的な作品もあるのですが、ただシン・ゴジラという映画はかつてない規模でゴジラというものの立ち位置やイメージを原点に戻した作品なんじゃないかなと思います。
それこそ1954年の第1作のゴジラレベルに。
私は幼い頃からゴジラが大好きだったので、ゴジラが人類の敵と分かっていても、なんやかんや出てきたら出てきたで「待ってました!」と思ってしまうようなキャラクターだったんですよね。
私に限らずゴジラって少なからずそういうキャラクターになっていたと思うのですが。
シン・ゴジラのゴジラは完全に第1作のような海からやってきた得体の知れない不気味な生物になっているんですよね。
ゴジラというキャラクターをそこまで減点回帰させられたことは本当にすごいことだと思います。
これまでずっと「待ってました!」だったゴジラに対して初めて、「海に帰れ!」、「もう来るな!」と心の底から思いました。
往年のゴジラファンにそこまで思わせるって相当にすごいことだと思うんですよね。
シン・ゴジラと言ったらキャストのその豪華さも話題となりました。
それこそ日本映画界を代表するような名優たちがこれまた一癖も二癖もある役を演じているのですが、その中でよくも悪くも浮いてしまったのが石原さとみ。
個人的にはこの映画の石原さとみは言われているほど悪くはないんじゃないかと。
演技の質云々というより、そもそものキャラ造形に問題があるんじゃないかと。
そんな無理のあるキャラクターの演技をあの程度に留められたのは、むしろ褒められてもいいんじゃないかと。
それにあの程度のちょっとアレな感じのキャラとか、ツッコミどころや大味さというのはゴジラ映画に関してはそこまで珍しいことではない気がします。
そのような役割を一手に引き受け、そして鑑賞ストレスにならないレベルに留めた石原さとみに関しては、個人的には功績と言ってもいいんじゃないかと。
もちろん別なキャストだったらもっと良くなった可能性もあるのですが、ただそれ以下となる可能性の方がはるかに大きかったんじゃないかと、私個人としては思います。
この映画は本当にゴジラ映画としても、1本の映画としてもオールタイムベストの上位に位置する作品です。
ただこの作品特有の雰囲気などがちょっと苦手だったり、ゴジラ映画として文句をつけたくなるような部分がある、という人もいるかもしれません。
ただシン・ゴジラレベルの映画に普通に文句をつけられるって、とても素晴らしいことだと思います。
なんとなくそういうことが許される雰囲気って、この映画の後に『ゴジラ-1.0』という、また違った意味での超名作が生まれたからであって。
ギャレス・エドワーズ版ハリウッドゴジラに私が「これじゃない感」を感じていることを堂々と明言できるのも、その後にシン・ゴジラという映画が作られたからであって。
それらが最新作であった頃って、下手すると今後ゴジラ映画が作られなくなってしまうから滅多なことは言えない、みたいな特撮ファン特有の妙な緊張感があった気がするんですよね。
特にこれまで何度も休止期を経験したゴジラというジャンルにあっては余計に。
そう考えると本当にこの映画レベルの映画に平気であれこれ言えるというのは特撮ファンにとってとても幸せな時代なんじゃないかと思います。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。