クソ映画検証20『鋼の錬金術師』



どうも、松本13です。今回は、クソ映画検証20、『鋼の錬金術師』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『鋼の錬金術師』は、荒川弘の同名漫画を原作とした、2017年公開の日本映画。主演は山田涼介。


【あらすじ】

賢者の石を探し旅を続けているエルリック兄弟は、東部の町リオールに立ち寄る。しかし賢者の石がらみでの騒動を起こしてしまい、国家錬金術師のマスタング大佐に身柄を拘束されてしまう…


個人的に、鋼の錬金術師は大好きなので原作ファンがこの映画をクソと言い捨てる気持ちはめちゃくちゃわかるんですよね。


鋼の錬金術師ってファンの熱量がめちゃくちゃ高い作品だと思いますし。


特にリアルタイム勢にとっては鋼の錬金術師って一言では言い表せないくらいに特別な作品だと思うんですよね。


アニメというコンテンツが一般化し、その中の様々な要素がインフレしまくった今とは違い、当時はまだ発展途上な部分は多々あったと思いますし。


むしろ昨今のアニメシーンを作る1つの礎となった作品と言っても過言ではないくらいの作品だと思うんですよね。


故にこの作品を実写化するのであれば、最低でも『るろうに剣心』や『ゴールデンカムイ』レベルでないとファンは納得できないと思うんですよね。


ただ実写化のレベルとしては全くそのレベルには届いておらず、作品のレベルとしては『ドゴンボール・エボリューション』くらいがいいところなんじゃないかと。


なので本当に普通に見たらこの映画がクソであるという意見については全く反論はなかったりするのですが。


ただクソ映画検証として見ると、確かにクオリティについては『ドラゴンボール・エボリューション』レベルではあるものの、『デビルマン』よりははるかにまともなわけでして。


そこまで絶望的な内容の作品でもないんですよね。


この映画を実際に見た人はわかるかと思いますが、冒頭の数十分でもうすでに主要キャストのコレジャナイ感やら微妙なCGやらが全開でして。


ダメだ…この映画はダメだ…みたいな絶望感が半端ないんですよね。


本当にこの映画の冒頭の絶望感は相当なものかと。


ただ冒頭で一気に地の底に叩き落とされる分、そこからは上がる一方だったりするんですよね。


この映画、本当に主要キャストのコレジャナイ感が半端ないのですが。


ただ脇役キャストの一部は相当に素晴らしく、それがめちゃくちゃ救いとなっているんですよね。


主要キャストやメインストーリーは本当に絶望的なのですが、脇役とサイドストーリーの一部はかなり素晴らしく、要所要所で差し込まれるそれらに引っ張られる形でなんやかんやで見れてしまうんですよね。


メインストーリーも大筋はそこまで悪くはないと思うのですが。


ただエルリック兄弟に関するエピソードの描き方がかなり微妙でして。


正直鋼の錬金術師って、エルリック兄弟にどれだけ感情移入できるかみたいな部分もあると思うんですよね。


もうとにかくエルリック兄弟って不憫な兄弟でして、この兄弟だけは何としても幸せになっていただきたいみたいな。


ファンであればあるほど彼らへの思い入れって強いと思うのですが。


ただ今作はその部分の描き方が生ぬるかったり踏み込みが足りない部分があるゆえ、そこまでの感情移入はできなかったり。


そんなエルリック兄弟に加え、めちゃくちゃ魅力的な脇役というのも鋼の錬金術師の魅力の1つかと思うのですが。


その部分もコレジャナイ感満載のキャスティングで大部分が死んでしまっています。


一部は頑張っているんですけど、本当にめちゃくちゃ素晴らしいんですけど。


とにかくエルリック兄弟への感情移入や魅力的な登場人物という鋼の錬金術師の大きな魅力である部分が殆ど生かされていないんですよね。


なので決して駄作ではないかと思うのですが、じゃあ面白いかと言ったらそこまで面白くもなかったり。


そもそもエルリック兄弟への思い入れと魅力的な登場人物という部分を抜きにしたら、鋼の錬金術師って割とありがちなバトル系少年漫画だと思うので。


ただ本当にそこに差し込まれるゴリゴリの鬱展開や狂気あふれる登場人物あっての鋼の錬金術師だと思うのですが。


故にかなり微妙な仕上がりとなってしまっている部分もあるのですが。


それでも一部キャストが相当に頑張って作品を引っ張っているのと、原作が相当に面白いので実写化によってそれらの魅力が損なわれていたとしても、決してゼロにはなっておらず、なんやかんやで最後まで見れてしまうくらいの面白さは息をしているんですよね。


本当にコレジャナイ感全開な冒頭の絶望感は半端ないのですが、そこを超えてからは割と普通に見れたりするんですよね。


本当に意外なほどに。


原作ファンなら誰の心にでも焼き付いてるあのエピソードやこのエピソードもありますし。


なので作品全体としてはそこまで悪くはないと思うんですよね。


今作の上映時間は2時間14分。


冒頭では絶対ラストまでは持たないだろうと思ったのですが、意外と普通に見れてしまったので。


原作ファンとしてはとても手放しで絶賛できる作品ではないのですが。


ただキャスティングなどにコレジャナイ感は多々ありつつも、それなりに寛容になればそれなりの面白みを見いだせないこともないんですよね。


ただそれって多分、原作に関する予備知識でもって色々な部分を脳内で補完しているからであって。


説明不足かつ駆け足気味な今作を予備知識なしで見たらおそらくそこまで楽しむことはできないかと思いますが。


そういう意味ではこの映画、山田涼介ファンが楽しめるというのは当たり前として、それ以外の層でこの映画を楽しめるのって、多分作品に関する予備知識が頭に入っている原作ファン層だと思うんですよね。


そのファン層のうちの何割がビジュアルのコレジャナイを乗り越えてこの映画を見たかと言ったらあまりいなかったかと思うのですが。


故に微妙な結果となってしまった今作なのですが。


ただ本当にそこまで悪い映画ではないんですよね。


もうあと少しだけ本腰を入れた掘り下げ要素なり、キャスティングなりがあったら普通に良作にはなり得ただろうし、場合によっては傑作にもなり得た、それだけのポテンシャルのある作品だとは思うので、そういう意味ではかなり惜しい作品ではあるかと思います。


原作ファンや普段ノーマルな映画しか見ないような人がこの映画を見たら駄作やクソ映画との評価になってしまうかもしれませんが。


ただデビルマンを基準としたクソ映画検証としてはひとまず全くクソではないかと。


問題点は多々あるものの、ただ2時間14分間普通に見れてしまうので。


西洋風の世界観なのにキャストはコスプレ感丸出しの日本人という面に関しても、『進撃の巨人』に比べたら全然マシなんですよね。


とにかくこの映画、原作ファンであればあるほど脳内補完して楽しめる部分があるかと思いますし、作品としての惜しい点を見出しやすい作品かと思うので。


そういう意味では非常に興味深いなと。キャストのコレジャナイ感を許せるなら、許せはしなくともその部分を一旦置いておける程度の冷静さがあるのならば一度は見ておいてもいいんじゃないかと。


上述のような意外と楽しめる部分も多々あったりするので。


というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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