クソ映画検証21『進撃の巨人』



どうも、松本13です。今回は、クソ映画検証21、『進撃の巨人』についてです。


まずは簡単な概要とあらすじから。


【概要】

『進撃の巨人』は、諫山創の同名漫画を原作とした2015年公開の日本映画。監督は樋口真嗣。


【あらすじ】

100年以上前に突如現れた巨人たちによって人類の大半は喰われ、瞬く間に文明は崩壊した。かろうじて生き残った者たちは彼らの侵攻を防ぐために、巨大な壁を三重に築いて、その内側で暮らしていた。しかし再び巨人が現れ、壁が破壊されてしまう…


基本的にクソ映画って、クソ映画と分かった上で見ればそれなりに楽しめるものだったりします。


実写化作品についても同様。原作要素を意識しなければそこまでのクソではない場合も多いですし。


個人的にクソ映画検証については、叩いても問題はない作品を容赦なく叩くみたいな死体蹴りのようなスタンスではなく、むしろいい部分や素晴らしい部分があったらしっかり拾って評価していくというスタンスなのですが。


そのようなスタンスを持ってしても尚、この作品はクソでした。問答無用のクソでした。


原作要素を意識しなければそれなりに楽しめる類の作品かなと思っていたら想像のはるか上を行くクソだったので本当にびっくりしました。


この映画、とにかく脚本がひどい。本当に絶望的なレベル。


キャストの演技のレベルとか特撮とか、それ以外の部分は全然ひどくはないと思うんですよね。


とにかく脚本の酷さが天元突破していまして、その一点のみでデビルマンに肉薄するレベルのクソになるって本当に相当だと思うんですよね。


個人的に進撃の巨人はとても好きな作品なので、原作要素を意識してみると本当にデビルマンに肉薄するレベルの鑑賞ストレスを感じたりします。


じゃあ原作要素を意識しなかったらどうなのか?と言ったら決して面白くはないかと思います。


ただこの映画、フラットな目線で見るということがなかなかに難しい映画だと思うんですよね。


原作要素を意識しなかったとしても、特撮好きとしては平成ガメラ三部作の樋口真嗣監督作品という部分を意識してしまいますし。


脚本はなぜか脚本家ではない、むしろその手の仕事は未経験の著名映画評論家の町山智浩氏だったりしますし。


それらを含め公開前後には色々と炎上していましたし。


とにかくこの作品を何のバイアスもなしに見るというのは個人的にもかなり難しかったりするのですが。


ただそれらを極力排して、フラットな目線で見たとしても、決して面白い作品ではないかなと。


なんかよくわからない世界観で、なんかよくわからない人たちが、なんか気持ち悪い巨人と戦うみたいな。


そもそも西洋的な世界観の作品を日本人キャストで実写化する時点でかなり微妙ですし。


この映画の巨人、本当に気持ち悪いんですよね。この部分は個人の好みにもよるかと思うのですが。


個人的には進撃の巨人に出てくる巨人って気持ち悪いというより、ニュアンス的には「不気味」と言った印象が強いです。


人型ではあるものの、ただ人間とは一線を隠した、それこそ不気味の谷の真っ只中のような異質さが巨人の特色であると思っていたのですが。


この映画に出てくる巨人って普通に人間なんですよね。気持ち悪い人間。


そして結構グロシーンが多い。


そのグロシーンに気持ちの悪い巨人がいちいち絡んでくるので何だか妙に不快指数が高かったり。


この部分はあくまで私個人の感覚でのマイナス点なので、必ずしもマイナスとなる点ではないかと思いますが。


それと巨人の見せ方や戦闘シーンなどについても、もっさり感が拭えない部分もあったり。


立体機動装置を駆使しての巨人との戦闘シーンは進撃の巨人の大きな特色の一つかと思うのですが、その部分でもかなり微妙。


実写だと予算もありますし、いろいろ難しい部分もあるかとは思うのですが、ただアニメに関してはその部分めちゃくちゃ素晴らしく表現できているので、実写化においてももうちょっと何とかならなかったのかというのが正直なところです。


特撮全般のイマイチ感についてはしょうがない部分もあるかと思うのですが。


怪獣ではなく人型の巨人をそれなりに迫力のある見せ方をする手法って怪獣ほど確立されていないと思うんですよね。


超大型巨人ならばともかく、今作に出てくるような数メートル程度の中途半端な大きさの巨人で迫力を出すって結構難しいと思いますし。


実際その手の映画の前例ってあまりないと思いますし。


そのような前例のない試みであったという点を考慮すれば特撮に関しての問題点はしょうがなかったかなとも思えるのですが。


デビルマンのようにキャストの大半が演技の素人というわけではないので、その部分での酷さは感じなかったのですが。


ただ脚本がひどすぎるので、本来なら素晴らしいものであるはずの実力を伴った俳優の演技ですら、ちょっと不快なノイズに感じてしまう点はデビルマンと共通だなと。


とにかく本来クソになるはずでない部分までクソにしてしまうレベルで脚本が悪影響を与えているんですよね。


なので原作要素抜きにこの映画を見たとしても、なんかやたらとイキってるやつと、気弱で悲観的なやつと、テンションの高い石原さとみが何かやってるくらいの印象しか残らなかったり。


作品の核となる部分や主要人物の行動原理となる部分がごっそり改変され、スカスカになっているゆえに本当に、「何かやってる」くらいの理解しかできないんですよね。


ゆえに見ていても全く感情移入もできないし楽しむこともできない。


ただなぜか訳ありシングルマザーのチョメチョメという点に関してだけは異様に解像度が高く、その部分に関してのみはこの映画の唯一明確に評価できる点かもしれません。


とにかくこの映画は本当に脚本がクソ。それに尽きるかなと。


ただこの映画、脚本未経験の映画評論家である町山智弘氏を起用したのは原作者自身とのこと。


しかも原作をなぞった脚本はことごとく却下され、むしろこのような荒唐無稽な方面へゴリ押ししたのが原作者自身であるというのだから驚きです。


この映画がクソ映画となったのは決して脚本未経験の町山智浩氏を起用したからではなく、むしろ起用から脚本までをゴリ押しした原作者のある種の暴走が原因というのが、現状では最も多く語られている説かと思います。


町山智弘氏というのは映画評論家としてはともかく、SNSの言動などでアンチの非常に多い人物だと思うのですが、今作については完全に被害者というのは多くのアンチも認めているところでして。


私個人としても今作においては町山智弘氏については同様の認識です。


というか当人からしたら、ある日突然有名漫画の原作者が訪ねてきて実写化の脚本を書いてくれと言われ断るも、代わる代わる偉い人を連れて何度も訪ねてくるから断れずに無難な脚本を書いたら、「あんたの評論はこんなものじゃなかっただろう?」と何度も書き直しをさせられ、最終的には超がつくほどのクソ映画の戦犯にされかけるって、これもはやちょっとしたホラーだと思うんですよね。


個人的に原作者は本当に町山智浩氏のファンであったのかちょっと疑問だったり。


壮大な嫌がらせというか復讐というか、むしろそう考えた方が合点が行くわけでして。


そういう部分の考察も含め、この映画がなぜここまでのクソ映画になったかという部分に関しては、めちゃくちゃ面白いので調べてみる価値はあるかと思います。


そういう部分も含めればめちゃくちゃ面白い作品なので、一周回って面白いみたいな楽しみ方すらできない、かなり純度の高いクソ映画との前提で見るのであれば一度は見ておいても損はないんじゃないかと。


裏話も含めた考察に関してはめちゃくちゃ面白いですし、そこまで無駄に尺の長い話でもないので。


尺の短さにに関してはこの映画の唯一の救いかなと。本当にこの内容で2時間近くあったら相当な苦痛だったと思いますし。


ただスカスカな内容の短尺ゆえに知り切れトンボになってしまっている部分が多々あったりするのですが。


もちろん続編を見ればある程度は回収されるのかもしれませんが、ただこの作品を見て続編まで見たいと思えた人はどれだけいるだろうかという点については甚だ疑問なのですが。


とにかく作品としては圧倒的につまらなく、実写化作品としてみれば本当にデビルマンに肉薄するレベルのクソと言っても過言ではないレベル。


そして関わった人間ほぼ全てがもれなくこの映画のせいでマイナスの影響も受けているという点も含めると本当に相当な特級呪物かと思います。


ただ監督も含め、今作の多くのキャストが『シン・ゴジラ』に出演しています。


今作においての失敗点が少なからずシン・ゴジラ制作に活かされた点はあるかと思いますし、歴史的名作シン・ゴジラに少なからずの影響を与えたという点を考慮すればそれなりに価値のある作品なのかもしれません。


シン・ゴジラという夜明けの前の一瞬の悪夢。


そう考えればこの映画のクソさも少しくらいは許せるかもしれません。


というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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