クソ映画検証26『映画 おそ松さん』
どうも、松本13です。今回は、クソ映画検証、『映画おそ松さん』についてです。
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『映画 おそ松さん』は、2022年公開の日本映画。主演はSnow Man。
【あらすじ】
20歳を過ぎた松野家の6つ子は、誰ひとり定職に就くことなく、6人で賑やかな日々を送っていた。そんなある日、おそ松が大富豪の老紳士と偶然出会い、亡くなった息子と瓜二つであることから養子にしたいと言われる…
この映画、思った以上に面白かったというのが正直な感想です。
個人的には相当なクソを覚悟していたので、その反動もあってかなり楽しめました。
そもそも大人気アニメ、『おそ松さん』を実写化するという時点で相当なフラグかと思うのですが。
そこに人気アイドルグループSnow Manをぶち込み、それゆえに六つ子なのに顔が違うという原作改変。
しかもおそ松さんってめちゃくちゃ下ネタがきついアニメかと思うのですが、Snow Manはアイドル。しかもジャニーズの。
そうなるとそっち方面のネタは控えめになるでしょうし。
そうやって作品ではなく出演するタレント中心に作品をあれこれいじくり回し、最終的にはSnow Manファンだけが楽しむことのできるタレント映画になるんじゃないかと。
可もなく不可もないストーリーとラストにはお定まりのお涙頂戴な感動ポルノ要素みたいな。
まあそんな感じになるだろうなと思っていたのですが全くそんなことはありませんでした。
そもそもおそ松さんを実写化する意味があるのかとか、六つ子設定なのに顔が違うとか、よくあるタレント映画だとか抱き合わせ商法だとか。
そういうの、映画の序盤で登場人物自らがめちゃくちゃ語っているんですよね。
その辺のメタ要素、個人的にはめちゃくちゃ面白かったです。
演者自身が「実写は厳しいよね」って言っちゃってますからね。
そこから紆余曲折あって様々な世界を渡り歩くマルチバース的な展開になるのですが。
まあその世界が簡単に言ってしまうと邦画あるあるでして。
ちょっと香ばしい感じのデスゲームとか、ありがちなラブストーリーとか、ループものとかヒロインがもうすぐ死んじゃう系とか。
そういうありきたりな、ちょっとアレな感じの邦画のような世界を行ったり来たりしつつ、その世界に対して痛烈に突っ込みを入れたり皮肉ったりしているのですが。
ただジャニーズタレントってどちらかというとその手の映画の筆頭格というか下手すると一番の当事者であったりすると思うのですが。
その部分をゴリゴリに腐していくって割とすごいことだと思いますし、めちゃくちゃ皮肉が効いているなと感心しました。
全員顔は違うながら、髪型と服装は統一されているので見慣れてくると六つ子設定もそこまで気にならなくなってきたり。
それ以外のキャスティングについては個人的にはかなりありなんじゃないかと。
普通に考えたら、いやないだろうと思うのですが、見てみるとかなりありなんですよね。特にちびた。
日本映画のダメな部分を、その原因の一部であるジャニーズのタレントが痛烈に皮肉るって、本当にかなり責めた内容だと思うんですよね。
そういう目線で見るとこの映画、本当に面白いんですよね。
ただそれはクソ映画検証としてこの映画を見たからであって。
普通の映画として見たらちょっと微妙なところかとは思うのですが。
とはいえこの映画を普通の映画として見に行った人はほとんどいないと思うんですよね。
おそらくこの映画を劇場で見たいと思えるのはおそ松さんファンかSnow Manファンのどちらかだと思うのですが。
ただおそ松さんファンとしては割と許しがたい原作改変要素なども多々あったりしますし、おそらくこの映画に対して一番憤りを感じているのはおそ松さんファンだったりするかと思うのですが。
じゃあSnow Manファンがこの映画を見て楽しめるかと言ったら割と微妙なところだと思うんですよね。
おそ松さん仕様のもっさりかつらともっさりパーカーのせいで本来なら、超がつくほどのイケメンである彼らが、かなりもっさりと見えてしまうんですよね。
なのでアイドル的なルックスの美しさなどを楽しめる映画ではなく。
しかも内容はパチンコ屋の前で野糞したり、酔っ払ってベンツに小便かけたりそんなことをやっているわけでして。
割とアイドル映画としてもちょっとどうなんだろうという内容なんですよね。
一番楽しませなければいけない層に対して一番やっちゃいけないことをやっているというか。
ただ個人的にはその部分はめちゃくちゃ評価したいんですよね。
正直もっと無難な内容にすることもできたと思うんですよね。
ぶっちゃけSnow Manほどのグループだったら内容がどうであれそれなりの数字は保証されているわけですし。
にもかかわらずかなり攻めた内容にしているという点、保守的なファンを敵に回してしまいかねない内容、メタ要素や自己批判になりかねない痛烈な皮肉などをめちゃくちゃ盛り込んでいるわけでして。
この映画、おそ松さんファンからの評価は低評価がかなり多く、ジャニーズ映画としても評判はそこまで高くはないと思うんですよね。
上述のような攻めたネタでファンから苦言を呈されている部分もあったと思いますし。
ゆえにかなり微妙な評価となってしまっている部分もあるかと思うのですが。
ただ一部ファンも敵に回してまでも原作アニメのむちゃくちゃさを貫いたという点に関しては、個人的にはかなり評価したい部分です。
実写化の際にあれこれ言われたりはしたものの、よくよく考えるとおそ松さん自体がむちゃくちゃなアニメでして。
この映画もこの映画で、実写化の際にやっちゃいけないことやってはいるのですが、ただおそ松さんもおそ松さんで、おそ松くんの続編としてはやっていけないことを片っ端からやっているわけで。
まあどっちもどっちと言えばどっちもどっちなんですよね。
この映画、実写映画とかタレント映画とか、その手のアンチテーゼを持ってみると全然面白くないかと思うのですが。
ただ全く期待しないで見ると普通に面白いんじゃないかと。
個人的にはクソ映画でも駄作でもなく、良作の範囲は含めてもいいくらいの出来なんじゃないかと。
誰にとっての良作となるか分かりませんが、ただ本当にこの映画、多くの人にとっては思ったよりもクソではない映画かと思います。
というわけで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。