ヤマトタケル
まずは簡単な概要とあらすじから。
【概要】
『ヤマトタケル』は、1994年に公開された日本の特撮映画。主演は髙嶋政宏、沢口靖子。
【あらすじ】
大和の国に双子の王子「オオウス」と「オウス」が生まれるが、邪悪な呪術師・ツキノワが「双子は不吉」と予言したため、弟のオウスは宮中から捨てられてしまう。やがて成長したオウスは、己の過酷な運命に立ち向かおうとするのだが…
この映画、超大作として期待された割には、今一つパッとしなかったといった印象です。
ただ、それは今作が当時東宝のドル箱シリーズであったゴジラに並ぶ看板を作るぞ! くらいのノリで作られたからであって、ゆえに内容も興行成績も観客の期待も相当高く、それゆえのイマイチ感だったのですが。
それを抜きに一つの特撮作品として見るのであれば、めちゃくちゃ面白いんですよね。
キャストやスタッフもゴジラオールスターズと言っても過言ではない豪華メンツ。
故に特撮面はもう文句なしに素晴らしく、怪獣映画としても十分に楽しめる内容です。
ただそれだけではなく、SF要素やちょっとした特撮ヒーローっぽいバトルシーンなどもあったり、挙句の果てにはロボットまで出てきちゃったりと、本当に平成の特撮要素全部乗せみたいな映画なんですよね。
しかも超一流のスタッフが大金かけて作っているだけあって、クオリティもかなりのもの。
特撮映画として本当に見どころしかないと思うんですよね。
ただ、構成要素が多岐にわたるゆえ、じゃあこの映画は何の映画なのかと言うと、ちょっと即答できなかったりする部分はあるんですよね。
盛りだくさんな内容ゆえ、一つ一つの要素がちょっと薄くなってしまっているというか。
この映画、公開当時のプロモーションも、見た当時の子供たちの期待も、明らかに怪獣映画に偏っていたと思うんですよね。
この映画、普通に見たら怪獣映画としても十分に成立するレベルかとは思うのですが、ただゴジラレベルを期待してしまうとさすがにちょっと弱いかなと。
今作の主人公はあくまでも怪獣ではなくヤマトタケルなので、その部分の期待と実際の内容のミスマッチによる肩透かしというのは大いにあったんじゃないかと。
何というか、もうちょっと主人公に派手さが欲しいんですよね。ヤマトタケルとはいえ、日本神話をよく知らない子供から見たら単なるロン毛のおっさんですし。
様々な要素が含まれている映画ゆえ、正確な期待を持ちづらいという部分もあると思うんですよね。
ゴジラレベルの怪獣映画を期待するとちょっと違うし、SF超大作かと言ったらそこまでではないかと思うし、特撮ヒーローものともちょっと趣が違うし、重厚な歴史ものともまた違う。
ストーリーに関しても、難ありというわけではないものの、かなり駆け足の勢い重視なストーリーでして、割と突っ込みどころは豊富なのですが。
ただ、そのような部分も含め、平成特撮全部乗せな大味映画くらいの感覚で見るのであれば、めちゃくちゃ楽しめるんじゃないかと。
とにかく特撮映画としては見どころしかない映画です。
決して内容に問題があってポシャった映画ではありませんし、とにかく特撮シーンについてはめちゃくちゃ素晴らしいので、一度は見ておいても損はない作品かと思います。
ちなみに、この映画のエンディングテーマがGLAYのメジャーデビュー曲なんですよね。
GLAYが一般的に知られるようになったのって、この映画からだと思いますし。
本格的なブレイクはもう少し後だったりするのですが。当時はXのYOSHIKIの弟分バンドみたいな触れ込みだった気がします。
実際、この映画のクレジットにもバンド名より大きな字でYOSHIKIプロデュースと出てきますし。
しかもそんなGLAYの曲が流れるエンディングがかなりいいんですよね。オーケストラバージョンの劇中曲もかなり良かったですし。
その部分を含め、個人的にはめちゃくちゃおすすめだったりします。
めちゃくちゃ平成ノスタルジーを感じられる映画です。
というわけで、今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。