​歴代最凶クラスの絶望…『ゴジラ-0.0』のキングギドラの何がヤバいのか?



松本13チャンネル、ゆっくり映画雑談。今回は『ゴジラ-0.0』およびキングギドラについてです。

​なお、今作のキングギドラはまだ画像などの解禁がされていないため、引用画像は過去の作品のものを使用しています。その点は事前にご了承ください。

​『ゴジラ-0.0』にて令和に復活したキングギドラ、そして国産ゴジラとしては初となるフルCGでの登場となったキングギドラですが、とにかくこの怪獣がとんでもなくやばいやつでしてね。

​『ゴジラ-0.0』って、興行・批評ともに大成功した作品だと思うのですが、もちろんゴジラという怪獣の魅力やストーリー面の素晴らしさなどもありますが、やはり今作と言ったらキングギドラという怪獣のヤバさ、これに尽きるんじゃないかと。

​ということで、今回は『ゴジラ-0.0』におけるキングギドラのヤバさについて語っていきたいと思います。

​ネタバレしない範囲で語っていきますが、とはいえ、ある程度展開に予想がついてしまう部分は出てきてしまうかと思うので、ここまで語っておいてあれですが、もしまだ映画を見ておらず、これから見に行く予定なのであれば、この記事を見ない方がいいんじゃないかと。やっぱり予備知識なしでの衝撃に越したことはないかと思いますし。

​ただ、怪獣映画にあまりなじみのない人にとっては、それなりに予備知識があった方が楽しめるかもしれないので。そういう人向けに語っていきたいと思います。

​キングギドラって、ゴジラシリーズ史上最強の宿敵みたいな立ち位置だと思うのですが、ただ作品によっては決して悪というわけではなく、人類の味方的な立ち位置の作品も結構あったりするんですよね。ちなみに1回ロボット化もしてます。

​ゆえに、令和初登場になる今作のキングギドラは、そもそも人類の味方なのか敵なのかという部分が非常に気になっていましたし、その部分ってかなり重要なネタバレ要素になってしまうかと思うのですが。

​ただ、すでに映画が公開され、その部分についてはすでに広く知られているので言ってしまうと、今回のキングギドラは人類の敵なんですよね。

​詳細についてはネタバレになってしまうので伏せますが、とにかく今作のキングギドラは圧倒的脅威として描かれています。

​昭和の初登場時のキングギドラって、当時はまだ怪獣の脅威自体が今よりインフレする前なので、空を飛んで破壊光線をバラ撒きまくるみたいな部分だけでも十分な脅威であったのですが、ただ、ゴジラが放射熱線一発で原爆レベルの被害を及ぼす今作の世界観だと、それだけだとちょっと弱いと思うんですよね。

​ただ、今作のキングギドラは、そんなゴジラと対峙しても見劣りしないくらいの脅威として描かれています。

​この部分もネタバレになってしまうので詳細は語りませんが、現状明らかになっている基本設定だけだと、むしろキングギドラの方が上なのではと思ってしまうのですが。

​そんな圧倒的脅威として描かれているキングギドラ、おそらく多くの人にとってはシリーズ最強クラスのラスボス怪獣となると思います。

​歴代シリーズにおいての最強の宿敵って、おそらく多くの人にとっては昭和の初登場時のキングギドラか、もしくは平成VSシリーズ最終作のデストロイアあたりかと思うのですが、下手すると今作、それを超えてくるんじゃないかと。

​それくらい今作のキングギドラって絶望的な存在でして、これ別のところでも語ってることなのですが、私、あまりの絶望感にちょっと泣いちゃいましたからね。これまで数え切れないほど怪獣映画を見ましたが、絶望的すぎて泣いちゃうって本当に初めての経験でした。

​なんで今作のキングギドラがそんな絶望的かと言うとですね、めちゃくちゃ多くの人を殺すんですよね。そして、その描写がとにかくリアルに描かれていまして。

​もちろん今作におけるゴジラも数えきれないくらいに多くの人を殺すわけなのですが、ただゴジラって、必ずしも人を殺すことを目的としているわけではないと思うんですよね。

​存在そのものが破壊神ゆえ、上陸した時点でとんでもない被害が出るわけなのですが、ただ進行方向によっては助かったりする人もいるわけでして。ゴジラって、よほどの事がない限り足元にいる人間をわざわざ狙って踏み潰したりみたいなことってしないじゃないですか。

​ただ、今作のキングギドラって、明らかに人を狙っているんですよね。人というか生き物というか。

​例えば、小型の怪獣が何かしらの目的を持って人を襲うみたいなことってこれまであったかと思うのですが、大型の怪獣が執拗に人を狙うみたいな描写ってあんまりなかったと思うんですよね。とにかくそういう、殺戮が目的なのかみたいなシーンが多々ありまして。

​例えば、自分を狙った兵器を持っている人間の集団がいたら、まあそこを攻撃するのって別にキングギドラもゴジラも変わらないと思うんですが、そこから逃げる人とかいるじゃないですか。もうこちらにとっては脅威になり得ないような、そういう部分を執拗に攻撃したり追跡したりとか、そういう描写が結構あるんですよね。

​ゴジラもキングギドラも、どちらも人類の脅威ではあるのですが、ただその脅威の種類がちょっと違いまして。本作のキングギドラは、脅威かつ圧倒的な「悪」なんですよね。

​ゴジラって核が元で生まれたので、まあ人類側にもそれなりに非があったりするのですが、キングギドラに関しては全然関係ないですからね。なのにめっちゃ襲ってくるって、本当にタチが悪いと思うんですよね。

​本当に視界に入り込む生き物全てを殺さなきゃ気が済まないみたいな、本当に絶望の象徴みたいな存在でして。その存在が絶望的すぎて、本来なら絶望の象徴であるゴジラが若干ではあるもののマシに思えてしまったりするんですよね。

​どちらも人類の脅威でありながら、そういう部分で差別化できるキャラ造形や設定など、本当に秀逸だなと。

​ゴジラ・キングギドラどちらも大いなる暴力ではあるものの、ただゴジラは核の落とし子ですからね。その暴力には理由があるじゃないですか。キングギドラにはないんですよね。

​本当に理由なき暴力ほど理不尽なものってないですからね。しかもそれが超大レベルなので、本当に絶望しかないんですよ。

​3本の首で執拗に追いかけ回したり、空を飛んで飛行機を落としたり、かと思ったら本当に一瞬で街を廃墟と化したり。

​しかも、そこで犠牲になるのは前線で戦う兵士とかじゃないんですよね。まずはか弱い女子供から死んでいくんですよね。

​本当に今作、めちゃくちゃ子供が死にますからね。キラキラした子供もほとんど出てこないんですよ。みんな泣き叫んでいるか絶望しているかで。

​とにかく今作って反戦・反核要素が非常に強い作品ゆえに、鑑賞後の感覚が怪獣映画というより『火垂るの墓』に近いみたいな感想って何回も言っていると思うのですが。

​それってもちろん今作のストーリーや作風みたいな部分もあるのですが、『火垂るの墓』のように大いなる暴力によって、本当に末端のか弱い存在から犠牲になっていくみたいな部分もめちゃくちゃ共通しているんですよね。

​ゴジラに限らず怪獣って大いなる暴力のメタファーみたいな側面ってあると思うのですが、そういう意味では今作のキングギドラって最凶の存在なんじゃないかと。

​という部分も含め、『ゴジラ-0.0』って本当に見どころの豊富な素晴らしい作品です。キングギドラ一つとっても、これ以外にも様々な見どころがある作品ですので、個人的にはめちゃくちゃおすすめです。

​ただ前述のように、これまでのゴジラにはないような陰惨な描写などのある作品なので、その部分はちょっと注意というか、見る前に多少のコンディションのセッティングみたいな部分は必要かと。

​ということで今回はこの辺で。最後までお付き合いいただきありがとうございました。


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