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ヘレディタリー/継承

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どうも、松本です。 今回は映画、『ヘレディタリー/継承』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ヘレディタリー/継承』は、2018年のアメリカ合衆国のホラー映画。監督はアリ・アスター、主演はトニ・コレットが務めた。なお、本作はアスターの長編映画監督デビュー作である。 【あらすじ】 一家の年長者だった老女が亡くなり、残された家族は悲しみを乗り越えようとする。そんな中、家の中で怪奇現象が発生。さらに、故人が溺愛していた13歳の孫娘が異常行動をとり始め、やがて衝撃的な事件が一家を襲う… 概要にある通り、この作品はアリ・アスター監督の長編デビュー作品です。 この作品の凄まじいところは、この作品一本でアリ・アスター監督が天下を取ってしまったということです。 天下を取ってしまったというのは別に大げさな話ではなく、それくらいにこの映画は凄まじい映画で、そして公開直後にアリ・アスターという名前は世界中に轟きました。 多分、概要やあらすじだけではこの映画がどのように凄まじいかという部分についてはよく理解できないかと思いますが、もしまだこの作品を見たことがないのであれば一切のネタバレなしに見ることをおすすめします。 その方が純粋にこの映画からの衝撃を受けられると思うので。それこそ生涯にそう何度もあるものではないレベルの衝撃を。 ただしグロなどはもちろんのこと、不快な描写や衝撃的な描写が苦手な人にはおすすめできません。精神状態が不安定だったりする場合も同様。冗談抜きにこの映画は生半可なスタンスで見るとトラウマになってしまうレベルの映画なので。 私自身、この映画で相当な精神的ダメージを受けました。 私はホラー映画はそれなりに見ますし、不快描写やグロ描写などにもそれなりに耐性はある方だと思います。 自分で言うのもあれですが、その部分の耐性に関しては人よりも強い方だと思います。『ムカデ人間2』など、数々の特殊な映画で訓練されているので。 そんな私でさえ相当なダメージを受けたので、何も知らずに耐性のない人がこの映画を見たらトラウマは必至だと思います。 この映画、というよりもアリ・アスターという監督のすごいところは、見ている者の心を絶妙に不安定にさせる事だと思います。 とにかく絶妙に嫌な展開や不快な描写の連続。しかもそれらを意外な角度からぶち込んできたりします。 それらが絶妙

悪女/AKUJO

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どうも、松本です。 今回は映画、『悪女/AKUJO』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『悪女/AKUJO』は、2017年に韓国で制作されたアクション映画。2017年5月の第70回カンヌ映画祭で世界初公開された。 【あらすじ】 幼い頃に父親を殺害された少女・スクヒは、北朝鮮マフィアの若頭ジュンサンに拾われ、彼のもとで育て上げられた。やがて二人は恋に落ち結婚するが、ジュンサンは敵対するソウルの組織に暗殺される。怒りに燃えたスクヒは敵アジトにたった一人で乗り込み組織を壊滅させたが逮捕される。国家が秘密裏に運営する暗殺者養成施設へ数年間所属した彼女は、身分を偽って国家直属の暗殺者となり新たな人生を歩むが… 概要とあらすじでわかる通り、この映画は女アサシンものの映画です。 女アサシンものの映画と聞いて大抵の人が思い浮かべるのは、『ニキータ』などのリュック・ベッソン監督作品ではないでしょうか? 先に言っておくとこの映画はそこまでじゃないかと思います。 リュック・ベッソンのお家芸とも言うべき女アサシンものの映画に関しては、女アサシンものというジャンルとして見ても、アクション映画として見ても、普通に映画としても面白いです。 が、この映画に関してはそこまで期待値を上げてしまうとちょっと残念さを感じてしまうかもしれません。 逆に言えばそこまで期待値さえ上げなければ最高に楽しめるとても面白い映画です。 細かなツッコミどころには目をつむり、大味なアクション映画として見ればこの映画は非常に優秀です。 韓国ノワールや、韓国アクション映画が好きな人は血しぶきドバドバな容赦の無い展開や、ぐるぐる目が回るようなアクションシーンやカメラワークなどを期待するかと思いますが、その部分の期待は十分すぎるほどに叶います。 とにかく女アサシンものと聞いて、リュック・ベッソンの往年の名作レベルに期待値さえあげなければ文句なしに楽しめる映画です。 そしてこの映画に限ってはツッコミどころや大味さも一周回って映画の魅力とすら感じてしまったりする不思議な魅力があります。 とにかくこの映画の主人公である女アサシンはとてつもない凄腕です。 幼少期から仕込まれたその殺人術は本当にすごいのですが、にもかかわらずとにかく仕事ができない。 技術自体はとてつもないのですが、じゃあ任務についても百戦錬磨かと言っ

ハミングバード

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どうも、松本です。 今回は映画、『ハミングバード』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ハミングバード』は、2013年にイギリスで制作されたアクションスリラー映画。ジェイソン・ステイサム主演。 【あらすじ】 アフガニスタンの戦場で5人の仲間を殺され、報復のために敵を同じ数だけ殺した特殊部隊兵士ジョゼフ・スミス。その犯行は無人偵察機ハミングバードに監視されていた。彼は逃亡を図り、ロンドンの下町で惨めなホームレス生活を余儀なくされる。そんな中、彼が唯一心を通わせた少女がギャングにさらわれてしまう。その後、図らずも他人になりすますことに成功した彼は、裏社会でのし上がっていき、懸命に少女の行方を捜し続けるが… 概要やあらすじをざっと見た限りでは、まあいつもの ステイサム映画だよなといった印象を受けるのですが、結論から言ってしまうとこの映画はいつものステイサム映画ではありません。 ジェイソン・ステイサム扮する主人公がその鍛え上げられた肉体を駆使して悪をしばき倒す娯楽色あふれる痛快なアクション大作。 多少の違いはあれど、多くのステイサムファンが望むステイサム映画というのはそんな感じかと思います。 が、ハミングバードはそんないつものステイサム映画とは一線を画す内容の映画です。 ジェイソン・ステイサム主演作品でありながらステイサム映画ではない。 なので作品の評価も他のジェイソン・ステイサム主演作品より低めです。 確かにいつものステイサム映画を期待した人にとってはとても残念な内容だったかもしれません。 とはいえステイサム映画として見なければハミングバードはとても素晴らしい映画だと思います。 個人的にはめちゃくちゃ好きです。 ステイサム映画としてではなく、普通の映画として見たとしてもおそらく好みはそれなりに分かれるかと思いますが、とはいえハマる人はハマるし、刺さる人にはとことんぶっ刺さる内容だと思います。 詳細はネタバレになるので伏せますが、この映画のようなストーリーや結末を好きなステイサムファンは私も含め結構いたりします。 特に結末部分やラストシーンのセリフなどについてはジェイソン・ステイサム主演作品屈指の名シーンと評する声も少なからずあります。 いつものステイサム映画を期待して見ると拒否反応が起きてしまうかもしれませんが、いつものステイサム映画とは少し違った

G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ

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どうも、松本です。 今回は映画『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』は、2021年のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。映画『G.I.ジョー』シリーズのリブート作品。 【あらすじ】 格闘技の達人である忍者スネークアイズは、とある出来事をきっかけに秘密忍者組織「嵐影」の一員となる。長年にわたり日本の平和を影から支えてきたその組織は、手練の抜け忍の一味と国際テロ組織の双方から攻撃を受け、疲弊していた。そんな中、スネークアイズは真の忍者となるべく立ち向かうが… ご存知の方も多いかと思いますが、この映画は興行的にも批評的にも大失敗した作品です。 とはいえこの映画も見方さえ変えればとても面白い娯楽作品だと私は思っています。 特に近年は洋画に出てくるヘンテコ日本というのは一つのジャンルとして確立しており、 それなりの需要もあったりします。 そんなヘンテコ日本を舞台とした大味なアクション映画、頭を空っぽにして見ることができる娯楽作品としてはこの映画はとても優秀です。 大ヒットした前作からキャストを総とっかえしての過去編。しかも新キャストは無名、またはあまり知名度の無い俳優。舞台は日本。 何と言うか内容云々の前に爆死フラグしかありません。なので私は『G.I.ジョー』としてではなく、ヘンテコ日本を舞台としたB級アクション映画として、もう最高にこの映画を楽しみました。 が、そのような楽しみ方ができる人間はごく少数で、大抵は何かしら前作や前々作のようなG.I.ジョー要素を期待していたかと思います。 なので世間的な評価が良くないのはまあしょうがないかなと。 むしろ何でこれでいけると思ったのか不思議でなりません。例えば劇場未公開のビデオスルー作品ならば分かりますし、むしろよくあるパターンです。 が、大々的に プロモーションしての自信満々の世界公開。結果は当たり前のように大惨敗 。むしろどこに勝算を見出していたのかが不思議でなりません。 公開前にここまで綺麗に爆死フラグが揃い、そして綺麗に爆死した映画は『47RONIN』以来かもしれません。 キャスト総とっかえで無名のキャストを、と言いましたが、脇役では石田えりのような日本人女優や、イコ・ウワイスのようなアクション映画好きならば知らない人はい

聖闘士星矢 The Beginning

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どうも、松本です。 今回は実写版聖闘士星矢についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『聖闘士星矢 The Beginning』は車田正美による漫画『聖闘士星矢』を原作とした、2023年のアクション映画。主演は新田真剣佑。 【あらすじ】 幼い頃に姉と生き別れた星矢。彼は姉を探しながら、地下格闘技で生計を立てる日々を送っていた。そんなある日、彼の前に謎の男が現れ、星矢の身体に秘められた小宇宙 (コスモ)の存在を教える… この映画は、公開前後のふわっとした情報ではハリウッド映画とのことでしたが、東映が100%出資しているので実質的には邦画との見方もできるかと。 東映が出資したのは約80億円。結果は大爆死。 この爆死の規模は間違いなく今後語り継がれることになるんじゃないかと。失敗した実写化映画としても、大コケ映画としても日本映画史に残るレベルであることは間違いないかと思います。 私個人としてもこの映画に関してはあまり評価する点もなく、面白いとも思えなかったのですが、ただこの映画がクソ映画なのかと言ったら、そうは思えないんですよね。 特に邦画においては【実写化】・【大コケ】・【クソ映画】という要素は三点セットのようなものになっていますが、聖闘士星矢については大コケは間違いないものの、内容はそこまで酷くはないかと思います。 確かに面白くはなかったのですが、それはただ面白くはないというだけで、つまらないわけではなかったです。私に原作愛がそこまでなかったからというのもあるかもしれませんが、クソだとは思いませんでした。 聖闘士星矢に関しては問題点を挙げればキリはないのですが、とはいえクソ映画にありがちな起用キャストの演技の質などに関する問題はありません。 これまたありがちな、無理やりな恋愛要素などもなく、予算不足な邦画にありがちな安っぽいCGなどと言う問題点もありません。 そういう部分の質に関してはかなりしっかりしています。問答無用の高品質というわけではないかもしれませんが、とはいえ見るに耐えないというレベルでは全くありません。 アクションシーンについてもしっかりしています。  見所はそれなりにあります。 ただ本当に面白くない。決してつまらないというわけではないのだけれど、絶妙に面白くない。そして盛り上がらない。 とはいえそれなりにしっかりと作られた映画なので、鑑賞

ゴジラ FINAL WARS

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どうも、松本です。 今回は映画『ゴジラ FINAL WARS』についてです。 まずは 簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ゴジラ FINAL WARS』は、2004年12月4日に公開された日本映画。ゴジラシリーズの第28作。第3期ゴジラシリーズ(ミレニアムシリーズ)の第6作であり、シリーズ最終作。ゴジラ生誕50周年作品。 【あらすじ】 20XX年、地球に謎のX星人が出現。彼らは怪獣を操り世界征服を目論む。その対抗手段として地球防衛軍は、1954年に封印したゴジラを復活させる… この映画は歴代のゴジラ映画の中でもかなり好き嫌いの分かれる作品かと思います。 一般的な評価としてはかなり低め、駄作との評価もかなり多いです。 が、個人的にはかなり高評価かつ好きな作品の一つです。 ただ私がこの映画に対してそのような評価を下すことができたのは、事前に北村龍平という映画監督の作品の傾向を知っていたからです。 昔から無茶苦茶な作品を撮る監督で、作品によってその無茶苦茶さがいい方向に出たり悪い方向に出たり。そしてワイヤーアクションが大好き。 なのでゴジラミレニアムシリーズの最終作を北村龍平が監督すると知った時、多分無茶苦茶な内容になり、無駄なワイヤーアクション満載の作品になるのだろうなと思いました。 まさかそっくりそのままの内容になるとは思ってもいませんでしたが、事前にそう予想していたので無駄な肩透かしも落胆もなく、むしろ大満足でした。 私としては一般的なゴジラ映画というより北村龍平映画として見たので満足できました。 じゃあ北村龍平映画の傾向を知らずにゴジラ映画として見たらどうなのか?と言ったら現在のような低評価になってしまうのも仕方がないかなと思います。 ゴジラミレニアムシリーズは平成VSシリーズに比べるとパッとしなかった印象がありますが、90年代と2000年代とでは時代も違いますし、ゴジラ映画を取り巻く環境も大きく違います。 特に2000年代以降はポケモンなど、かつて存在しなかった強力な子供向けコンテンツが台頭したことによりゴジラ映画が衰退したとの説もあります。 その説の正否は定かではありませんが、少なくともミレニアムシリーズを取り巻く環境がかつてより良いものでなかったのは確かなことだと思います。 じゃあミレニアムシリーズが微妙かと言ったら決してそんなことはなく、むしろ平成VS

プロメテウス

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  どうも、松本です。 今回は映画、『プロメテウス』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『プロメテウス』は、リドリー・スコット監督による2012年公開のSF映画。当初、同監督の『エイリアン』の前日譚として企画されたが、後にその見解の確定性を弱める発言がなされるようになった。 【あらすじ】 世界各地の古代遺跡から、奇妙なサインが発見されていた。2089年、それらが地球外知的生命体からの招待状と確信した科学者らの調査チームは、宇宙船プロメテウス号ではるか彼方の惑星を目指す。やがて目的の星にたどり着いた彼らは、人類のあらゆる文明や常識を完全に覆す世界を目の当たりにする… この映画を見る上でまず最初に注意して欲しいのは、吹替版ではなく字幕版を見ること。そしてエンドロールの後まで見ること。 あえて詳細は伏せますが、プロメテウスは公開当初より吹き替えの酷さが話題となりました。 とにかくそのせいで作品とは全く関係のない部分で評価が下がっていて、とてももったいないと思いました。 プロメテウスのようなことが多々あるので、私は基本的に映画は吹き替えではなく字幕で見ることにしています。 なのでプロメテウスはとても素晴らしい映像体験となりました。 個人的にはスピンオフ作品を含むエイリアンシリーズの中で一二を争うぐらいに好きな作品です。それくらい作品の完成度としては高いと思います。 もう一つの注意点のエンドロールの最後まで見るという点についてですが、これもとても大切です。 その部分を見るのと見ないのとでは、これまた映画の評価自体が大きく変わってくると思います。 もし私がエンドロールの最後までプロメテウスを見ていなかったらここまで好きな作品にはならなかったと思います。 Cパートの見逃しというのはこの映画に限った問題ではないかもしれませんが。 ただプロメテウスにはそれ以外にも作品の出来とは別な部分に色々と問題や残念な部分があったりします。 プロメテウス制作発表から実際の公開までに、これがエイリアンの前日談であるかという点が二転三転しました。 プロメテウスはエイリアンの前日談として見るかどうかでも評価はそれなりに違ってくるかと思います。 その部分のアナウンスがもう少し徹底されていたのなら公開当初の評価ももっと高かったのではないかと思います。 後に続編『エイリアン: コヴェナ

傷だらけのふたり

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どうも、松本です。 今回は、『傷だらけのふたり』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『傷だらけのふたり』は、2014年公開の韓国映画。主演はファン・ジョンミン。 【あらすじ】 韓国の地方都市で高利貸として働くハン・テイルは、昏睡状態で入院している男性から取り立てを行うために病院を訪ねるが、男性の介護をする銀行員の娘チュ・ホンジョンに拒絶される。一悶着の末、仕方なく月利49%という法外な覚書に捺印するホンジョンだったが、テイルはホンジョンに一目惚れしてしまう。彼女が借金だけでなく父親の入院費も支払えないほど困窮していると知ったテイルは、ホンジョンにある提案をする… この映画はラブロマンスだったり、クライムだったり、そのどちらでもあったりと、割とジャンル分けが曖昧な映画だったりします。 そもそもラブロマンスとクライムというのは特に韓国映画においては全く異なるジャンルだったりするので。 いい意味での独特の甘ったるさを持つ韓国ラブロマンスと、悪い意味で独特のエグさを持つ韓国クライム。 ただその極悪クオリティが一部のファンからは熱狂的に支持されるのが韓国クライムやサスペンス映画なのですが。 ラブロマンスというジャンルに関しても、ライトなコメディから感動ものまで様々なジャンルがあったり。 なのでビジュアルにしてもあらすじにしても、この映画はちょっと内容が分かりづらかったり。 見てみないと実際のところは分からなかったりします。 そのような理由で、この映画は様々な人が様々な期待を持って見た映画かと思うのですが、評価に関しては概ね良好。 私としても個人の好みは別として、普通にいい映画だと思いました。 ただ韓国サスペンス方面の魅力の一つであるエグさや胸糞さについてはそこまで期待しない方がいいと思います。 その部分さえ過剰に期待しなければこの映画を見て大ハズレはまずないかと。 血しぶきドバドバの韓国サスペンスをよく見る人にとって、この映画のビジュアルはかなり食指の動くビジュアルだと思います。 ファン・ジョンミンが反社の役をやっていますし、そもそものタイトルが傷だらけのふたり。めちゃくちゃ血が出そうですし、なんとなく破滅型のストーリーを彷彿とさせます。 かと思ったら割とコミカルなんですよね。まあそういう映画なのかなと、今回はちょっとチョイスを間違えたと言うか期待する

学校の怪談(1995)

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どうも、松本です。 今回は映画『学校の怪談』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『学校の怪談』は、1995年公開の日本のホラー・ファンタジー映画。学校の怪談シリーズ一作目。 【あらすじ】 夏休みを翌日に控えた一学期終業式の日の夕方。小学2年生の美夏は絵の具箱を忘れた事に気付き、学校に取りに戻っていた。すると、意志を持ったかのように独りでに跳ねる不思議なサッカーボールを目にする。導かれるようにボールの後を追う美夏は、お化けが出ると子供たちの間で噂になっている旧校舎へと誘われていく… 言わずと知れた名作。おそらく平成初期から中期あたりに子供時代を過ごした多くの人が一度は見たことのある映画ではないでしょうか? テレビなどでも繰り返し放映されているので、リアルタイムでなくとも見たことがあるという人は多いはず。 学校の怪談をテーマとした映画は他にも多々ありますが、そのほとんどはホラー映画にカテゴライズされるものだと思います。 が、この学校の怪談はホラー映画というよりもファンタジー色が強いかと思います。 実際学校の怪談をジュブナイルファンタジーの名作と評する声も多々あります。 ホラー要素が皆無というわけではないですが、それでもホラーが苦手な子供でもギリ見れるくらいの怖さかと思います。 ちなみに原作小説のポプラ社版学校の怪談シリーズは普通に怖いです。ファンタジー色皆無のバッドエンドな結末なんて話も結構あります。 原作がそんな感じなので、映画が公開されるまでは内容もそれなりのホラー作品かと思っていました。 少なくとも内容を知らずに見たCMはかなり怖そうでした。 じゃあ実際見た際に怖くなくて拍子抜けしたかと言ったら決してそういうわけでもなく、初見時の満足度はかなり高かったと記憶しています。 今から考えれば原作要素はほぼ皆無。登場する妖怪の姿形も見知ったものとは全く違ったりします。 メリーさんやテケテケのような、怪談話では定番中の定番である妖怪も、これまで見たことが無いような姿で登場します。 元の階段を知っていたらおそらくはそうはならなかったと思うのですが。子供から怪談話を聞きかじった大人が想像で作ったような、そんな感じの原作とは似ても似つかない姿形をしていたりします。 原作無視やキャラ改変など、ダメ映画にありがちな条件がこれでもかというくらいに揃っていますが、

GODZILLA(1998)

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どうも、松本です。  今回は映画、 『GODZILLA』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『GODZILLA』は、1998年に公開されたアメリカの特撮映画。監督は『インデペンデンス・デイ』のローランド・エメリッヒ。 【あらすじ】 突如、ニューヨークのマンハッタンに謎の巨大生物が出現する。市民はパニックに陥り、巨大生物により街はたちまち瓦礫の山と化していく… 今作はかつてはハリウッド版ゴジラと呼ばれていましたが、2014年にギャレス・エドワーズ版ハリウッドリメイクが制作され、そちらのゴジラがギャレゴジと呼ばれ始めると、エメリッヒ版はエメゴジと呼ばれるようになりました。またはジラ、マグロばっか食ってるやつなどと呼ばれることもあります。 ギャレス・エドワーズ版ゴジラは世界中で大ヒットし、評価もおおむね好評。続編も制作されるなど大成功となっています。 ちなみにローランド・エメリッヒ版ゴジラは興行的には成功しているものの、評価はかなり低め。無かったことにしている人もかなり多いかと思います。 実際ギャレス・エドワーズ版ゴジラ公開の際に「そういえば昔に作られたハリウッド版ゴジラがもう一作あったような?」みたいな思い出し方をした人もそれなりにいるかと思います。 映画は人によって思い入れや視聴スタンスなども違うため、これという意見を一概に言うことは難しいのですが、エメリッヒ版ゴジラについては世界統一見解と言ってもいいくらいに評価が一致している気がします。 「これはゴジラ映画ではない」 エメリッヒ版ゴジラに対する評価はこれで間違いないんじゃないかと思います。 それゆえにこの映画を無かったことにしている人もかなり多かったと思うのですが、公開から時間が経つにつれ、ゴジラ映画として見なければとても面白いという評価が徐々に増えてきたように思います。 そのような評価は劇場公開時から少なからずあったのですが、劇場公開直後は「こんなのゴジラじゃない!」との騒ぎが世界中で起きていたのでそれどころではありませんでした。 なぜそんな大騒ぎが世界中で起きたかと言ったら、通常兵器が通じない人類最大の敵であり 、半ば神のような存在であるはずのゴジラが通常兵器で十分戦える恐竜の化け物のような描かれ方をしていたからだと思います。 ローランド・エメリッヒ版ゴジラは多くの人の望む怪獣映画とは全

哭声/コクソン

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どうも、松本です。 今回は映画『哭声/コクソン』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『哭声/コクソン』は、2016年公開の韓国映画。『チェイサー』、『哀しき獣』のナ・ホンジン監督・脚本。 【あらすじ】 とある田舎の村に、誰もその素性を知らないよそ者の日本人が現れる。ひとり山の中の一軒家に住み着いた彼のことを村人たちが訝しむ中、猟奇的な家庭内殺人が相次いで発生。そして殺人を犯した者たちには、ある共通の奇妙な兆候が現れるのだった… 韓国映画ながら謎の日本人役を國村隼が怪演したことでも話題となりました。 國村隼と言ったらもう名優中の名優。 ジョン・ウー監督作品から北野映画、ゴジラに至るまで、様々な名作への出演歴があります。 そしてこの人さえいればとりあえずこの映画は何とかなるという安心感を持てる数少ない俳優の一人です。 ダイハード4.0でジョン・マクレーンの娘を演じたメアリー・エリザベス・ウィンステッド扮する女殺し屋がサイバーパンクのヘンテコ日本でむちゃくちゃやりまくるというツッコミどころ満載の『 ケイト』 という映画を私がとんでもなく楽しめたのは助演に國村隼がいたからに他なりません。 自身も様々な映画でむちゃくちゃやったりやられたりしている國村隼が、これまたむちゃくちゃやることで定評のある韓国映画に出演となるのだから名作の匂いしかしません。 先に結論を言ってしまうと内容、評価、興行成績ともにこの映画は名作と認定しても問題ないレベルかと思います。 韓国では大ヒット。日本でも決して知名度は低いというわけではありません。 が、内容の素晴らしさを考えると、もっと広く知られてもいいのにと思うのが正直なところ。 映画の内容としてはホラー色も強いので、なんとなくこの映画をホラーと思っている人もいるかと思います。 その認識は実際間違いではありませんが、この映画はホラーに加えて上質なサスペンス要素も多分に含んでいます。 個人的にはコクソンは超上質なサスペンス映画だと思っています。 二転三転する展開や、大ドンデン返しが好きな人にはめちゃくちゃおすすめしたいです。 名作サスペンス映画と聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは『ユージュアル・サスペクツ』ではないでしょうか? 他にも名作サスペンスと言われる映画はいくつかありますが、コクソンはそれらと並べても遜色ないレベルの

ジャッキー・ブラウン

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  どうも、松本です。 今回は 映画、『ジャッキー・ブラウン』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ジャッキー・ブラウン』は、1997年制作のアメリカ映画。エルモア・レナードの小説『ラム・パンチ』をベースに、クエンティン・タランティーノが監督・脚本した犯罪サスペンス。 【あらすじ】 黒人スチュワーデスのジャッキー・ブラウンは、密売人の売上金をメキシコからアメリカに運ぶ副業を持っていた。だが、ひょんなことから逮捕され、捜査官レイに密売人オデールの逮捕に協力するよう強要される。オデールが証拠隠滅のために自分を消そうとしていることを知ったジャッキーは、関係者をあざむき、お互いに潰し合わせようとする… 監督は言わずと知れた名監督、クエンティン・タランティーノ。ジャッキー・ブラウンはタランティーノ監督作品としては三作目。 前作『パルプ・フィクション』や前々作『レザボア・ドッグス』は世界中の映画に影響を与え、多くのフォロワーを生み、タランティーノっぽい演出や登場人物などが登場する映画が多く作られました。 タランティーノ監督作品が世界に与えた影響というのは何も映画に限ったことではなく、その他様々なカルチャーに影響を与えました。 日本に限定してもアニメや漫画などで初期タランティーノ作品の影響を受けているとおぼしきキャラやストーリーなどは多々ありますし、元ネタをタランティーノと知らずとも間接的な影響を受けている作品も相当数あるかと思います。 そんなレザボア・ドッグス、パルプ・ フィクションに次いで作られたジャッキー・ブラウン。ちなみに次作は『キル・ビル』です。 これまた世界中で大ヒットし、そしてこれまた世界中に影響を与えたタランティーノ監督作品の代表作の一つです。 そんな映画史に残る名作と言っても過言ではないレベルの作品の合間に公開されたせいか、ジャッキー・ブラウンは思いのほかマイナーという印象です。 隠れた名作とまではいかないかと思いますが、それでもパルプ・フィクションやキル・ビルに比べると知名度は一段も二段も劣る感は否めません。 映画本編を見ていなくても、タランティーノを知らなくてもパルプフィクションや キル・ビルのジャケットやポスターを見たことがあるという人は多いと思います。またはそれらに影響を受けた同じような構図の作品などを。 が、ジャッキー・ブラウン

エンター・ザ・ボイド

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どうも、松本です。 今回は映画、『エンター・ザ・ボイド』についてです。 まずは 簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『エンター・ザ・ボイド』は、2009年のフランス映画。『アレックス』以来、7年ぶりとなるギャスパー・ノエの長編監督作品。 【あらすじ】 あてもなく日本にやって来たオスカーは、この街でドラッグのディーラーをしながら、自らもドラッグに溺れる日々。最愛の妹リンダも日本に呼び寄せ、小さな部屋に2人で暮らしていた。そんなある日、警察の手入れに遭い、混乱の中で胸を撃たれ、あっけなく死んでしまう。肉体を離れ、魂となって浮遊し始めたオスカーだったが... この映画、個人的にはとても好きな作品です。間違いなく一般受けはしないかと思いますが。 とはいえ映像体験として一度は通っておいても損は無い類の作品であることは間違いないかと思います。良くも悪くも他では代替の利かない唯一無二な作品。 本作の監督のギャスパー・ノエはおそらく一般的にはあまり知名度はない映画監督かと思います。 が、知っている人は知っている名監督。 カンヌなども受賞していますし、寡作なので滅多に映画を撮らないのですが、撮った作品は必ず何かしらの賞にノミネートされたり受賞したりしています。 まあ穿った見方をすれば批評家受けのいい鬼才監督といったところでしょうか。 そのような監督の撮った映画を見ると、大味なアクション映画大好きな私のような人間は退屈してしまうのですが、そんな私でさえ夢中にさせるような強烈な魅力がギャスパー・ノエ監督作品にはあります。 とはいえキャスパー・ノエ監督作品には、過激な描写も多いですし、ストーリーも簡単に言ってしまえば鬱映画のようなものも多いので、確実に見る人を選ぶ映画ではありますが、とはいえ一生に一度は通っておいて損はないかと思います。 ハマる人はとことんハマる、刺さる人にはとことん ぶっ刺さる、そのような人にとって知らないことは人生の損失とも言えるレベルの作品を撮る監督です。 仮にギャスパー・ノエ監督作品が合わなかったとしても、その名前を覚えることはできると思いますので、今後妙な形での事故を防ぐことができます。 『ダンサー・イン・ザ・ダーク』が世界中で鬱映画と呼ばれているのは、世界的に有名なシンガービョークが主演のミュージカル映画で、カンヌのパルムドールを受賞し、ポスターやジャケットを

ジョン・ウィック:コンセクエンス

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どうも、松本です。 今回は映画、ジョンウィック4(正式放題は『ジョン・ウィック:コンセクエンス』)についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は、2023年に公開されたアメリカ合衆国のアクション映画。2019年公開の『ジョン・ウィック:パラベラム』の直接の続編で、『ジョン・ウィック』シリーズの第4作。 【あらすじ】 裏社会の掟を破った殺し屋のジョン・ウィックは、粛清から生還する。組織の中で勢力拡大を図る若きグラモン侯爵は、ジョンを守ってきたNYコンチネンタルホテルを爆破し、旧友を引き入れて追い詰める。ジョンは友人のシマヅに助けを求め、大阪に降り立つ… ジョン・ウィック シリーズと言ったらもはや語るべくもない名シリーズであり、キアヌ・リーブスの代表作でもあり、ガンアクションというジャンルを新たな次元へと押し上げた記念碑的作品でもあるかと思います。 ガンフーという言葉はいまいち定着しませんでしたが、ガンカタを彷彿とさせる銃火器を用いた近接戦闘は、この映画の一番の見所であることは間違いありません。 ジョン・ウィックシリーズはガンアクション映画としてはどれも優れた作品だとは思いますが、しかし作品によって若干見どころやそれに伴う評価も違ったりします。 ちなみに私にとってジョン・ウィック4は最高のポップコーンムービーです。 しかも今作の舞台の一部は日本であり、洋画ならではのへんてこ日本という要素も楽しめます。ちなみにその部分も私の大好物です。 ジョン・ウィック4という映画は制作が決まった時点ですでに私の中では成功が約束されていました。 キアヌ・リーブス扮するジョン・ウィックの大暴れを楽しむだけで後は何も考える必要がないことが事前に分かっていたからです。 ジョン・ウィックシリーズは綿密に作り込まれたその独特な世界観が特徴的な作品です。 コンチネンタルグループや主席連合、その他の組織などの力関係や掟・ルール、システムなどなど。 ジョン・ウィック シリーズの面白いところはそれだけ作り込まれた世界観にも関わらず、主人公であるジョン・ウィックがそのルールのほとんどを守らないことです。 一応守ろうとする姿勢を見せる部分もありますが、一時の感情などで深く考えもせず絶対に破ってはいけないルールを破ってしまったりします。 だけど反省して謝りに行

シューテム・アップ

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どうも松本です。本日は映画、『シューテム・アップ』についてです。 まずは 簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『シューテム・アップ』は、2007年にアメリカ合衆国で公開された、マイケル・デイヴィス脚本・監督のアクション/スリラー/ブラックコメディ映画。主演はクライヴ・オーウェン。 【あらすじ】 ニューヨーク暗黒街で生きる凄腕ガンマンのスミスは、ある日ひとりの妊婦が悪党たちに追われている場面に遭遇する。助けに入ったスミスが悪党たちと銃撃戦を繰り広げる中、突然産気づいた妊婦はその場で赤ん坊を出産。流れ弾に当たって絶命した彼女に代わり赤ん坊を守り抜こうとするスミスだったが、悪党たちは執拗に赤ん坊を狙う。その背後には巨大な陰謀が潜んでおり… 概要からもなんとなくわかるかもしれませんが、この映画はコメディとしての側面があります。ビジュアルは硬派なガンアクションのように感じられますが、内容はかなり軽めです。 まあ「細けえことはいいんだよ」的な、そんな頭を空っぽにして見るタイプの映画です。 この映画を見て感じるのはガンアクションとコメディというのは親和性が高い要素なのだなということ。 細けえことはいいんだよとばかりにドンパチやりまくるガンアクションと、そこに深い理由や考察の入り込む余地のないそれなりの不条理が許されるコメディという要素はよくよく考えればこれでもかというくらいに相性のいい組み合わせです。 シューテム・アップは痛快という言葉がこれでもかというくらいに似合う作品です。とにかくのっけからラストまでスピード感もテンポも最高。鑑賞ストレスは皆無に近いです。 あって無いようなストーリーですが、それでもそれなりによくできており、一本の映画としての完成度はかなり高いかと思います。 「頭を空っぽにして見る」映画という表現は、作中の アクションシーンなど、一部様子は突出しているものの、映画全体としてはいまいちな作品を正当化するためによく使われる表現ですが、シューテム・アップは無理な正当化を行わなければいけないような残念要素はありません。 あえてシューテム・アップの残念な部分をあげるとしたら、クライヴ・オーウェンとモニカ・ベルッチの無駄使いという点でしょうか。 どちらも知る人ぞ知る名優です。受賞した賞は数知れず。名作への出演も多数。なのでクライヴ・オーウェンにしても、モニカ・ベルッチに

哀しき獣

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  どうも、松本です。 今回は映画『哀しき獣』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『哀しき獣』は、2010年公開の韓国のサスペンス映画。『チェイサー』のナ・ホンジンが脚本と監督を務めた。 【あらすじ】 中国の延辺朝鮮族自治州のタクシー運転手グナムは、借金の取り立てに追われ、韓国に出稼ぎに行った妻からは送金も連絡も途絶えていた。借金を返そうと賭け麻雀に手を出し、さらに窮地に陥ってしまったグナムは、犬の売買を商い裏で殺人請負業をしているミョンから、韓国へ行ってある人間を殺したら借金を帳消しにすると持ちかけられる。グナムは苦悩の末、取立てを逃れ、妻にも会いたいという気持ちから密航船に乗って黄海を渡る… ナ・ホンジン監督のサスペンス映画ということで既に名作フラグが立っていますが、この映画はそのフラグ通りの大傑作です。 ナ・ホンジン監督作品、そして韓国サスペンス、そう聞いて期待するもののほとんどはこの映画1本で叶います。 ナ・ホンジン監督のサスペンス映画となると、相当に期待値も高くなるのに、毎回その期待値の上の上を行くのは本当にすごいことだと思います。 毎回さらっとやっちゃってるから気付きづらいですけど毎回あれだけのクオリティの映画を作るのは並大抵のことではないと思います。 前作チェイサーは元刑事のデリヘル店長というなかなかに香ばしい経歴を持つ主人公でしたが、今回も嫁に逃げられギャンブルで借金漬けなタクシーの運ちゃんというかなり香ばしい人物が主人公です。 そんな主人公が人生一発逆転するために闇バイトに手を出すという、闇金ウシジマくんかカイジにでもありそうなストーリー。そんな冒頭でもうめちゃくちゃ引き込まれる訳です。 もちろんそんなバイトがまともな仕事である訳なく、 内容は殺人。 ということで中国から韓国へ地獄の出張がスタート。 チェイサーと哀しき獣の主人公はぱっと見が似ているというわけではないのですが、しかし同じ監督の映画ということもあってか共通点はそれなりにあります。 どちらも死んだ目をした中年男。性格は基本的にクズ。デリヘルで女性をこき使ったり闇バイトに手を出したりと、価値観も普通の人のそれとは大分違います。 しかしながらどちらも子供の前では多少マシになります。あくまでも多少。普段がクズすぎるのでその反動で必要以上にまともに見えているだけなのですが

バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー

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どうも、松本です。 今回は映画、『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』は、2021年のフランスのコメディ映画。フィリップ・ラショー監督・主演。 【あらすじ】 俳優の道に進んだものの鳴かず飛ばずのセドリック。そんな彼はヒーロー映画「バッドマン」の主役に抜擢される。しかし、彼は事故に遭い記憶喪失になってしまう… この映画はもう本当に最高の映画です。めちゃくちゃ面白いです。 映画の褒め方って色々あるかと思うのですが、素直に最高と言える映画というのはあまりないような気がします。 とにかくそれくらいに素晴らしい映画です。 タイトルやビジュアルからはZ級映画臭しかしませんが、内容はB級どころかA級、S級と言っても大げさではないくらいによくできた映画です。 それもそのはず。この映画の監督は実写化映画の大傑作『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』のフィリップ・ラショー監督です。 脚本と主演も同氏。 ちなみに私生活のパートナーでもあり、シティーハンターで香役を演じていたエロディ・フォンタンもしっかり出演しています。 そんなシティーハンター 制作陣によるアメコミパロディとなると俄然興味が湧いてくる人も多いのではないでしょうか。 何せあのシティーハンターの監督なので。 シティーハンターは原作の再現はもちろんのこと、脚本にセンスが溢れまくっていました。ビジュアル的には完璧すぎるくらいに完璧でしたが、 コメディとしても最高に笑えますし、くどくなりすぎない程度のいい感じの尺でしっかりストーリーもオチる。 シティーハンターはそういうコメディ映画としての完成度も相当に高い映画でしたが、この映画もシティーハンターと同じぐらいにコメディとしての完成度は高いと思います。 特に今回はマーベルやDCなど様々な映画からネタを引っ張ってきてのコメディなので、見どころもたくさん。しかもめちゃくちゃ笑えます。本当に素晴らしすぎるセンス。 昨今のアメコミ作品に対するちょっとしたオマージュやコメディというのは多々あるかと思うのですが、この映画はその中でも群を抜いて面白いです。ナンバーワンと言ってもいいくらい。 アメコミが関係ないギャグパートなどもかなり秀逸。本当に素晴らしいセンスだと思います

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