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バッド・ガイズ

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どうも、松本13です。 今回は映画『ザ・バッド・ガイズ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ザ・バッド・ガイズ』は2019年に韓国で制作されたアクション映画。ドラマ『バッドガイズ ー悪い奴らー』の劇場版。主演はマ・ドンソク。 【あらすじ】 囚人たちを乗せた護送車が、覆面武装集団に襲撃される事件が発生し、多くの凶悪犯罪者がふたたび野に放たれてしまった。警察の上層部は逃亡した凶悪犯たちを再び捕まえるため、重大な罪を犯して刑務所に収監されている服役囚たちを集めた極秘プロジェクト「特殊犯罪捜査課」を始動させる… この映画はテレビドラマシリーズの劇場版ですが、テレビドラマ未見でも楽しむことができるかと思います。 もちろん細かな設定やストーリーを把握するならばテレビドラマも追っているに越したことはないかと思いますが。 とはいえいわゆるドンソク映画として見るならこの映画単体でも十分かと思います。 この映画を見る多くの人はマ・ドンソクを目当てにドンソク映画として見るかと思います。 いつものスターがいつもと同じような活躍を見せてくれればそれでOKというような、特定の俳優の名を冠する映画というのは実際そこまで多くはないかと思います。 かつてはジャッキー映画やスタローンやシュワちゃん主演作品がそれらの筆頭格でした。 比較的近年だとドニー・イェン主演作品や、ジェイソン・ステイサムのステイサム映画などもありますが、それ以降はその手のジャンルの映画というのはあまりありませんでした。 そこにお隣韓国から彗星のごとく現れた男が我らがドンソクの兄貴。 厳密に言えば彗星のごとく現れたというよりも世界市場でブレイクしたという方が適切かもしれませんが。 とにかく古き良きカンフー映画や筋肉映画を好きな人は、だいたいマ・ドンソクも好きなのではないでしょうか。 イコ・ウワイスやヤヤン・ルヒアンなどと同様に、その手のジャンルの俳優の中で世界トップクラスに今熱い男であることは間違いないかと思います。 ジャッキーと言ったらコミカルさを併せ持つカンフーシーンと命がけのスタントが特色。シュワちゃんと言ったらバズーカ。スタローンと言ったら腰撃ち機関銃。 これは個人的な印象ではありますが、とはいえこの手のスターにはお決まりのイメージや作品のパターンなどのいわゆるお約束があったりします。 ドンソク映画

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

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どうも、松本13です。  今回は映画 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』、通称エブエブについてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』は、2022年製作のアメリカ合衆国のSF映画。ダニエル・クワンとダニエル・シャイナートが脚本・監督を担当した。 【あらすじ】 ある時突然、いくつもの世界が並行して存在するマルチバースに飲み込まれてしまった1人の女性。やがて、それぞれの世界に存在する別の自分の記憶や特殊能力を手に入れた彼女は、すべての世界に迫る重大な危機に立ち向かう… この映画に関しての私の率直な感想は「よくわからない」でした。 私は事前に今作の監督であるダニエルズ(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート)の前作、『スイス・アーミー・マン』を見ていたので、作品の傾向はなんとなく理解できていました。 なのでもしかしたら自分には理解できない内容なのかもと、事前にある程度の覚悟を決めていたのでそこまでの残念感はありませんでした。 ダニエルズ監督のスイス・アーミー・マンや、今作を見た上で思うのは、私のような大味映画が好きな層に刺さりそうな映画を作るも、内容は絶妙に刺さらないという傾向にあること。 一見するとおバカコメディに見えるスイス・アーミー・マンについても、マルチバースの痛快カンフーアクションに見えるエブエブについても、一見するとめちゃくちゃ面白そうなのですが、最後まで見てみると絶妙にわからない。 これはもう作品の質や解釈どうこうというわけではなく、相性の問題かと思うのでしょうがないのかなと。 前作にしても今作にしても用いたテーマやビジュアルがめちゃくちゃ魅力的なので、特にエブエブに関してはおそらく自分には合わないだろうなと思っていたのですが見てしまいました。 おそらくダニエルズ監督作品の次作もなんだかんだで見てしまうかと思います。 それにこれまで難解な映画ばかり作っていた監督が何かの気まぐれでめちゃくちゃ分かりやすく面白い映画を撮ってくれるということもたまにあるので、ダニエルズ監督にはそういう意味でも期待しています。 とはいえ、アカデミー賞を受賞しなかったらエブエブは今ほど多くの人に見られる映画ではなかったのではないでしょうか? 本来は何かしらのジャンルなどに少なからずのアンテ

エイリアン3

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どうも、松本13です。 今回は映画、『エイリアン3』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『エイリアン3』は、1992年のアメリカ合衆国のSFホラー映画。『エイリアン』シリーズの3作目。デヴィッド・フィンチャーの映画初監督作品。 【あらすじ】 2270年、エイリアンの脅威から逃れたリプリーの乗る救命艇が囚人惑星フィオリーナに不時着。ひとり生き残り労働矯正施設に収容されたリプリーは、その星が過酷な環境にある監獄星である事を知る。そんな中、エイリアンが惑星に紛れ込んでおり、囚人たちを次々と襲撃。逃げ場もなく、武器すらない状況下でエイリアンとリプリーの最後の死闘が始まる… エイリアン3はエイリアンシリーズの中でも1・2を争うくらいに評価のよろしくない作品です。 批評家やシリーズファンからの評価の低い続編というのはエイリアン以外にも多々ありますが、エイリアン3については批評家やシリーズファンのみならず、キャストや監督自身からもボロクソに言われています。 この映画の撮影裏話などについてもいい話が全く出てこない。 それに加えて映画自体もシリーズ屈指の鬱シナリオ。とにかく救いがない。 そんな様々な条件によって、何重にも良くないイメージの重なっているエイリアン3ですが、公開から数十年経った今改めて見てみると、そこまで悪い映画ではない事に気付かされます。 むしろエイリアンシリーズとしてはよくできているのではないかと個人的には思います。 前作がド派手な傑作だっただけに、落差や地味さを感じてしまった人もいるかと思いますし、ネタバレになるので詳細は伏せますが、キャスティングやストーリーに関する賛否両論点もあります。 その部分を考慮するとリアルタイムでこの映画を見たのなら評価が低くなってしまうのは仕方がない事なのかもしれませんが。 リアルタイムで見た場合、映画史に残る傑作、そして続編ものとしても名作と名高いエイリアン2の続編、そしてシリーズの完結作品となるのでエイリアン3のストーリーや制作に関する諸々を考えると荒れるのは必然かと思います。 私としてもかつてはこのエイリアン3という映画に関してはいい印象を持っていなかったのですが 、数十年経った今改めて見てみると、当時とはシリーズを取り巻く環境も、視聴スタンスも随分と変わったことに気付かされます。 リアルタイムで見た場合は

いますぐ抱きしめたい

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どうも、松本13です。 今回は、『いますぐ抱きしめたい』 についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『いますぐ抱きしめたい』は1988年制作の香港映画。ウォン・カーウァイの監督デビュー作。 【あらすじ】 ギャングの一員のアンディは、ランタオ島からやってきた従姉妹のマギーと密かに想いを寄せ合うようになる。次々にトラブルを起こす弟分ジャッキーのトラブル処理のため身も心もボロボロになっていくアンディは、ランタオ島に戻ったマギーとつかの間の安息の時を過ごすのだが、再びジャッキーが問題を起こし、アンディは彼を救いに駆けつける… 香港映画界の巨匠、ウォン・カーウァイの監督デビュー作品ということもあり、後の作品にもありがちな男と女のちょっとした恋模様みたいなものだろうと大した予備知識もなく見たのですが。 蓋を開けてみたら思いっきり香港ノワールでした。 残酷描写へのオブラートなどは一切なし。血は出まくり人死にまくり。 思えば韓国の血みどろサスペンスなどにハマる随分前は、その役を香港ノワールが担っていたのだなと今更ながらに思い出しました。 今は当時と同じ意味での香港映画というのはおそらくもう存在はしないのかと思います。香港という街自体が地政学的に一言では言い表せない土地になってしまったので。 この映画は様々な意味で今は無き、昔懐かしの香港ノワールをしっかりとしている映画かと思います。 後の作品で次第に構築されていく、ウォン・カーウァイならではの映像美というのは控えめ。 とはいえ皆無ではなく、後の数作品で開花するその才能の片鱗はこの映画でも垣間見ることができます。 むしろウォン・カーワイ初心者が入るにはいい映画かもしれません。 主演はアンディ・ラウとマギー・チャンという香港映画を代表する2大俳優。公開が1988年ということもあり2人とも恐ろしく若い。 後の一部作品のような難解さは一切ない作品なので、かなりとっつきやすく、そして分かりやすいです。 この映画を一言で言ってしまうとギャングと田舎娘のラブストーリーなのですが、何分香港ノワールなのでラブストーリーの合間合間に激しい暴力描写が入ります。 その振れ幅はまさに天国から地獄。中間がない。その部分の脈絡のなさというのもある意味後のウォン・カーウァイ監督作品に通じるものがあります。 そんなこんなでラブ&バイオレンス

マジカル・ガール

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どうも、松本13です。 今回は、『マジカル・ガール』についてです。 まずは 簡単な概要とあらすじから 【概要】 『マジカル・ガール』は、2014年のスペインのサスペンス映画。架空の日本のテレビアニメ『魔法少女ユキコ』にあこがれる少女をめぐる物語。 【あらすじ】 ルイスは、白血病で余命わずかな娘の秘密の願いノートを見つける。ノートを開くとそこには「魔法少女ユキコが着るドレスを着て踊ってみたい」と書いてあった。失業中で金の無いルイスは娘の願いを叶えようと金策に奔走するのだが… ビジュアルの印象からおそらくB級映画か何かだろうなと思って見てみたら、めちゃくちゃ面白い映画でした。 日本のアニメが題材に使われているので、おそらくヘンテコ日本要素が出てくるようなコメディ成分も多少はあるのかなと思いきや、コメディ要素皆無のガチな内容。 これは本当にいい意味で予想を裏切られました。というより何の予備知識もなしにこの映画の結末を予想できる人はおそらくほとんどいないかと。 病気で余命わずかな娘のために、娘の好きな日本の魔法少女のアニメのドレスを買ってあげようと父親が奔走する…となるとなんだかハートウォーミングな内容に思えてしまいますが実際は地獄の地獄。 そのような不穏さはビジュアルにも若干にじみ出ているので、まあロクなことにはならないだろうなくらいのスタンスで多くの人はこの映画を見るかとは思います。 私もそのようなスタンスで見ていたのですが、作中で描かれる地獄のベクトルが私が思ったものとだいぶ違うものでした。 何がどうなればこうなってしまうのか?どうしてこうなった?そんな展開の連続に翻弄されまくり。 この映画は複数の時系列が細切れに繋がれているタイプの映画で、思わぬところに思わぬ伏線が張り巡らされていて、それが思わぬタイミングで回収されたりします。 そのような巧妙な映画だとは全く思っていなかったので、それらはとても嬉しいサプライズでした。 完全に頭を空っぽにしてみるタイプの映画かと思っていたのですが、実際はめちゃくちゃによくできた映画です。 まあ気持ちのいい映画ではありませんが。むしろバッキバキの鬱映画です。 しかもその鬱のベクトルが、ありそうであまりないようなもので、 ラース・フォン・トリアーやギャスパー・ノエのような奇才監督の作品をそうとは知らずに見てしまった時のような、ちょっぴり

ツイスター

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どうも、松本13です。  今回は映画、『ツイスター』 についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ツイスター』は、1996年に公開されたアメリカのパニック映画。アメリカの竜巻多発地帯を舞台として、竜巻に極限まで接近し、危険な観測に挑む竜巻研究者夫婦の姿を描いた。 【あらすじ】 幼い頃、巨大竜巻の直撃を受けて父親を亡くした科学者・ジョーは、竜巻発生のメカニズムを解明する仕事に明け暮れていた。竜巻到来のシーズンを迎えたオクラホマに到着した彼女は、別居中の夫・ビルと合流し、衝突を繰り返しながらも巨大竜巻に挑んでいく… この映画は個人的にとても好きで、そしてとても印象深い作品です。 自然災害を描いたパニック映画というのは多々ありますが、その中でもツイスターは個人的に間違いなくナンバーワンの作品。 思い入れもとても強く、そして鑑賞回数もその手の映画の中では群を抜いて多いです。 ツイスターと言ったら何と言ってもCGで再現されたリアルな竜巻が魅力の映画です。公開当時にもとても話題となりました。 作中の竜巻の強風で牛が飛ばされてくるシーンについては、この映画を象徴するシーンの一つであり、実際この映画を牛が飛んでくる映画として記憶している人も多いかと思います。 とはいえこの映画が単なる映像だけの映画かといったら決してそういうわけでもなく、スッカスカにならない程度にはストーリーもしっかりしています。 とはいえこの映画の主役はあくまでも竜巻。 なので映画の魅力における映像の比率というのは他の映画よりもはるかに大きいかと思います。 逆に言うと竜巻の映像でどれだけ楽しめるかによって、この映画の評価も変わってくるかと思います。 ツイスター以降にも竜巻が出てくる映画というのは多々ありますが、ただリアルな竜巻を主軸とした純竜巻映画というのはそこまで多くはないので、そういう意味でも貴重な映画ですし、多くの新作に世代交代をされていないという部分でも今なお鑑賞に耐える作品だと思います。 映画に関しては様々な部分に諸説があるので、一概に何かを断言するということはなかなかできないのですが、ツイスターに関してのリアルな竜巻をCGで描いた世界初の映画という部分については間違いないかと思います。 そもそもこれ以前にはリアルなCGというのはまだ存在していませんでした。 ジュラシックパークからインデ

少女は悪魔を待ちわびて

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どうも、松本13です。 今回は映画『少女は悪魔を待ちわびて』 についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『少女は悪魔を待ちわびて』は、2016年公開の韓国映画。15年前に父親を殺害した犯人を追う少女の復讐劇を描いたクライム・スリラー。 【あらすじ】 15年前の冬、唯一の家族である父親を奪われ、一人ぼっちになったヒジュは復讐を誓い、父親の同僚たちの助けで警察署でアルバイトをしながらひそかにその時を待ちわびていた。そしてついに犯人が出所する日を迎える… 韓国映画のクライムスリラーでタイトルに「悪魔」という単語が入ってるということもあり、私は反射的に『悪魔を見た』を連想しました。 エグさや容赦の無さに定評のある韓国映画の中でも最狂クラスの呼び声の高い『悪魔を見た』に比べたら、その手の表現はもちろん控えめではありますが。 ただ系統としては同じ方面と考えても問題ないかと思いますし、『悪魔を見た』が好きな人にも楽しめる内容だと思います。 おそらく韓国スリラーやサスペンスを見る人が期待する要素に関しては大抵叶えられる作品ではないかと思います。 私個人としてはとても楽しむことができました。内容はまさにこれぞ韓国スリラーといった内容。 物足りなさは一切感じませんでした。むしろ大満足。 まあよくもここまでの話を思いつくなと見ていて感心してしまうくらい予想の斜め上の展開の連続。 後に冷静に考えてみれば「いやいやそうはならんだろ?」 というような展開も多々あるのですが、少なくとも見ている間はそう思わせない妙な説得力があります。 それはこの映画というよりも、韓国映画だからこそという面もあるのかもしれませんが。 女性にとても人気の高いキラキラとした映画を作る一方で、一部のマニアに熱狂的に支持されるエグさ天元突破な数々の作品を作ってきた韓国映画だからこそ、「まあ韓国映画だからありだろうな」と思えるのかもしれません。 正義と悪が明確に分かれた勧善懲悪ではなく、毒を持って毒を制すような、悪に対抗するならばそれ以上の悪にならなくては、のような展開は韓国スリラーのお家芸とも言えます。 そんな怒涛の展開でむしろ悪役がかわいそうに見えてきてしまったり、しかしそんなことでへこたれないレベルに悪役も頭がイカれていたり、しかしそんな悪役を上回る以上にその後の展開がイカれていたり。 とにかく先が読

PIG/ピッグ

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  どうも、松本13です。  今回は、『PIG/ピッグ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『PIG/ピッグ』は、2021年に公開されたアメリカ合衆国のドラマ映画。主演はニコラス・ケイジ。 【あらすじ】 オレゴンの深い森の中で、忠実なブタを相棒にトリュフハンターとして暮らす孤独な男。ある日、何者かに最愛のブタを誘拐された彼は、その行方を懸命に追う中で、自身の過去と向き合う事になる… 今回は豚を盗まれたニコラス・ケイジが愛豚を取り戻すために奔走するという、もうあらすじの時点でかなり面白そうな作品です。 ニコラス・ケイジ主演作品において、彼の大切なものに手を出した人間が無事に済んだことはほとんどありません。 大抵はどえらい目にあったりします。 割と最近のニコラス・ケイジ主演作品でも、舐めてたニコラス・ケイジが実はクソ強だったという展開で無双しまくる映画が何本もあります。 今作品もまさにその手の映画かと思ってしまいがちですが、この映画はそれらとは少し毛色の違った作品です。 その手の映画のようなバイオレンス無双な展開はほとんどありません。 バイオレンスな無想展開がないのであればどうやって豚を取り戻すのか?そこがこの映画のとても面白いところです。 この映画は一部でリベンジ スリラーなどと呼ばれていたりもしますが、一般的なリベンジスリラーなどとは少し違った内容の作品です。 上述の諸々も含め、おそらくこの映画のビジュアルから期待する要素は作品にほとんどなかったりします。 大抵の人の期待は裏切られるかと思います。が、この映画の素晴らしいところは、その期待を見事なまでに良い方へ裏切ることだと思います。 この映画は批評家からは絶賛されています。 この手のオフビートな映画が批評家から絶賛されるということはよくあることだと思いますが、この映画のすごいところは単に批評家受けのいい、だけにとどまらないところだと思います。 私のように単純なニコラス・ケイジ無双展開を期待して見たような層からもかなり絶賛の声が聞こえてきます。 映画のストーリーとしてはそこまで複雑なものではないですし、そこまで派手な展開や演出があるというわけではありません。 じゃあ何があるのかと言ったら、それはもう純度180%のニコラス・ケイジ。 とにかくニコラス・ケイジの演技が素晴らしい。演技というか存在感

ヴァチカンのエクソシスト

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  どうも、松本13です。 今回は、『ヴァチカンのエクソシスト』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『 ヴァチカンのエクソシスト 』は、2023年のアメリカ合衆国の超自然的ホラー映画。主演はラッセル・クロウ。 【あらすじ】 1987年7月。アモルト神父はローマ教皇から悪魔祓いの依頼を直接受ける。変わり果てた姿の少年に、誰も知らない過去を言い当てられたアモルト神父は悪魔の仕業だと確信し、若き相棒のトマース神父と悪魔祓いの為の調査を開始する… 清廉潔白な戦士からキレたらやばいおっさんまで、これまで様々な役を演じてきたラッセル・クロウが今回はなんとエクソシストに。 ラッセル・クロウのエクソシストとなると、なんとなく物理攻撃の力技で悪魔をしばき倒すなんて展開を想像してしまうのですが。 この映画は実在のエクソシストが書いた本を原作にしているので、そこまで荒唐無稽な描写はありません。 映画冒頭に登場した瞬間にわかるラッセル・クロウ演じる神父のただものではなさ。明らかにオーラが違います。 しかしながら移動は原付スクーターのような小型バイクというのがまた何ともいい感じ。 エクソシストとしては相当な実力の持ち主であるにも関わらず、教会ではシスターに軽口を叩くような茶目っ気もあったり。 かと思ったら教会のお偉いさんに呼び出されて説教を食らうも「文句あるならうちの親父に言ってもらえますかね?(意訳)」 みたいなヤクザ映画のような啖呵を切って途中退席したり。 実力はあるし現場受けはいいけどお上には受けが良くない。みたいなどちらかというと刑事映画にありがちなキャラ設定。 どちらにしてもそのような神父の役をラッセル・クロウが演じるだけで、もうそのキャスティングの時点で勝ちだと思うんですよね。 ストーリーの大枠に関してはエクソシストものとしてはよくあるタイプのストーリー。それ以上でも以下でもないかと思います。 エクストシストものの映画と言うとベッドに縛り付けられた悪魔に取り憑かれた少女と神父の戦いというのが定番かと思います。 舞台となるのは大抵教会か一軒家なので絵的には地味になりがち。とはいえエクソシストものの映画では神父と悪魔の様々なやり取りが一番の見所かと思うので、そこまでの絵的な派手さは必要ないのかもしれませんが。 もちろん悪魔に憑かれた少女が何かしらの液体を吐い

スリーデイズ・ボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間

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どうも、松本13です。 今回は、『スリーデイズ・ボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『スリーデイズ・ボディ 彼女がゾンビになるまでの3日間』は2013年製作の、アメリカのサスペンスホラー映画。生きながら徐々に身体が腐食してゆく女性の恐怖を描いた。 【あらすじ】 ある夜、パーティーで出会った男と行きずりの関係を持ってしまったサマンサは、体調を崩し性病に罹ったと思い込むが、その異変は想像を超えた酷いものだった。髪の毛が抜け、目は充血、そしてついには… 個人的にこの作品はかなりの拾いもの映画でした。 そこまで一般的な知名度もなく、Wikipediaにも載っていない。その手のホラー映画にはハズレが多いので、そこまで期待値は上げないで見たのですが、内容は大当たり。そういう意味では典型的な拾いもの映画ですね。 性病かと思ったらゾンビウイルスだった!というなんとも香ばしいストーリーの今作ですが、とはいえウイルスの感染経路としては割とリアルだったりします。 この映画はゾンビ映画にカテゴライズされるタイプの映画かと思いますが、ゾンビウイルスが蔓延した後の世界というような定番設定ではなく、むしろそうなる直前、パンデミックが起きるまでの話です。 なので作中ではゾンビウイルス云々などはまだ広く周知されておらず、性病だと勘違いしてしまうのもある意味仕方がなかったりします。 まあ髪の毛が抜けるというのもないわけじゃない。目の充血だって普通にあるでしょう。ただ体が腐り始めるのはさすがに無いだろ、となる訳なのですが、ここまで来てもまだ意識の方はしっかりあるんですよね。 ウイルス系のゾンビというのは割と噛まれてからすぐにゾンビ化したりしますが、この映画は感染からゾンビ化まで三日間と比較的長い時間がかかります。 その間にスタイル抜群の美女が目も当てられないようなゾンビへと変貌していくのですが、見た目はもちろんですが精神的にもだんだんとまともではなくなっていきます。 愛する家族がそうやって変貌していくのだけれども…みたいな感動系のストーリーはまだある方だと思いますが、今作品は感動要素ゼロ。むしろ陰鬱さしかありません。 主人公がゾンビ化するという時点でまずハッピーエンドはないかと思うのですが、その部分を抜きにしてもとても素晴らしい陰鬱さに満ち

Sharper:騙す人

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どうも、松本13です。 今回は、『Sharper:騙す人』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『Sharper:騙す人』は2023年にアメリカで制作されたクライム・サスペンス映画。出演はジュリアン・ムーア、セバスチャン・スタンなど。配給はA24。 【あらすじ】 ニューヨークで小さな書店を営む青年トム。ある日、彼は1冊の本を求めて店にやって来た大学院生サンドラと親しくなり、瞬く間に恋に落ちるが… 尖った映画からトラウマ製造機まで、様々な「普通じゃない」映画を配給してきたA24によるサスペンス映画。 しかも題材が詐欺と来たらもうその時点でハッピーエンドはないわけで、十中八九地獄の地獄が待っていると警戒しておいた方がいいわけで。 一口にA24配給作品と言っても様々な種類があるのですが、この映画は現実的な映画です。超自然的な何かしらの現象も起こりませんし、悪霊やクリーチャーも出てきません。 ビジュアル的にはちょっと地味だったりもするのですが、ただ内容の方はめちゃくちゃに面白いです。 個人的にサスペンス映画は好きなので、それなりの本数は見ているのですが、その中でもかなり上位に来るくらい面白い作品だと思いました。 例えば名作サスペンス映画ランキング上位常連の『ユージュアル・サスペクツ』の前後に見ても見劣りしないくらい。 個人的にはそこまで言い切ってしまっても全く問題ないレベルに面白い作品でした。 にもかかわらず、そこまでの知名度がないのが残念なところです。この映画は本当に隠れた名作だと思います。 個人的にはもっと評価もされていいと思うのですが。作品としての不足は一切感じませんでしたし、サスペンス映画としてのツッコミどころも一切感じませんでした。 大味映画が好きな私のような人間に感じられない何かしらはあったのかもしれませんが。 とはいえこの映画を見て残念な気持ちになる人はそうはいないと思います。楽に見れる大衆映画として見たならともかく、サスペンス映画として見たのなら。 A24配給のサスペンス作品ということもあり、私は相当な期待値を持ってみたのですが、それでも大満足でした。 先の読めないストーリーから大どんでん返しに至るまで、サスペンス映画に求める要素は全て揃っています。 あえてケチをつけるとしたらビジュアルが若干地味なところでしょうか? 現状のビジュアルに

ウィッチサマー

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  どうも、松本13です。 今回は、『ウィッチサマー』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ウィッチサマー』は、2019年のアメリカ合衆国のホラー映画。1000年の時を生きてきた魔女に立ち向かう少年の戦いを描く。 【あらすじ】 両親の離婚の危機に苦悩する反抗期の少年ベン。ある日彼は、近所に住む女性が1000年も生きている恐ろしい魔女だと知り… この映画は、我らがサム・ライミ御大が「最高に面白い!近年で最もユニークで怖いホラー!」と絶賛していますが、まさにその通り。 私としてもこの手のホラーの近年の作品ではトップクラスに面白い作品だと思っています。 ちなみに私にとっての「この手の作品」というのは、特定のジャンルに属さない雑多なホラー映画のことを指します。 例えばゾンビ映画やサメ映画、マイケル・マイヤーズやジェイソン、チャッキーなど、もはやそれ自体が一つのジャンルと化した名作シリーズなども私の中ではその手のホラージャンルには属しません。 ちなみに個人的にはスラッシャー映画に関しても、ホラーではなくサスペンス側に分類されています。 なので雑多なホラー映画というのは個人的にちょっと楽しみ方が難しかったりします。 例えば名作シリーズやゾンビ映画やサメ映画のような特定ジャンルならではの、ある種の忖度や「一周回って笑える」のような生ぬるい目線での鑑賞ができないので。 その手の映画に比べて面白い・面白くない、怖い・怖くないくらいの評価基準しか持てなかったりします。 特にその手のジャンルの映画の中でも、悪魔や魔女を題材とした映画というのはかなり鑑賞が難しかったりします。 そもそも悪魔や魔女に対する感覚というのはキリスト教圏か否かで大分違ってくると思います。特に日本においては八百万の神であったり妖怪という概念が存在したりするので、西洋に比べると悪魔や魔女に対する感覚というのは大分違うかと思います。 なのでその手の映画に関しても妙にかしこまったスタンスで見てしまったりするのですが。 ただこの映画に関してはそういう難しいこと抜きに純粋に楽しめました。 本当にこれまで魔女を題材とした映画というのは、題材が題材なので偏った趣味を持つ日本人の私にぶっ刺さる映画というのはそこまでなかったのですが。 ただこの映画は見事にぶっ刺さりました。大好きです。 逆に言うと私のような人間

ファイティン!

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どうも、松本13です。 今回は、『ファイティン!』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ファイティン!』は、2018年公開の韓国映画。主演はマ・ドンソク。 【あらすじ】 生後すぐに韓国からアメリカへ養子に出され、アームレスリングのチャンピオンを目指していた孤独な男。現在はクラブの用心棒として生計を立てる彼は、そこで出会った若いスポーツマネージャーに誘われ、韓国へ戻って再びアームレスリングの世界に挑むことに… 八百長の濡れ衣で暴力沙汰の上に除名され、クラブで用心棒として生計を立てていたドンソクの兄貴ですが、そんなクラブの仕事も結局暴力沙汰でクビに。 暴力沙汰で失業というのはドンソク映画あるあるかと思うのですが。暴力ありきの刑事やヤクザ以外の仕事は大抵クビになっているような印象があるのは私だけでしょうか? そんなドンソク映画あるあるから始まったこの作品ですが、内容についても典型的なドンソク映画です。 ストーリーに関してはよくあるスポ根胸アツものといった内容です。映画をどれだけ楽しめるかはマ・ドンソクの存在感をどれだけ楽しめるかによるかと思います。 とはいえ題材がアームレスリング なので、丸太のような腕を持つドンソクの兄貴はこれ以上にないハマり役かと思うのですが。 ドンソク映画としては過激な出血シーンやノワール要素は控えめなので、かなり見やすい映画かと思います。ドンソク映画の入門編としても適切かと。 今回の作品も裏社会が関係してくるので、ノワール要素が皆無というわけではないのですが、コメディタッチの作品なので暗さや重さというのはほとんどありません。 とはいえいつものドンソク映画の要素が皆無かと言ったらそういうわけでもなく、大人数相手の無双シーンなど、最低限のノルマは達成しているかと思います。 ドンソクの兄貴に怯える三下のチンピラや、なめてかかって秒殺されるチンピラなどの定番要素も含め。 この映画に限らずアームレスリングというのは動きのない地味な競技なので、絵的にどうなんだろうなと思ったのですが、思った以上に面白かったです。 そして作中のドンソクの兄貴の甥っ子と姪っ子の兄妹がまた可愛いこと。そんな2人と兄貴との絡みがこれまた見ていて微笑ましい。 悪人をしばき倒すドンソクの兄貴も素敵ですが、子供相手に奮闘している兄貴というのもたまにはいいものですね。

ミッシングID

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  どうも、松本13です。 今回は、『ミッシングID』 についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『 ミッシング ID 』は、2011年のアメリカ合衆国のアクション・サスペンス映画。出演はテイラー・ロートナー、リリー・コリンズ、シガニー・ウィーバーなど。 【あらすじ】 ネイサンは、同じ内容の夢に悩まされていた。ある日、学校で出された宿題のために、カレンとパソコンをいじっていた彼は、誘拐されたまま消息を絶った子どもたちの情報サイトに載せられた1枚の写真が幼いころの自分であることに気づく… この映画、一般的には駄作扱いされている映画ですが、個人的にはとても楽しめた映画でした。 実際あらすじだけ見てみるとめちゃくちゃ面白そうだったりします。 内容の諸々に関しても、言われているほどは悪くはないと思います。 むしろ大味なB級アクション映画くらいの感覚で見るのであれば優秀な作品だと思います。内容も普通に面白い。 ただこの映画を駄作と呼ぶ人の気持ちは大いに分かります。 この映画の主演はテイラー・ロートナー。彼に対する役者としての評価や愛着というのは『トワイライト』シリーズ を見ているか否かで大きく分かれるかと思います。 トワイライトシリーズ好きとしてはこれ以上にないキャスティングかもしれませんが、逆にトワイライトシリーズを見てない人にとっては特別魅力的とは感じないキャスティングかもしれません。 とはいえ当時としては若手ナンバーワン、もしくはそれに近しいくらいの知名度や評価(ギャラの高さ含め) があったことは間違いありません。 そんな今をときめく若手俳優を起用し、助演にはシガニー・ウィーバー。 ストーリーだけ見てもめちゃくちゃ面白そう。 多くの人はこの映画をとても高い期待値で見たかと思います。大味なB級映画との前提で見た人はほとんどいなかったんじゃないかと。 故の低評価の嵐。駄作認定なのかと思います。 この映画をB級映画として見た私はとても満足でしたが、その前提がなければ多分満足はできなかったんじゃないかなと思います。 しかもこの映画はおそらくプロモーションの一環だとは思うのですが、若い頃のジェイソン・ボーンのようなものだ!なんて煽られ方もしていました。 その手の煽りは完全に悪手なのではないかなと。 ボーン・シリーズのファンはカチンとくるかと思いますし、どうひいき

ハロウィン・キラー!

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どうも、松本13です。 今回は、『ハロウィン・キラー!』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ハロウィン・キラー!』は、2023年のアメリカ合衆国のコメディ・ホラー映画。2023年9月28日にファンタスティック・フェストでワールドプレミア上映され、同年10月6日にAmazon Prime Videoで公開された。 【あらすじ】 1987年、ハロウィンに3人の女子高生が相次いで惨殺される事件が発生。 被害者はいずれも16歳で、ナイフで16回刺されていたことから、犯人は「スイート16キラー」と呼ばれるように。それから35年後のハロウィンの日、スイート16キラーが再び姿を現す… この映画、めちゃくちゃ面白かったです。 個人的にB級ホラーコメディとしては200点満点。  B級映画好きな人でこの映画を嫌いな人はいないんじゃないだろうか?というくらいによくできた映画でした。 もちろんB級映画ならではの大味さや設定がガバい部分はあったりするのですが、この映画はタイトルにしてもビジュアルにしてもB級ホラー感がにじみでまくりなので、あらぬ期待をして見てしまい肩透かしというパターンの事故はほとんどないかと思います。 大抵の人はB級ホラーとしてこの映画を選び、そしてそれ以上の内容に満足している印象です。実際レビューも肯定的、または絶賛が殆ど。 基本的にB級映画というのはそこまで過剰な期待をしてみる映画でもないので、内容がどうであれ期待値が低いのでそこそこは満足できるものなのですが、その中でもたまに期待値を大きく超えた200点満点の隠れた名作にぶち当たることがあります。 個人的にこの映画の前に出会った200点満点の大当たり映画は『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ』でした。 この映画もファイナル・ガールズに似た映画ではあるのですが、決して丸パクリというわけではなく、この映画ならではの魅力は多々あります。 ファイナル・ガールズは主人公たちが映画の中に入ってしまうループものという側面がありましたが、この映画はタイムスリップものです。 ファイナル・ガールズの何が面白かったかと言ったら、ループ物の中に定番ホラーやそれらに関するメタ要素をとてもうまく落とし込んでいたところだと思いますし、その部分の斬新さが隠れた名作と今もなお呼ばれている所以だと思います。 この映画もファイナ

ある会社員

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どうも、松本13です。 今回は、『ある会社員』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ある会社員』は、2012年公開の韓国のアクション映画。シングルマザーと恋に落ち、仕事を辞めた後、元雇い主に狙われることになった殺し屋を描いた物語。 【あらすじ】 商社を装った殺人請負会社に勤めるヒョンドは、社内で一番の忠実な殺し屋。しかし少年時に憧れていた元アイドル歌手ミヨンと出会ったことで、彼女との平凡な幸せに満ちた人生を願い始める。だが会社が見逃すはずはなく、同僚たちに命を狙われるはめに… 映画を何本も見ていると面白い映画のパターンのようなものができてきたりするのですが。 その中の一つに、死んだ目のおっさんがメインビジュアルな韓国映画はだいたい面白い、というのがあります。 そういう意味ではこの映画はそのパターンの通り。めちゃくちゃ面白かったです。 あらすじを見てわかる通り内容は非常にありきたりな殺し屋映画です。 真実の愛に目覚めて引退した殺し屋が元同僚から狙われるという、もうこれでもかというぐらいにコテコテなストーリーですが、やはり王道中の王道というのは何度見てもいいものだったりします。 もちろん引退した殺し屋が平和に暮らせるわけがありません。本人もそれは重々承知のはずなのですが。 しかしながら真実の愛に目覚めてしまった相手が、なんと自分が昔推していたアイドル だったりするのですから。それはまあリスク 承知で引退もしたくなるかと思います。 もちろん数多くの殺し屋から狙われることになるので恋人も無傷では済みません。 そこでついに主人公がブチギレます。それまでは死んだ目で淡々と仕事をこなす社畜の典型のような男だったのですが、そんな男が愛する人を傷つけられてついにブチギレてしまいます 。 多分一番怒らせてはいけないようなタイプ。洒落にならないタイプ。しかも殺しの腕は超一流。 ということでそこからは血の雨がざんざん降るのですが、まあ殺し屋映画ですので人は本当によく死にます。 殺し屋映画 と言ったらバッドエンドが定番ですが、さてこの映画はどうなるか?その部分も見どころの一つです。 誰が死んで誰が生き残るか?その部分はどの映画でも気になる部分かと思いますが、韓国映画の場合、まあ普通なら生き残るだろうと思うような主要人物も容赦なく殺したりするので、殺し屋映画の王道 スト

ザ・クーリエ

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どうも、松本13です。 今回は、『ザ・クーリエ』についてです。 まずは簡単な概要とあらすじから。 【概要】 『ザ・クーリエ』は2019年のアメリカ合衆国・イギリスのアクション映画。出演はオルガ・キュリレンコ、ゲイリー・オールドマンなど。  【あらすじ】 かつて特殊部隊最強と呼ばれながら、いまは運び屋としてひっそりと生きる女性。戦地で兄を失った彼女はその悲しみが癒えないでいた。そんなある日の配達中、彼女は巨大犯罪組織のボス、マニングスが殺人事件の証人ニックを消そうとする現場に居合わせてしまう… この映画は評価のめちゃくちゃ低い駄作との呼び声も高い映画です。世間で駄作扱いされていても個人的にはめちゃくちゃ楽しめた映画というのは多々あるのですが、この映画に関しては個人的にも駄作だと思います。内容もめちゃくちゃつまらなかったです。 ただあまりにもよくできた駄作すぎて、むしろZ級映画としては優秀なのではないかなと思います。よくできた駄作というのもおかしな話なのですが。 とりあえず時間を無駄にしたい時や途中で席を立ったりしても、なんなら寝落ちしちゃっても問題ないような、そんな映画を見たい時はとてもおすすめです。 この映画はそういうスタンスで見るならば割と優秀なタイプの映画かと思うのですが、主演はオルガ・キュリレンコ、悪役にゲイリー・オールドマンという豪華キャスト。 元特殊部隊の凄腕が、証人保護のために悪と渡り合うというめちゃくちゃ面白そうなストーリー。 とにかく面白そうな要素しかないのにも関わらず、めちゃくちゃにつまらないところが逆にすごいです。 まあ多少期待はずれであったにしてもB級映画としてはそれなりに楽しめたよね、程度に落ち着くのが普通だと思うのですが、この映画はその程度の擁護すらできないぐらいにつまらない映画です。 とにかく面白くなりそうな要素しかないのに絶妙に面白くならない。それどころか見ているのもちょっと苦痛になってしまうぐらいにつまらないというのは逆にすごい事だと思います。 しかも極端に製作費をケチっているとかそういうわけでもありません。 低予算ではあるのかなとは思いますが、とはいえアサイラムレベルの映画というわけではなく、最低限のお金はかかっています。 全体的なストーリーに関してもそこまでひどいというわけでもありません。 一つ一つの要素を見ればつまらなくなる要素

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